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プロローグ的な意味ですかね。たまに小説で見るアレです。
「信じられないかもしれないんだけど……」
そう言って、彼女――リーゼ・ブリュスタンは笑う。
馬鹿みたいにきれいな姿の彼女は、馬鹿みたいにかわいい仕草でそう切り出した。
「わたしね……吸血鬼なんだ……」
ふわりと、ここが部屋の中なのにも関わらず、彼女の金色の髪がなびいた気がした。
はにかんだ口の中。
人間にしては発達しすぎた犬歯がきらめいていた。
今思えば、ぼくはすでにあちら側に踏み込んでいたのだった。




