45 いざ探索へ
クレインから聞いた情報によるとここのダンジョンは15階層とのことだ。特に変わったことは無く、階層が進むにつれて魔物が強くなる。そして最下層の15階層ではキメラが出るとのことだが、だからどうしたってレベルだ。
「俺も気づいた所があれば言うから、クレインも宜しくな」
「えぇ、わかったわ」
上層階の雑魚魔物に一々反応してたら、潜る速度が遅くなるので、基本的にはスルーしながら地下へ地下へと潜って行く。
ルルさんを含む調査団が何度も足を踏み入れて調査をしたって事で、普通のダンジョンに比べると道は整理されていて、親切に別れ道には立て札が立っているという親切なダンジョンとなっていた。
もう面白さ半減ってレベルじゃないぞ⋯⋯
「ダンジョンとは別の何かだなこりゃ⋯⋯」
「国が総力を注いで調査したダンジョンだもの、普通のダンジョンの状態って事にはなっていないわよ」
まぁ、そうなんだろうが。済んだことをグチグチ言ったところで、このダンジョンが、ダンジョンとしての場所に戻ることは無いわけだし、気持ちを切り替えるしかないのは事実。
よし、今の俺はトレジャーハンターだ!
そう思えば探索を強制的に意識付け出来るし、ものは考えようだな。
「ここまできても、やっぱり何も無いわね⋯⋯」
「まぁそうだろうな」
「⋯⋯っ! まぁそうだろうなってシュウが言ったんじゃない、何かあるって!」
俺達は何の手掛かりも見つけられず、気づけば10階層までたどり着いた。
クレインは普段からダンジョンに潜っていない為か、魔物を避けながら周りに目を配らせてここまで来るのにだいぶ疲れが貯まっているようで、頭が回っていないようだ。
「疲れで思考停止か? 更に奥へと続く階段ってのは最下層にあるもんだろ?」
「なっなら、最下層まで周りに目を向ける必要なんて無いじゃない」
クレインは本当にダンジョンってモノを理解出来ていないんだと思う。普通の事には頭が回るのに勿体無いな。
俺は、近場の石に腰を下ろし、クレインにも休むように促した。
「もしかしたら、抜け道があるかも知れないだろ? ショートカット的なやつがさ。ただここまでそれらしいのは1つもない⋯⋯
まぁ、良くあるのは隠し部屋だけど、隠し部屋の1つとして見つかって無いのはおかしいとは思う」
「⋯⋯? どういうこと?」
「5階層とかの小さいダンジョンならわかるけど、15階層もあるダンジョンだぞここは。
なのに、あるはずの隠し部屋が無いって事は、相当巧妙に隠された何かがあるか、もしくは最下層にあるかのどっちかだろ?」
「なるほどね。で、シュウはここまで何も見つからなかった事から、最下層に何かがあるはずって考えてるわけね」
「そういうこと。ネックレスの事も含めて考えれば、ほぼほぼ最下層だろうな」
俺からすれば何の問題もないが、ここからの魔物は強くなるし、クレインにはキツくなるだろうから、しばらく休み体力の回復をすることに決めた。




