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トゥルー・ライフ・クエスト ~超高額バイトに応募したら絶海の孤島でデスゲームに参加することになりました~  作者: 結城 からく


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第75話 臨戦スイッチ

 城に忍び込んだ鎌倉はひっそりと探索していた。

 その途中、上階で爆発音が轟いた。

 城全体が僅かに揺れ、彼は興味深そうに笑う。


「おっ、何だ?」


 鎌倉はさっそうと階段を上がっていく。

 爆発箇所はすぐに見つかった。

 壁と天井の一角が崩壊し、外から魔王が顔を突っ込んでいる。

 その場に居合わせたであろう国王と姫が恐怖で震えていた。

 兵士達は果敢にも魔王へ攻撃している。


 壮絶な光景を前に、鎌倉は眉間に皺を寄せた。


「なんで城を壊せるんだよ。VRじゃねえのか」


『予め城に仕掛けられていた爆弾が作動し、魔王が破壊したかのように演出しました』


「へえ、リアリティ重視だな」


『それがトゥルー・ライフ・クエストの方針ですので』


 会話をしている間に兵士の守りが突破され、魔王が国王に喰らいついた。

 生々しい咀嚼音が鳴り響く。

 上半身を食い千切られた国王は、鮮血を噴きながら崩れ落ちた。

 魔王の鋭い双眸は姫を捉えている。


 傍観する鎌倉は姫を指差した。


「あれは見捨ててもいいのかい?」


『助けたいとお考えなら行動に移るべきかと』


「じゃあ放置でいいか」


 兵士達が決死の覚悟で魔王に挑むも、次々と噛み付かれて即死する。

 姫は腰が抜けたのか、顔面蒼白のまま動けない。

 そこまで確認した鎌倉は、踵を返して逃げようとする。


「収穫もねえし、さっさとずらかるか」


『鎌倉様。一つ忠告をさせてください』


「ん? 何だい」


『トゥルー・ライフ・クエストはプレーヤーの皆様の行動で展開が大きく変動します。己の利を優先するのも一つの策ですが、後々になって後悔するかもしれません』


「自分の選択には責任を持つと決めてるんでね。どうなろうと悔いはねえさ」


『そこまで意思が固まっているのでしたら構いません』


 魔王の舌が姫に巻き付いて引き寄せる。

 そのまま噛みつかず、口から垂らしたまま攫おうとしていた。

 欠伸を漏らした鎌倉はふと気になって尋ねる。


「あの姫さんはどこに連れて行かれるんだい?」


『それは今後の展開に直結するので明かせません』


「別にいいじゃんかよ。減るもんでもねえし」


『行き先は明かせませんが、姫の救出や魔王討伐に多額の賞金が発生することはお伝えしますね』


 アテナの補足を聞き終える前に、鎌倉が動いた。

 彼は疾風のようなスピードで広間を駆け抜けると、姫を拘束する舌を切断する。

 姫が床に転がり、魔王は突然の痛みで吼える。


 足を止めた鎌倉の手には、漆黒の薙刀が握られていた。

 刃の部分は魔法のオーラで形成されており、輪郭が炎のように揺らめている。

 薙刀を担いだ鎌倉は不敵に笑う。


「ククッ、まあやってやるか」


『賞金絡みだと動きが段違いですね』


「そりゃあな。金のためならなんだってやるさ」


 楽しそうに呟いた鎌倉は魔王に襲いかかった。

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