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量産兵のボクにチートなアドバイザー(オレ)がつきました  作者: 星野林


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魔族化の作戦 1

 〈肉と卵、あと油があればこんな料理も作れるぞ〉


(はえ〜、こんな料理もあるんだ……)


 チャーハンを食べ終わって、余った卵と肉と水と塩で卵スープを皆に振る舞ったあとに鉄鍋を洗ったり(油のコーティングが取れるから洗浄の魔法は使うなって《オレ》から言われた)、ミートスライムやライススライムに水を与えたりしながら、別の料理について《オレ》から習っていた。


 例えば、偶にゴブリンの兵士達が取ってくる野草にニラとかニンニクがあるので、それをチャーハンに混ぜればより味が美味しくなるし、肉と卵を溶いて、鉄鍋で形を作ることでオムレツなる料理にすることもできるらしい。


(ハーピーに卵を融通してもらうように、チャーハンのおにぎりとか渡そうかな)


 〈それがよさそうだな。卵は色々な料理に使えるからな〉


 そんな会話を脳内でした後に、スクエニーと一緒に商人達の品で掘り出し物が無いか確認する。


「やっぱり禁術に使う人間は攫ってきた方が良さそうだね」


「捕らえられていた人間は殆ど後方に輸送されて残ってないからね……」


 砦攻略では捕虜は殆ど捕まえることができなかったし、開拓村とかの周辺の村で確保した村民は既に後方に輸送済み。


 売れ残っている人間はおらず、新規入荷も当面は無いと捕虜を扱う商人のおっちゃんに言われてしまった。


「知り合いの商人達も何人か部隊に編入されたって……」


「それだけ兵隊の人数が足りないんだろうな」


 なんとも厳しい状況だろうか……。


 2人でぶらぶら歩いていると、噂話をしている商人が居た。


 聞き耳を立ててみると、今度魔王軍の幹部がこの基地に来るらしい。


 その幹部は強力な魔法を使うのだとか……。


「無茶な命令を下さなければいいが……」


「どんな人物なのか聞いていないのか?」


「何でも魔法使い型の人物なのに激情型らしい」


「うわ……場合によってはこの基地から引き上げた方が良いかもな」


 そんな会話を商人達はしていた。


「バーン……」


「大丈夫……下っ端のボクらには関係ないことだ」


 あんまり良い人が来なさそうだと、ちょっと気分が落ち込むのだった。








「うーん、理論上は出来たと思う」


「おお!」


 スクエニーが今の身体に成長して3日後、人間を魔族に変える魔法が遂に完成した。


 現状スクエニーがメインで、ボクが補助兼触媒を提供する合作である。


 スクエニーの血だと人間との混血だからか、触媒としての格が足りず、そこにドラゴンと上位魔族の血が混じっているボクの尻尾の一部を足すとちょうど良くなるっぽい。


 実際に試してみないとわからないけど……。



 隊長に完成したことを話すと、思ったよりも早いって驚かれたけど、これで隊員の補充ができるって言われた。


「じゃあバーンとスクエニーの2人に任務を授ける。人間を攫ってきて魔族化を行い、戦力たり得るのか確認すること。任務期間は1ヶ月とする」


「「は!」」


 サキー隊長から任務を授かり、隊長に周辺の地図を見せてもらって、《オレ》に何処の村や町から人を攫った方が良いか聞いて見る。


 〈そうだな……とりあえず今回の魔法が本当に効果があるか確認すること、できれば将来の人間側にダメージが与えられる方が良いとすると……ここだな〉


 そこは基地から1週間くらい離れた場所にある僻地の村だった。


 〈ここに将来人類側の聖女となる両親がいるはずだ〉


 なおその両親は第二次魔王軍の時に10代後半の聖女がいる事になっていたので、今の両親の年齢は10代前半らしい。


 今後その2人は冒険者となり、それなりに活躍して田舎に戻って聖女を産む事に繋がってくるらしい。


 〈その両親を魔族にできれば聖女を産める才能を秘めた両親で魔族を複数人生み出してくれるだろう〉


(うわぁ……《オレ》ってそんなエグいことを考えるんだ……)


 〈まぁ《オレ》からすれば今もゲームの世界って考えているし、お前が出世した方が生きやすいからな〉


 とんでもないことを考えている《オレ》であるが、人間軍側にダメージを与えて将来の魔王軍が少しでも楽にさせたいから、ボクは作戦に同意して、攻め込む村に指を指した。


「ここにしようと思います」


「何でここにしたの?」


「開拓村であり、戦場からほどよく離れています。ボクとスクエニーなら途中まで空を飛んでいけるので距離が離れていてもなんとかなりますし、防衛戦力もそれほど居ないかと」


 って《オレ》にカンペを出してもらって、それをそのまま話すと、隊長からよく考えているって褒められた。


「じゃあ直ぐにでも」


「ああ、頑張ってくれ。それまで私はウルフ達と共にそろそろ来る補充兵の育成をしているからさ」


 隊長からの許可も貰い、ボクとスクエニーは直ぐに荷物をまとめて基地から出発するのだった。







 スクエニーは遠目の魔法を使えるので、人間側の哨戒している場所は遠回りしながら避けていき、肉体が成長して空を飛べる速さが速くなったので、3日程度で目的の村近くに到着してしまった。


 スクエニーは手をOKマークを作るようにして、遠目の魔法で村の様子を確認する。


「んん……ちょっと待って……何で人間が人間を襲っているの?」


「え?」


 スクエニーによると武装した人間が村人を襲っている最中だと教えてくれた。


 〈山賊か傭兵崩れが村を襲ってるんだろうな〉


(同じ人間側なのに?)


 〈魔王軍との戦いで賊に身を落としたんだろう……上手くいけばその賊を倒すことで上手いこと目標の人員を奪い取れるかもな……あと賊が溜め込んでいる財宝とかも手に入れられるかも〉


(賊って強いの?)


 〈今のお前なら一撃で倒せると思うぜ〉


「スクエニー、襲っている賊が村から引き上げたら、その賊を襲うよ」


「了解」


 賊は村人達を縄で繋いで奴隷にするらしく集めると、何処かへ連れて行こうとしていた。


 そこにボクとスクエニーが賊が固まっている場所に火球をぶち込む。


「「「ギャァァァ!」」」


 賊は悶え苦しみ、舞い降りて、飛び蹴りで賊の1人を叩き潰す。


 すると頭がパーンと破裂して、賊の1人はピクピクと痙攣して倒れてしまった。


 村人や賊含めてパニックである。


 とりあえず賊っぽい奴をぶん殴ったり、尻尾でビンタをかますが、簡単に骨が折れたり、お腹に穴が空いたりして、亡骸に変わっていく。


「す、凄い……あれだけ人間に苦しめられていたのに……僕こんなに強くなれたなんて……」


「スクエニー、とりあえず大将っぽい奴を捕まえたから拷問するぞ」


「はーい」


 戦意を喪失した賊や村人達は腰が抜けたり、同仕様もないと神様に祈り始めていた。


「あー村人の諸君、ボクらは見ての通り魔王軍。賊に襲われていたから倒したけど、ボクらの要望に従ってくれるのであれば村に帰ってもらって構わない」


 それを聞いて村人達はざわつく。


 村長らしい人が、要望とはいかに……とボクに聞いてくるけど、既に《オレ》が目星を付けていた。


「〈そこの娘とそれを庇っている少年……2人をこちらに引き渡せ〉そうすれば他の人は帰してあげるよ」


「な! それは……」


 娘と少年の両親が娘、息子を引き渡せと言われて抵抗しようと素振りを見せるが、周りで聞いていた賊の生き残りが抵抗しようとする両親を斬りつける。


「「ギャァァァ」」


「へへ、魔族の方、その娘と少年を引き渡すので、俺らも生かしてはくれねぇでしょうか!」


「おお、ゲスいな……〈まぁ楽にしてあげますよ〉」


 お父さん、お母さんと少年と少女は泣きつくが、ボクがその少年と少女の耳元で、


「お父さん、お母さんは助けるから、2人はボクに従ってくれないか」


 少年はボクを睨みつけるが、少女が制して頭を下げた。


「よろしい」


 ボクが治癒魔法で斬りつけられた少年、少女の両親を治癒して、村人達の手縄を斬ってあげた。


「早く逃げると良い」


 村人達は気絶している少年と少女の両親を担いで村に逃げていった。


「じゃあ賊の皆さんは自身の拠点に案内してくれますよね?」


「へ、へい!」


 賊達は戦意喪失して、拠点に案内してもらうと、少年、少女の目の前でボクはクズ共を虐殺。


「話が違うじゃないか!」


「〈だから《オレ》は言ったろ……楽にしてやるって〉」


 クズ共を殺し終わって、少年と少女に話しかけるのだった。


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