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勇者LIFE 〜ある日突然勇者になった〜  作者: 漆黒の堕天使
第6章 日常編
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第40話 一家団欒

「この人誰?」


俺はこの言葉で地獄へ落ちた気分がした。



「え……?」


しばらくの沈黙が続く。


「ほらジル!忘れちゃったの?あなたのお兄ちゃんよ。」


「お……にい……ちゃん?」


ジルはポカーンとした顔をしている。


ま、まあわかってたけどな。


俺が思ってるのは数日だが現実世界では三年も経ってしまっている。


弟たちの幼少期にいられなかったのはすごく残念だ。


「覚えてないか……」


俺が沈んだ顔をするとヘジスがフォローしてくれた。


「ほら!ベスならわかるかもしれないぞ?何たってあの子は天才でな。お前のようにもう魔法を使えるんだ。」


ほおー! それは大したものだ。


「まあ、ベスなら自分の部屋にいると思うから一旦入ろうか。」


家に入って水浴びをする。


やっぱり家の風呂は格別だな。


リビングに戻ると家族全員が椅子に座って一家団欒していた。


ベネボランスというと、レイスの膝の上で寝ている。


チッ! 俺より家族に溶け込んでるじゃねえか。


「おう、シル。どうだ?体の汚れは取れたか?」


「ええ、ずっと体は洗ってませんでしたからね。」


俺が席に着くと前にはちょこんと座る女の子がいた。


ベスだ。


まあ、可愛く育っちゃってー。


お兄ちゃん嬉しいぞー!


おっといかん、俺は尊敬される兄でいようと誓ったんだ。


するとベルが話し出した。


「シルが冒険に出てから三年も経っちゃって……こんなにも大きくなったのね。」


ベルが泣きそうだ。


それもそうだろう、成長の過程を見れなかったのだから。


それも三年間。


「でも、無事に帰って来てくれて本当に良かったわ。」


「な?言っただろ?あいつならやってくれるって。」


なーに言ってんだヘジスのやつ。


お前が一番反対してたじゃねえか!


「ところで、ベス?僕のことわかる?」


俺はベスに聞いてみた。


まあどうせ忘れられてるのだろうけど。


しかし帰って来たのは意外な答えだった。


「お兄ちゃ。」


「わかるの!?よかったー」


ん? でも俺が迷宮に行った時はまだ2人とも0歳だったよな?


忘れてるのも当然か。


やっぱりヘジスの言った通りベスは天才なのかもな。


「どうしてわかったの?」


「ん。」


俺が聞くとベスは一枚の写真を指差した。


そこには2人が生まれた時に撮った家族写真があった。


そうか、ベスはあれと似てるのが俺だとわかったのか。


天才か! 俺の妹は。



その後俺は色んな話をした。


迷宮の不思議な話、迷宮にいた生物たち。


そして財宝やベネボランスのこと。


みんな全てに興味を示してくれた。


「そうだ!父さん、母さん、そしてレイスさん。王様に召喚命令出されたんですよね。ですから一週間後に僕、ミハイリル王都へ行かなければならないのですがいいですか?」


すると三人は顔を見合わせた。


一番初めに口を開いたのはベルだった。


「行って来なさい。どうせ命令無視をしたって連れて行かれるでしょうから。」


続いて2人が口を開いた。


「俺も同じ意見だ。」


「私もです。」


おお、こんなにすんなりいいと言われるとは思ってなかった。


「では行ってまいります。」


「おう!頑張ってな。」


俺の家族は暖かい。


こうやって俺のわがままだったりを聞いてくれる。


前世ではなかった環境だ。


「あ、あと聞きたいのですが。このペンダントってなんだかわかりますか?」


俺はずっと疑問に思っていた遺跡で見つけたペンダントをテーブルにおいた。


ヘジスがそれを見る。


「わからねえな。どこで見つけたんだ?」


ヘジスがそう言うとベネボランスが横から顔を出して来た。


「それは天使族のペンダントですな。珍しいものなので持っておいた方がいいかもしれないですな。」


おお! 天使族の!


「わかった。あ、あと父さんに渡された袋開けてないんですがなんだったんですか?」


「あー、あれか。あれは魔除けの石だ。あれがあると魔物が寄ってこないんだ。」


なるほど! だから蜘蛛とかも巣の中にいたのか。


「あなたそんなの渡してたの?心配性ねー」


「ち!違う!そんなんじゃない!」


やっぱり家族が一番だな。



ーーー



一週間後


コンコンと朝早くにドアがノックされた。


「王の使いでやってまいりました。シルバー様はいらっしゃいますでしょうか?」


「はい、僕です。」


「お迎えにあがりました。馬車にお乗りください。」


そう言って馬車に乗る。


「じゃあ、行ってきます!」


そして俺は王都へと向かった。






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