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23 ギーラその2

 久しぶりのベッドだったので、ぐっすり眠れた。その為、朝一の目覚めも良く、クレインと軽く朝食を食べてギルドへと向かった。


 クレインの話では、ギルドで依頼を受ける為に、身分証等は不要。理由は依頼を受けるのは、冒険者や腕に自信がある者と相場が決まっているからなんだとか。

 護衛等は依頼を受けた後に、護衛される側と顔合わせがあり、そこで最終決定されるらしい。授かったジョブを偽るのは死刑まである重罪なので、大抵はジョブと経験年数で合否が決まるとの事だ。


 そりゃそうか。ペット使いやお花屋さんが護衛したいと言ったところで、笑われる。

 花屋の護衛って何するんだよ。


 アイツら元気かな⋯⋯



 ギー


 俺達は木で出来た扉を開け、カウンターへと向かい受付の女性へ挨拶と依頼表を見せてもらえるよう話しをした。


「おはようございます。この町でなにか依頼を受けたいと思うので、依頼表を見せてもらっていいですか?」


「おはようございます。依頼表はそちらのボードへ張り出してありますので、受けたい依頼が見つかりましたら、お持ちしてもらえれば大丈夫ですよ」


「ははっ⋯⋯ありがとうございます」


 ボードを指差す受付の女性に軽く笑われたので、こちらも愛想笑いをして、俺はボードへ向かいながらクレインの頭を引っ張だきながら、コソコソと周りには聞こえないくらいの声でクレインに文句を言った。


「お前、ふざけんなよ。張り出してあるんじゃねーか」


「知らないわよ。私だってギルドに来たのは初めてなんだから」


「はぁ? お前、冒険者はギルドで依頼を受けるもの。みたいな言い方してたろうが。なんでギルドに来たこと無いんだよ」


「うっ⋯⋯そ、それはいいの。さっさと依頼選ぶわよ」


 ここでクレインと言い争っていては、小声とはいえ目立つだろうと思い、一旦は言い争いを止めてボードを確認した。

 ボードには、全部で二十個位の依頼が張り出されており、薬草などの草を採取のやら、ゴブリンやオークといった魔物の部位を取ってくるもの。

 それ以外だと、商人の護衛とか時間のかかるものがあった。


 俺達と同じ方向の護衛ならば、金も手に入って一石二鳥だと思ったけど、世の中そう上手くは行かない。全部、逆方向だ⋯⋯


 そんなわけで、薬草採取とオークの牙を取ってくるものの二つを選び受付へと持っていった。

 勿論、さっきの女性が他の冒険者の対応をし始めた瞬間を狙ってだ。

 もう一度、あの人に話しかける勇気はない。


「すみません。この二つをお願いします」


「わかりました。そうそう、特に数量や期間は無い【常時依頼】と記載の物は、依頼表をこちらへ持ってこなくても大丈夫なんですよ。依頼、頑張って下さいね」


「「ははっ⋯⋯」」


 二連続で恥をかいた。学校でなぜ依頼の受け方を教え無いのだろう? 後でおっさんに抗議しよう。


 とりあえずは依頼を受けられたので、さっさとギルドから立ち去ろうと、回れ右して出口へと向かおうと歩き出したところで、中年のいかにも戦士です。みたいな人に声をかけられた。


「お前達、ギルドは初めてなのか?」


「まぁ、今までギルドにこなくても生活は出来ていたので、特にくる予定は無かったんですよ。おかげで恥をかきました」


「まぁギルドの事は学校じゃ教えてくれないからな。始めはみんなそうさ、気にすんな。でも今から受ける依頼は気を付けろよ。ガーラとギーラの中間の森だから、ガーラの連中にギーラで依頼を受けてきたってバレると、『こっちの大切な素材を奪うんじゃねー』とか怒られちまうからな」


 ヤレヤレと、首をしかめながら教えてくれたけど、その言い方から察するに怒られるってだけで特に何かされるっていう感じではないのかな。


「ギーラとガーラって仲が悪いんですよね。大きさってそんなに重要なんですかね?」


「んっ? 大きさは関係ないぞ。森にあるダンジョンが問題なんだよ」


「「ダンジョン?」」


 おっと、盛り上がって参りましたよ! この話し!

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