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07 黒いゴブリン

 ゴブリンは、緑色のモンスターだ。


 ゴブリンにも種類はあるが、ゴブリン自体の大きさや、持っている武器の違いで見分けるのが普通だ。

 2mを越えるゴブリンもいるらしいが、このダンジョンには大きくても1mほどしかいない。


 ⋯⋯いや、いなかった。


 目の前にはゴブリンが二匹。それも全て1m60cmほどの大きさ。しかし、大きさ以上に驚くのがゴブリンの色だ。


 二匹とも黒い。そしてナイフと盾を装備しており、革製の鎧を身に纏っている。




「あれはゴブリンなのか?」


 俺は庇うように瀕死の二人の前に立ち、ゴブリンに目を向けたまま質問をする。


「わからない。でも見た目はゴブリンとしか思えない」


 ゴブリン相手にそんな瀕死の状態にはならないだろ。この二人だって決して弱い訳じゃない。むしろ、ジョブを授かった今なら間違いなく俺より上のはず。


「そうは言ったって、黒いぞ。ゴブリンって言ったら緑だろ?」


「だからわからないんだ。急に襲われて⋯⋯」


 実際に戦ってもわからないんじゃ仕方ない。


【分からないものには近づくな。分からないものが近づいたら逃げろ。助けを呼べ。】


 これも学校で散々言われてきたことだ。

 だから逃げられないと悟った二人は助けを呼びにいかせるために、ここに残ったんだろう。



「コロル、お前たちのジョブはなんだ?」


「僕とバーゲンが剣士、キャミソが魔法使いだ」


 ⋯⋯なぜ回復役をパーティーに入れない。


 仲良し二人組ならまだわかるが、三人なら普通は僧侶とか入れるだろう。


 今そんなことを、抗議しても仕方ない。


「キュア! キュア!」


 バーゲンとキャミソに回復魔法をかけ、まずは現状把握と立て直しだ。卒業してからはパーティーを組んだことの無い俺だが、在学中は嫌と言うほど、アディに付き合わされ散々無茶もさせられてきた。


「回復アイテムの残りは? それとキャミソは魔力はまだ余裕があるか? 回復魔法は?」


「回復アイテムはもうないわ。私が使える回復魔法はちょっとした切り傷が直せる程度。魔力にはまだ余裕があるわ」


 ⋯⋯回復役いないなら、アイテムを大量に用意しておけよ。それにその程度のレベルの魔法は回復魔法とは言わん。


「俺が指揮を取る! 文句は言うなよ。後衛で俺は指示だしと回復。キャミソは攻撃魔法で補助。コロルとバーゲンは前衛で一対一で距離を取りながら戦闘」


「オッケー! お前ならどうにかしてくれるだろ。信じてるぞ」


 バーゲンが剣を構えながら、一歩前に出る。

 俺は、戦いの中で勝機を掴み取るしかない。



 コロルとバーゲンは攻めすぎずに、ゴブリンの出方に合わせて、攻撃を裁きながら何とか戦い、キャミソがそれに合わせて魔法を唱える。ゴブリンの攻撃を避けきれずにダメージを負うこともあるが、この度に回復魔法を唱えてたら俺の魔力が持たない。ここは我慢してもらうしかない。


「キャミソ、何でもいい。攻撃の癖、耐久力、スピード、魔法。さっきまで戦ってて分かったことを教えてくれ」


「二匹とも魔法は使ってないわ。スピードはそうでもないけど、耐久力が凄すぎる。こちらの攻撃を何度も当ててるのに殆ど怯まない」


「殆ど? どこを攻撃したときにゴブリンは怯んだんだ?」


「顔よ。アイツらは顔を攻撃されるのを嫌がってると思う。だから上段からの攻撃には必ず距離を取って避けられるの」


 なるほど。そのわりには兜を装備しないあたりがゴブリンの知能の低さでもあるのか。


 なら、俺達でも倒せる。


「キャミソ、顔を狙って魔法を打ち続けてくれ。その間に、二人に指示を出してくる」


「わかったわ」

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