第1話 死亡
俺は15歳の普通のどこにでもいる中学3年生だ。
親はいない
兄弟もいない
祖父と祖母と一緒に暮らしている。
そこまでいい生活とはいかないがまあまあ楽しくやっていた。
9月1日夏休みが終わり久しぶりに学校に登校しようとしてた。
学校ではそれなりに運動もできたし、
それなりに勉強もできた。
だからまあまあ楽しく生活をしていた。
裏切られるまでは…
いつからだろうか俺がイジメられるようになったのは、
確か中2の時だったと思う。
それまでは友達もいたし仲良くもやっていた、
クラス替えをして初めて後ろの席に座った奴に声をかけた。
その時はまだ何も知らなかった、
こいつがイジメられてるなんて。
でも最初の頃は楽しくやっていた、
気が合う友達として。
それから1ヶ月ぐらいたった頃だっただろうか。
それは突然起こった。
「よぉ」
よく見ると学年で暴れまわっていたガキ大将的なやつだった
別に俺はそんなやつと関わりがないから無視しようとしたが視界の端に1人のやつが見えた。
あいつだった
どうしたのだろうと思った
「なんでしょうか?」
俺は常に敬語だ
相手を刺激しないためにな、
「こいつがよぉ、仲良くしてるやつがいるって聞いたからお前んとこに来たんだよ!」
「そうですか。それで、どのような用件でしょうか?」
なんとなく想像はついた
これからは俺をイジメの標的にするつもりだろう
「こいつにお前を裏切ればイジメねぇって言ったら簡単にお前の事を裏切りやがったぜ!」
ガキ大将はそう言って笑った
俺は状況がよくわからなかった
でも少しだけわかったことがあった
裏切られたと
その日から俺にイジメやら喧嘩が多くなった
幸いにも俺は喧嘩は強かった
負けはしなかった
勝てそうにない時は逃げた
だからある程度怪我はしなかった。
そして今日、
またも面倒くさい日々が続くと思って学校に登校する。
案の定教室の前で待ち伏せしていた。
「よぉ」
「おはよう」
なんとなく挨拶した。
ま、挨拶は基本だからな
「おはようだってよ!おい!ちょっと屋上まで面貸せよ」
ガキ大将は下品な笑みを漏らしながら俺にそう言った。
面倒くさいと思いつつ屋上まで行く。
行くまでに何人か増えた
15人だろうか
勝てねぇな
逃げるか
そうこう考えてるうちに屋上に着いた
ヘッヘッヘと変な笑い方をしながらイジメっ子たちは俺を囲んでくる
「夏休みは満喫できたかー?
これから地獄の2学期が始まるぜー!」
そう言って殴りかかってきた
こいつの最初は右ストレート
それを避け俺はダッシュで逃げる
「おい!逃げたぞ!追え!」
そう言って追いかけてくる
俺は階段をジャンプして下駄箱まで行く
運良く靴も履けた
とりあえず校門から出よう
そう思いダッシュで校門から出た
その瞬間
轢かれた
血飛沫が上がる
あっ
と思った時にはもう意識は朦朧としていた
「大丈夫か!!!」
先公共めイジメられてる時は助けもしないでこういう時だけかよ
まぁもういいや
適当に生きてたし
夏休みの宿題もやってなかった
なんでそんなことを思い出すんだろう
思い出がないからだろうか
親もいないし悲しむ者も少ない。
死んだらイジメてた奴らのこと呪おっか
いや
やめとこう疲れたし、安らかに眠りたいもんだ。
まぁ普通の人生だったな
意識が朦朧としてきた
死ぬのか
そこで俺の意識は途切れた。
次に目が覚めたのは白い空間にいる俺だった。