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13/20

夜会2

ダンスダンス〜〜〜!ふんふーん(鼻唄)笑

読んでくださり、ありがとうございます!!


ちなみに、夜会のエピソードは大体4まで続きそうです!

 しばらく二人で、ゆっくりと会場の隅で談笑していると、国王陛下と王妃殿下のご入場の時間になった。


 ファンファーレが鳴り響き、会場の入り口が厳かに開けられる。


「国王陛下、及び、王妃殿下のご来駕でございます」


 国王と王妃の入場時のみ、ご来駕という言葉が使われる。その言葉をきき、わたしたち貴族は一斉に臣下の礼をとった。


 しずしず、と国王と王妃の二人が入ってくるのが分かる。


 そして、玉座に座られると、国王が口を開いたのが気配で察せられた。


「面を上げよ」 


 その言葉で、皆はまた一斉に頭を上げる。


「今宵は、集まってくれてありがたく思う。其方達の繁栄、また幸福が続くよう、常にそして、切に祈っておる。今宵は皆に楽しんでほしい。そして、最後に私から、報告がある」


 その言葉に、貴族達が一斉に息をごくりと飲んだのが分かる。


 わたしも、何だろうとやや他人事のように続きを待っていると、国王は微笑みをうっすらと浮かべた。


「我が弟、ランジェール公爵と、クラリス公爵が長女のマリアンナ嬢が婚約を決定したことをここに発表する。二人には、末永く続いてほしいと願っておる。では、二人を祝福して、盛大な拍手を」


 わたしは、目を見開いた。アルヴィンを見上げると、いつも通りの笑顔だった。


 ・・・もう知ってたのね?


 少しジト目で見つめるわたしに、アルヴィンは笑いを返すと、わたしの背に手を添えた。


 え、え、と戸惑っていると、そのまま押されて礼をさせられる。


「皆、祝福をありがとう。二人のことは以上だ。では、始めよう。音楽を」


 国王の声に、王妃が静かに前に出てくる。そして、二人は手を取り合うと、お互いを見つめて微笑み合い、ダンスを舞い始めた。美しく、幻想的なダンスを。


 それに合わせ、音楽隊も静かに奏で始めた。あくまで、今回の主役は国王と王妃の二人。けれど、若いお二人にはまだ、お子様がいらっしゃらない。そのため、次に踊りだすはずの王太子と王太子妃は、まだ存在しない。


 ならば、次に踊りだすのは、誰か。


「いこうか、マリアンナ」


 —————ですよね〜。うん、分かってましたよ。わたしは賢いので!(ふふん!)


 なんて、現実逃避をしている場合ではない。そう、王太子と王太子妃がいないのならば、どうすれば良いのか?


 王弟が踊れば良いのよ!


 と言うわけで、わたしとアルヴィンが踊る番がまわってきてしまった。


「マリアンナ?」


 アルヴィンが不思議そうに少し首を傾げる。いつまでも、固まっているわたしを不思議に思ったのだろう。


 わたしは慌てて、顔をあげると、笑顔をつくった。


「いえ、何でもありません。アルヴィン様、参りましょうか」


 いつも通りに返事をしたつもりだけれど、声が少し震えたようだ。


 アルヴィンは、周りに気づかれないほど、微かに眉を寄せると、わたしの腕をとって少しだけ強引にエスコートし始めた。ぎこちなく歩き始めるのは、『社交界の白梅』にふさわしくないと思い、背筋をのばす。


「———人の目が気になるのか?」


 最初の位置について、踊り始めたわたしたちを、たくさんの貴族達がみつめている。次々に、公爵、侯爵、伯爵、子爵、男爵、の順番にダンスを踊り始めるに違いないけれど、わたしたちは二番目なのだから、観衆はたっぷりいる。


 アルヴィンは、傍目には分からないけれど、背中を支えてくれている彼には分かるのだろう。わたしの身体がはっきりとこわばっていることが。


 彼のささやき声による問いかけにわたしは、いいえと小さく首を振った。


 もちろん、口元は笑顔をキープだ。


「ならば、どうした?」


 アルヴィンの心配そうな問いかけに、わたしは周りから自然に見えるような角度で静かに俯いた。そして、意を決して、彼を見上げる。


「わたくし————!」


「ああ」


「ダンスが、苦手なのです」


 わたしの突然の告白に、アルヴィンは驚きもせず、眉を寄せることもせず、ただ淡々としていた。


「あ、あの・・・?」


「そうなのか?全くそうは見えないぞ。とても、滑らかに動けているし、美しいと思うが」


「実は、ステップを踏むので、精一杯で・・・。運動神経はそこそこ良い方なのですけれど、リズム感がないらしく・・・」


 わたしがダンス講師にそう言われた、と言うと、アルヴィンは先ほどとは違い、驚いた表情を見せた。すぐに、笑顔に戻ったが。


「そうか?マリアンナ、自信をもて。君のダンスはとても、優雅で美しい。なんなら、他の人たちを魅了するほどに」


「え・・・。それは、きっとアルヴィン様に注目しているのですわ、みんな」


 わたしの言い分に、アルヴィンはふっと吹き出した。


「そうだったら、大分おかしいだろう。男性の視線ばかりを集めておいて、今更何をいっている」


「ええっ、皆さまは男性がお好きな方が多いのかしら」


「そんなわけないだろう」


 わたしが思わず真顔で呟くと、アルヴィンが呆れた様子で突っ込んできた。


「とにかく。君はもっと自信を持つべきだ。マリアンナは美しいし、ダンスも綺麗で上手だ。振る舞いも、最高だし素敵だ」


「まあ、そんなに褒めていただくなんて、光栄ですわ、王弟殿下」


 わたしの茶化した言い方に、アルヴィンは少しため息をついたけれど、彼は分かっていない。


 わたしが、彼に褒められて舞い上がりそうなほど、喜んでいることを。けれど、それで頬を染めるわけにはいかないから、なんとか誤摩化していることを。


「うふふ。そんな顔をなさらないでくださいませ」


「そんな顔?私はずっと笑顔だろう」


 見た目は、とっても貴公子然としているのに、少し武骨な言い方が変な感じを抱かせる。しっくり来ないというか。


 けれど、彼の性格を思うと、とっても似合っていると思った。


「そうですね」


 わたしが笑顔で頷くと同時に、音楽が止まった。最後のポーズを二人で決めて、わたしはカーテシー、彼は礼をしてダンスは終わった。


 割と長く感じような、一瞬で終わったような、そんな感覚でふわふわとなる。足取りがもつれそうになると、アルヴィンがさりげなく支えてくれた。


 力強い支えに、わたしは安堵感に満たされるのを感じていた。

皆さまは、ダンス、お好きですか?

というのも、変な質問ですね笑

わたしはダンスのところを想像するの、大好きですよ!

ただ、自分がもし踊るってなったら・・・(遠い目)

と言ったところです。。。笑笑

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