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毒舌ツンツン彼女

作者: ゆん

タワー展望台


「はっはっは~まるで人が虫けらのようだ!!」

 

 タワーの展望台で仁王立ちして大声で笑っているナツキがこの物語の主人公である。


「なぁユキエもそう思わないか?」

 

 きょろきょろと辺りを見回すと完全に無視し他人の振りをしている彼女ユキエの姿があった。


「・・・ゆきえぇ~冷たいじゃないかぁ~ちょっと言ってみたかっただけじゃん」

 

 泣きながらユキエに向かって歩いていく


「近づかないで!!汚らわしい!!」

 

 なかなかひどいことを言うが一応彼女である、この程度いつものことだ・・・整った顔でこの毒舌とくればツンデレキャラを期待したいところだが今までデレてくれたことは一度も無い(泣き)


「せっかくこんな景色のいい所に来たんだしテンション上げていこうぜ!!」


「まぁミジンコのように小さいあなたにとって人々が虫けらに見えるここは至福の場所なのでしょうけれどあまりはしゃがないでくれるかしら?わずらわしいわ!!」


 氷のような冷たい目をされてしまった。この温度差はなんだ・・・


「いやいや虫けらとかそんなのは冗談だって、ほら~なんかあるだろそういうの」

 

「いいのよそんな苦しい言い訳をしなくっても、別に攻めているわけでも否定しているわけでもないの、それに私もあなたと似たようなことを日頃から考えているもの」


(いやいや絶対似てないって・・・日頃からってなんだ?)


「私も人なんてみんな虫けら以下だと思っているもの、高い所から見下ろさないとあれが虫けらに見えないあなたとは少し違うけれど本質は同じなのかしらね?」


「絶対違う!!」


 全力で否定する俺は大きさについて言っていただけで・・・


「おっと虫けら以前にミジンコ・・・いやゾウリムシが目の前にいたのを忘れていたわ」


(こいつひで~・・・っていうか言い直す必要あったのか??)


「とにかく高い所から見下ろして優越感に浸りたいあなたのためにとりあえず登ってあげたけれど、わたしはそんな趣味は無いし地上からでも十分全ての人間を見下せる自信があるわ」


「そんな自信を持つな!!」


(・・・・・とりあえず話を変えるか)


「おっ、あれ昔おれが通ってた学校だぁ~懐かしいなぁ~」


「へぇ~丁度体育で女の子が着替えてるのね~小学生の着替えを覗きたいがためにわざわざこんなところにまで足を運んだの?あんたって重度のロリコンね!!」


「見えるかぁ~ただちょっと懐かしいなぁ~って」


「懐かしい?あの体操服がねぇ~」


 なにか含みのある笑みを浮かべる彼女に嫌な予感しか浮かんでこない


「そんなに好きなら今度あなたのコレクションを私が着てあげるから犯罪には走らない事をオススメするわ。いくら私でももみ消せる犯罪と消せない犯罪があるのよ」


「コレクションとかねぇし、犯罪に走ったりしないし!!ていうかそもそもおまえに犯罪をもみ消す力があるとでも?」


「当然でしょ」


(肯定するんだ・・・)


「もういいや・・・とにかく時間もあんまり無いし遊園地に移動するか」


遊園地


「ふぅ~あのお化け屋敷外見はチャチそうなのに中は意外にこってたよなぁ~」


「そう?それは良かったわね」


(平然としてるんだもんなぁ~ちょっとくらい反応してくれてもいいのになぁ~・・・)


「もう時間もあんまり無いなぁ~次でラストにするかぁ~なんか乗りたいのある?」


「あなたに任せるわ」


(あっそ・・・う~ん)


「じゃあありきたりだけど観覧車いくか」


 ッビクン


「ん?どうかした?」


「いえ・・・あなたの頭はプランクトンおっとゾウリムシ以下なのを忘れていただけよ」


(だからなぜそこで言い直す?そんな悪い選択だったか観覧車って??)


「嫌なら別に他のでもかまわないけど??」


「あなたの頭の悪さを知りながら任せると言った私の責任よ付き合うわ」


(怒っているようにも思えるが乗ると言ったからにはもう彼女を止める術は無い)



観覧車内



「全く馬鹿となんとかは高いところが好きというのは本当みたいね」


(さっきからずっとこの調子だ、ていうか「なんとか」ってぼかすとこ違うだろ・・・)


「なぁ~なにをそんなに怒ってんだよ~?」


「少しは自分で考えなさい今より頭が悪くなったら大変でしょ?」


(そう言われてもなぁ~)


 観覧車は少しづつ上昇していく


(こころなしか顔が青白くなってきているような・・・)


「まさかとは思うが?高いところ苦手・・・とか??」


 彼女の顔は恥ずかしいのか安心したのか怒っているのか良く分からないものになっていた。


「やっと分かったの?タワーで遠まわしに高いところは好きじゃないって言ってたのに気づかなかったわけ?どんだけ鈍感なのあんた?」


(・・・・いやいや言ってないだろ~!!と思ったが)


「悪い!!全然気づかなかった、許してくれこの通り!!」


「仕方ないわねぇ~特別に許してあげるわ!」


(どうしていつもおれこんななんだろ・・・)


 観覧車から降りるとそっと腕を組み口付けを交わす、そしてユキエはささやくようにいつもこう言う


「今度のデート払いはあんただからね!!」


「またかよ!!」


最後まで読んでくださる方がいるなんて感激で涙が止まりません。

どんなことでもかまいませんのでコメント頂ければ感謝のあまり踊りが止まりません。

作品名は毒舌ツンツン彼女となってますが一応最後のセリフ「今度のデート払いはあんただからね!!」は彼女なりの命一杯のデレとなっているので結局はツンデレなのかもしれませんがそのへんは気にしないでいただけるとありがたいです!!

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― 新着の感想 ―
[良い点] ・キャラがいいです。2人の相性ってうのかな。 ・読みやすかったです。
[一言] 甘々な感じですね。 一人称なので心理描写を全部括弧にする必要は無いかと思います。
[一言] 甘々な感じですね。 一人称なので心理描写を全部括弧にする必要は無いかと思います。
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