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トゥルー・ライフ・クエスト ~超高額バイトに応募したら絶海の孤島でデスゲームに参加することになりました~  作者: 結城 からく


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第80話 不死者のパレード

 城の外から空を貫くような咆哮が上がる。

 鼓膜を破りかねない大音量だった。

 白石が「次から次へと……」と呻き、何が起こったのかを確認する。


 街に血みどろの魔王が立っていた。

 折れた翼を上下させ、炎を撒き散らしながら暴れている。

 街は仮想の炎に包まれて赤黒く照らし出されていた。


 白石は弱々しい声を洩らす。


「なんだよ。魔王は死んだんじゃなかったのか」


「ち、違う……あれはゾンビだ。魔王の死骸をゾンビ化させたんだっ!」


 訂正する三好の脳裏には、死霊術師の物部の姿があった。

 その推測は正しく、現在の魔王は彼女がゾンビ化させた状態である。

 ナイトメアモードの概要は全プレーヤーに通達されていた。

 志村から逃げ切った物部は街に潜伏し、倒された魔王を配下にして逆転を図ったのだった。


 巻き上がった炎が城を炙る。

 眷属が消えて安心するNPCを魔王が容赦なく踏み潰していく。

 一連の光景を目にした西園寺は険しい顔で呟いた。


「鱧さんよりも厄介ですね。早く対処しなければ……」


 その時、光の斬撃が魔王に炸裂した。

 たじろぐ魔王に次々と斬撃が命中して怯ませる。

 三好が身を乗り出して驚く。


「あれは、まさか……!」


 燃える屋根の上を走る人影がいる。

 それは聖剣を掲げる志村だった。

 彼は肩に蓮巳を担いだまま、俊敏に動き回って光の斬撃を発射している。

 その顔は虚ろで理性を失っていたが、本能だけで魔王に立ち向かっていた。

 蓮巳も同様の症状に蝕まれながらも魔法でサポートを行っている。


 魔法で遠視効果を得た西園寺が、拡大された視界で状況を把握する。


「ゾンビになった志村さんが戦っていますね」


「一体どういうことだ!?」


「何らかの魔法か状態異常かと。猪突猛進を体現したような方なので、敵の罠にはまったのでしょう」


 三人が会話をする間、魔王に殺されたNPCの死体がゾンビに変貌していた。

 ゾンビは瞬く間に数を増やすと、列を為して城に向かって歩き始める。

 彼らは崩壊した門を抜けてゆっくりと城内に侵入しつつあった。


 確認を終えた西園寺が手早く支度をする。


「ゾンビ化の能力を持つプレーヤーが付近にいるようです。急いで対策を……」


「手遅れよ」


 そう言って広間の扉を蹴り開いたのは物部だった。

 彼女が両手を動かした瞬間、室内にゾンビが雪崩れ込んできた。


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