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トゥルー・ライフ・クエスト ~超高額バイトに応募したら絶海の孤島でデスゲームに参加することになりました~  作者: 結城 からく


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第74話 別ルート

「今回のゲーム進行はかなりハイペースやね。本来は時間をかけてクリアするメインクエストでシム兄さんが無双してるんやわ。僕も勇者やったから分かるけど、あれはほんまバケモンやで」


 やれやれと嘆く鱧に三好が質問する。


「ゲーム進行が早いのは良いことなのか?」


「ぶっちゃけアカンね。プレーヤーが強くなる前に魔王と眷属が出てきよったし。城内にいなかったら僕らも即死やったろうね」


 鱧の見解を聞いた三好は、あることに気づく。

 彼は疑問をそのまま口にした。


「まさか、こうなることを知っていたから城で待機していたのか」


「うん。シム兄さんなら一気にクリアすると思ったわ。このままやとゲームオーバーやな」


 鱧は苦笑いして述べる。

 今度は藤堂が大慌てで石階段を下ろうとする。


「ヤバいじゃないっすか! 早くなんとかしないと……!」


「そう慌てんでええよ。僕がおるんやから。厄介な局面やけど、逆転のチャンスはある」


 外の騒動を目にしながらも、鱧は落ち着いたままだった。

 彼は藤堂を宥めつつ説明を続ける。


「本来のルートでは、魔王が姫を連れ去る。だけどここで魔王を引き留めて倒せば、メインクエストを大幅にスキップできる。終盤は難所続きで死亡率が高いから、回避できるならすべきやで」


「本当にそうでしょうか」


 西園寺が静かに反論する。

 彼女も鱧に劣らず冷静だった。


「レベル不足のまま魔王に挑むのは危険すぎます。前回のように時間をかけて装備強化すればいいのでは」


「うーん、生き残る確率でいったら、ここで魔王戦になる方がええよ? 前回と同じルートなら、たぶんこのメンバーの半分が死ぬやろうし」


 鱧は少し困った顔で答える。

 その様子を暫し観察した後、西園寺は小さく息を吐いた。


「……大げさな表現ではないようですね」


「分かってくれた?」


「ええ、こちらの指摘が間違っていました。申し訳ありません」


「謝らんでよ。サイちゃんの案も別に悪くないもんな」


 会話に区切りが付いたところで、一行は石階段を下り終えた。

 そこには重厚な鉄扉がそびえている。

 付近には誰もおらず、鉄扉の他には何もなかった。


 鱧は辺りを見回してガッツポーズをする。


「やっぱり見張りがおらんくなってるね。そんじゃ、魔王殺しの武器をゲットするでー」


 気楽なかけ声と共に、鱧は鉄扉を押し開いた。

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