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50 強がりと

やっと、50話までこれました。

今後とも宜しくお願い致します。

「ふ、ふぅ~ん⋯⋯。ん~、あまりダンジョンには詳しくは無いけれど特に特質的な物は無いわね。

【今まで見つけられなかった】って言うから何から何まで違うと思ってはいたけれど。まぁ隠し階段の先と言ってもそんなものよね。

 何かしらの手がかりがあればいいわね、さぁ行きましょ!」


 クレインは周りをキョロキョロと見渡して、一息つくと腕を組ながら、ベラベラと喋ったかと思えば意気揚々と指示をしてきやがった。


 こいつ、マジか⋯⋯


「あのさ、今までのダンジョンとは全然違う空気感ってわからない? あっちと、そっちと、あーあと、その向こうにもだな。今までの魔物とは違う奴等の気配を感じてないのか?」


「ひっ!」


 魔物の気配がする方を指差しながら教えて上げると、さっきまでの強がりはどこへやら⋯⋯。驚きの速度で俺の後ろへと回り込みやがった。


「黒い魔物って聞いたことあるか? 多分だけど同じ気配だぞ」


「き、聞いたことあるわよ。シュウが同級生を助けたときの魔物でしょ? ⋯⋯黒いのって強いの?」


「ん~、あの時は強く感じたけど、キメラとどっこい位じゃないかな」


 バシンっ!


「なんだ噂ほどヤバいわけでは無いじゃない。まったく⋯⋯。報告なんてやっぱり尾ひれがつくものね。さっさと行きましょ!」


 なぜクレインは俺の後頭部を叩いたんだろう?

 ってか、何もわかってないなコイツ⋯⋯


「あのさ、キメラと同等って、ゴブリンでだぞ。ゴブリンなんて雑魚中の雑魚で、学校の最初の討伐対象になるレベルが、黒くなるだけでキメラ並みの強さなんだから、その他の魔物だとどれくらいの強さなのかさっぱりだぞ」


「⋯⋯」


 バシンっ!


 クレインは、スタスタと無言で俺の後ろへとまた回り込み、本日2発目となる後頭部への攻撃を食らわしてきやがった。

 理解出来たら、ビビり始めたんだろうけど、それを言うと怒るだろうから、仕方なく気にしないように振る舞い、気配のする方へと歩き始める。


「ちょ、ちょっと! どこ向かってるのよ! シュウがさっき魔物の気配がするって言ったばかりじゃない! なんでわざわざそっちに向かうのよ!」


「クレインはバカだな~。まだ出口の階段が近い内に魔物の強さを確認するためだろ?

 これで魔物が洒落にならないようならさっさと逃げるからな」


「そ、そういうことね! なら先に説明しなさいよ。てっきりシュウの頭がおかしくなったと心配しちゃったじゃない」


 心配してるのは自分の身だろうよ。


 とは、流石に言ってはならない事くらい俺でもわかる。とりあえず「はいよ」とだけクレインに伝え魔物の気配の中でも、一番弱そうな魔物の方へと歩きだした。


 さて、鬼が出るか蛇が出るか。階段付近でそうそう強いのは流石に出ないだろうな。


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