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孤高の魔術師  作者: 白緑
第二章 始まりの街レラード
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第七話 初依頼終了〜新たな仲間〜

お気に入りが43件になっていました。ありがとうございます。拙いですがよろしくお願いします。

「一番前、か」


30匹の群れの中で、明らかなリーダー格のフリーズキャットが先頭に立っていた。体長は四mくらいで、体毛は黒色。

先にリーダーを倒すか、それともフリーズキャットを達を先に倒すか、どうしようかな。恐らく毛皮も売れるだろうし、火属性は使わない方がいいな。そうだね。リーダーから倒そうか。


「召喚・黒騎士×2白騎士×2」


唱えてすぐ、トゥルカナの後ろに、ロング・ソードを持って全身を黒の鎧に身を包んだ騎士が二体とロング・ソードを持って白い鎧に身を包んだ騎士二体が跪いていた。


「リーダー以外のフリーズキャットの首を落として」


「「「「御意」」」」


黒騎士と白騎士の姿が消え、フリーズキャット四体の首が落とされた。黒騎士達は、振り下ろしたロング・ソードを持ち上げ、それを利用して近くのフリーズキャットの首をはねる。


「ギャン!」


黒騎士に飛び掛かろうとしたフリーズキャットの頭を無詠唱で作り出したアイステンペストで撃ち抜く。


《氷刀》


氷刀を手に持ち、縮地法で一番近くのフリーズキャットの首をはねる。飛びかかって来たフリーズキャットをアイステンペストで串刺しにし、白騎士が走って来たフリーズキャットの頭を真っ二つにした。


「グルルルルルゥ」


仲間が殺されたことに気がついたの、体をこちらに向け唸る。あぁぁあ!めんどくさい!


《ポイズンミスト》


召喚を解除しながら後ろに高く飛び、唱える。群れの真ん中に紫色の毒霧が半径十五mに発生し、フリーズキャット達を包んでいく。

包んでから直ぐ、リーダーが毒霧から飛び出し、トゥルカナへと駆けてくる。


「即だに判断し、危険を回避する。成る程。これが今までリーダーとしていられた理由、ね」


……でも……


「そんなに甘くないよ」


トゥルカナの五m手前で足が止まり、横に倒れる。倒れたリーダーにトゥルカナは近づく。氷刃を持ちながら。


「直ぐ飛び出せば助かると思った?ふふふ。そんなに甘くないよ。私の毒は口からだけでじゃなくて、身体から侵食していくの。即効性で、ね」


トゥルカナはリーダーの近くにしゃがみ、冷笑を浮かべる。その瞬間、辺りに霜がおりる。トゥルカナはそれを見てまた、薄く笑う。


「成る程。私の得意魔法は氷なわけね。ふふふ。今ね?貴方には二つの選択肢がある」


動けないリーダーの頭を撫でながら、そう聞かせる。しかし、流石はリーダーというべきか。既に毒霧ははれており、他のフリーズキャットは既に生き絶えているが、リーダーだけはまだ余力がある。


「一人でこの先の街から遠く離れ生きて行くか。それとも、このまま死ぬか。どちらかのね」


トゥルカナは立ち上がり、フリーズキャットから五m程離れ、リーダーの毒を抜く。リーダーは抜かれたことに気がつき、ゆっくりと立ち上がり、トゥルカナの顔を見る。そのままじっとトゥルカナの目を見つめ、ゆっくりと歩みよっていく。トゥルカナの前までくると頭を下げ、キュ〜ンと甘えた声を出す。


「あれ?私?えっと、まさか私と来るってこと?」


リーダーは言葉がわかったように頷く。

下げられた頭に手をおく。


「そう。そういうことにしたのね。わかった。一緒に来て」


そう言ってトゥルカナは倒れ伏したフリーズキャットの討伐部位と剥ぎ取りを行う。リーダーはしている間、トゥルカナの側に寝転んでいた。剥ぎ取りは毛皮、そして肉。肉は血抜きをする。討伐部位と剥ぎ取ったものをアイテムボックスへとしまう。


「あ、そうだ。貴方。名前どうする?」


そう言ってリーダーを覗き込む。黒色の毛に、瞳は紅く光っている。虎と言うよりはリーダーはどちらかというと狼に近い。リーダーを見ながら名前を考える。


「決まった。貴方の名前はルナ。どう?」


「キュ〜ン」


甘えた声を出して擦り寄る。どうやら気に入ったようだ。


「ルナ。貴方のその大きさじゃあ何かと面倒だから、私の背丈位まで縮めましょう。今からかける魔法は、一度かけるとあとから自分の意思で大きくなったりできるからね?それじゃ、《縮め》」


トゥルカナが唱えると、淡い光を出してルナがトゥルカナと同じ目線の高さまで縮む。同じ目線の高さになったのが嬉しいのか、飛びついて来た。トゥルカナは突然の事に驚き、後ろに倒れる。


「ひゃっ!ちょっ、なに?もう。仕様がないね」


そういいながらも顔は嬉しそうだ。ルナの頭を撫で、その手にルナが擦り寄る。

十分程撫でていただろうか、ルナが上から退いた。そして、かがむ。トゥルカナは立ち上がり、ルナの上に乗る。乗った事を確認したルナは、立ち上がり、レラードへと駆けて行った。その速度は凄まじく、トゥルカナに勝るとも劣らない速度を持っていた。












余談だが、このフリーズキャットの事を遠くから、三人の冒険者パーティが見ており、恐怖していた。この三人は依頼から帰り、ごく一部の周囲の人に話し、その間で、トゥルカナの事を《冷笑する毒霧の姫》と呼んでいる。





やったねトゥルカナちゃん!家族が増えるよ!



っとこれはいけませんでしたね。すみません。本当はこのままルナを殺すつもりでした。しかし、書いている内に愛着が湧いてしまい、こんなことに…………

思ったことを文章にするって難しいですね。

まぁどの道何かをペットにするつもりでしたから、ちょうどよかったのかもしれませんね。




ルナの詳細。


フリーズキャットの上位種。

フリーズキャットと変異種とはかけ離れた戦闘能力を持っている。


ランク:Sランクモンスター

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