任務その26 厳戒態勢!厄災の襲来!
無事に建国祭を終えたサフィア王国の王城──その騎士団長執務室──
「いや~何とか無事に建国祭も終わりましたね~」
「あぁ、何事も無く済んでよかった」
「今回は規模が大きかったですからねぇ。緊急の呼び出しも多かったですし」
「そうだな」
祭りの警備については騎士団と魔法師団、兵団が分担して当たっていたが、実際のトラブルの対応については、騎士団が任されることが多かった為、今は溜まった事務処理に追われている状況だ。
「それにしてもマーガレットさんはどうしたんでしょうね?祭りの期間中のお休みをずらして、今日を休みにするなんて」
「あぁ……どうやら家の都合ということだったようだが……」
本日、書記官のマーガレットはお休みである。あらかじめ予定されていた休みは建国祭の最後の方だったが、急遽、祭りの後にずらしてほしいと要望があったのだ。
しかしアルフレッドはケビンを通してその知らせを受けた為、家の都合としか聞いていない。
「あんなに祭り後半のイベント楽しみにしていたのに、よっぽどの理由があったのかなぁ……」
「……(ぬーん)」
そのよっぽどの理由のお陰で、密かにマーガレットと休みを合わせようと調整していたアルフレッドは、祭りのイベント会場で、一人虚しく寂しい思い出を作ることになったのだが、当然皆には超極秘事項である!
「まぁ休み明けに聞けばわかりますね──って、噂をすれば有休の申請書類だ」
「む……」
マーガレットの休みの理由について話し込んでいれば、ちょうど有給申請の書類を見つけたようだ。事務処理が滞っていたせいで埋もれていたのだろう。
「えと何々……有給休暇の変更申請理由は、家族と会う為と……見合い……?」
「見合い……?」
──ズガァァァンッ!ピシャァァァンッ!!──
見合いの言葉におもっくそ衝撃を受けるアルフレッド。凄まじい災害レベルの蒼雷が放たれた!
「うわぁっ!……ってあれ?」
特大の蒼雷を被弾するかと思いきや、なんと補佐官は無傷だ!どうやら懐に忍ばせていた妖しい身代わり人形なるものが、蒼雷を全て吸収してくれたようである。
「え?!あれ?もしかしてこの人形って神アイテム……?」
それは目がギョロっとした気持ち悪いミイラみたいな人形で、アルフレッドからもらった土産なのだが、捨てたら呪われそうでそのまま仕方なく持ち歩いていたものだ。神アイテムと判明した今は、すぐにでも追加注文する気満々の補佐官である。
しかし身代わり人形を購入した張本人のアルフレッドはそれどころではない!何せ愛する嫁に再び見合い話が浮上しているのだ。
「まさか……この間、俺が見合いしたことを怒って……?(ブルブルブル……)」
「いや~、はは……まっさかぁ……」
顔面蒼白状態で震え出すアルフレッドに、補佐官も内心「やべぇ……」と危機感を募らせた!
もしこのままマーガレットが見合い相手とゴールインしようものなら、明日には王国が滅亡してもおかしくはない!
「あ、ほら。断りに行くためかもしれないですよ?マーガレットさんは結婚願望薄いって言ってましたし」
「…………(濡ーん)」
補佐官の励ましにも、目をウルウルとさせて落ち込むアルフレッド。可愛い女子がやればいじらしくも思えるが、厳つい熊男がやっても怖いだけである!
「(うっ……涙目……怖っ)ほ、ほら。騎士団を辞めるつもりはないって言ってましたし!ね!」
「…………(ずーん)」
「(あぁ~こりゃダメだ)そ、そうだ!王太子殿下にご相談されてはどうですか?」
「!!!!」
「王太子殿下なら何か事情知ってるでしょうし!(よし!そうだ!それがいい!殿下に丸ッと全部丸投げしちゃえ★テヘペロ!)」
「……そうだな」
補佐官はマルッとケビンに丸投げを決めた!厄介ごとを押し付けて、心の中で「ヨッシャー!!」とガッツポーズ中である!
「じゃあほら早速、王太子殿下の所へご相談してきてください!こっちの仕事は自分にまかせてくださって構わないんで!」
そんなこんなで補佐官に急かされたアルフレッドは、騎士団長執務室を後にしたのだった──
*****
──一方、王太子ケビンの執務室──
「首尾はどうだ……?マーガレット嬢の見合い相手は、無事に王都に到着したんだろうな?」
「は!騎士団長殿には気付かれておりませんし、警備も万全です」
「よし、そのまま何事もなく見合いが終わればいいんだが……」
ひそひそと密談しているのは、王太子であるケビンとその直属の影である。今はアルフレッドに内緒で極秘の任務を実行中だ。
「はぁ……まさかこのタイミングで見合いとはな……想定外だ」
王妃経由でマーガレットの見合い話を聞き付けたケビン。あまりにも突然で阻止することもできず、何とかアルフレッドに情報が渡らないようにさせるしかなかった。
「祭りの後なら騎士団も休みだろうと、ご家族も考えたのかもしれませんね。おかげでこちらは寝耳に水でしたが……」
マーガレットが見合いすると知れば、アルフレッドが暴走することは間違いない。それこそ王都……いや王国を破壊しかねない事態だ。
「今更どうこう言っても仕方ない。今は相手方の安全と、アルフレッドへ情報が漏れないようにするだけだ」
ようやく建国祭という大きな仕事が終わったと思えばこの事態である。なんとか無事に今日という日が終わることを祈っていたのだが、騎士団長に付けていた影が慌てて報告にやって来た。
「殿下!大変です!」
「どうした?!」
「騎士団長殿にバレました……!」
「まさかっ……!情報は遮断してたはずだぞ!?」
「それが書記官殿の休暇の申請書類に理由が記載されていたようで……」
「ちっ……盲点だったな……仕方ない!今すぐ戦時体制へ移行する!魔法師団、兵団へ連絡を!それとアルフレッドの補佐官を呼べ!」
「はっ!!」
こうして穏やかな日常が終わりを迎え、サフィア王国の王城は戦時体制へと移行したのである。
********
──ズシン……ズシン……ズシン……──
『こちら司令部。アルファ1、状況を報告せよ!』
『こちらアルファ1。たった今、マルタイがA地点を通過した。明らかに司令部へと向かっている』
『了解。そのままマルタイの監視を続けろ』
『アルファ1了解』
司令部──ならぬケビンの執務室へと向かっているマルタイ。まるで超巨大怪獣が攻めてきたかのような厳戒態勢だ。
「殿下、いえ、司令官。奴がここまで来るのも時間の問題のようです」
「あぁ……恐らくこちらが持っている情報を狙っているのだろう。見合いの場所がわからなければ、攻めようがないからな……」
「いざとなったら御身の安全を第一にしてください。書記官殿の見合い相手とは比べられないのですから……」
「わかってる……だがアイツを止められるのも俺しかいないだろう。できるだけ時間を稼いでくれ!」
「はっ!」
ケビンは司令官として作戦を指揮している。だが司令官であると同時に、狂戦士と化したアルフレッドを誘き寄せる餌でもあるのだ。いざとなれば体を張ってアルフレッドの暴走を止めるしかない。
「報告!補佐官トラップが破られました!」
「……ちっ……やはりダメだったか……!」
アルフレッドへと見合い話を漏洩させた張本人である補佐官も、当然の如く作戦に強制参加させられていた。ケビンへと丸投げしたつもりが、特大ブーメランとなって戻ってきた形である。
戦闘能力においてはそこまでではない補佐官は、当然、捨て駒の足止め役である。直属の部下として最もアルフレッドと時間を共にしているから、そこそこ時間を稼げるかと思いきや、あっという間に突破されたようだ。持っていた身代わり人形も一回のみの効果だったようで、特大クラスの蒼雷で一発昇天GO★HEAVENである!
「補佐役の騎士団員2名が負傷!他にも蒼雷による恐怖で兵団員のかなりの人数が動けなくなっています!」
「わかった。やはり兵団員にアルフレッドの相手は酷すぎるか……」
「まぁ慣れている騎士団員達とは違いますからねぇ。司令官、どういたしますか?」
「ふむ……セラドの方はどうなった?結界の準備に時間がかかると言っていたが……」
「魔法師団の報告ではまだかかるようです。このままですと足止めが間に合わないかと……」
「そうか……次を突破されたら覚悟が必要だな……」
「殿下……」
司令部の面々も、皆真剣な表情で頷いた。いざとなれば王太子であるケビンを守るために、その身を犠牲にするつもりである。王国に忠誠を誓ったその日から既に覚悟はできているが、相手は王国最強の騎士団長。刺し違えても……と言うには戦闘力の差がありすぎる。骨も残らずにやられるのが目に見えている。
そう誰もが表情を暗くした時、耳に付けた魔道具のインカムから思いもよらぬ声が聞こえてきた。
『あはん♡聞こえるん?シナモンちゃんよん♡』
「し、シナモン!?何故インカムを……」
『うふん♡ちょっとねぇ』
何と!聞こえてきたのは、王族専属デザイナーのシモンことシナモンちゃんの声だ!恐らく誰かの魔道具を奪って通信しているのだろうが、奪われた相手がどうなったのか考えたくもないケビンである。
「あー、シナモン。できればアルフレッドを足止めしてほしいのだが……可能か?」
『まぁ!王太子直々の命令でくんずほぐれつしていいってことかしらん?』
「う"……ま、まぁ背に腹は代えられない……何としても時間を稼いでくれ!」
『うふっ♡わかったわ♡待っててぇ~ん、騎士団長様~♡』
アルフレッドの貞操を犠牲にし、王国の安全を優先させたケビン。男達の恐れるシナモンなら、あるいは完全に足止めも可能かと思われたのだが──
『アルファ1より報告!足止めに向かった怪物……げほっごほっ!し、シナモンに騎士団員2名が捕獲されました!』
「何っ?!どういうことだ?」
『戦闘能力では騎士団長が上回っており、足止め不可能と判断した怪物……げほっ……シナモンは、目標を団員へ変更した模様!現在足止め要員の多数が取り込まれている状況です!あっ……こ、こっちに来る!!』
『うふ~ん♡そこの黒ずくめのイケメンさん♡シナモンちゃんと遊びましょ』
『うわぁっ!ぎゃぁぁぁぁ…………プープープープー……プツッ…………』
「アルファ1?!応答せよ!アルファ1!!」
『………………』
アルファ1の断末魔を最後に、通信が切れてしまったようだ。どうやら新たな怪物の登場に、ほとんどの者がやられてしまったらしい。
「ちっ……状況を悪化させやがったかあのオカマ……!」
最早足止めは不可能とケビンは判断した。地獄と化してしまった外の様子を知るすべも残されていない。そんな中、刻一刻と王国最強生物の襲来が迫っている。
「ど、どうしましょう……殿下」
「すまん皆……ここが最後の砦だ。諦めずについてきてくれ!」
「も、勿論です!」
「この命、殿下の為に捧げます!」
覚悟を決めたケビン達。己を鼓舞するように決意を新たにしたその時、ついに王国最強最悪の厄災がやって来た!
──ドォォォンッ!!──
「!!!!」
「来たっ!!」
激しく叩かれる執務室の扉。衝撃でミシミシと部屋全体が悲鳴を上げるも、結界に守られ何とか持ちこたえたようだ。
「……突貫の結界だったが、一応は効果があったようだな」
「ですが魔法師団長殿の結界でないと……」
「あぁ、それまで何としても持ちこたえるぞ!総員戦闘配備!」
「はっ!!」
──ドォォンッ!ピシャァァアン!!……ガタガタガタガタ……──
「第二波、持ちこたえました!」
「よしっ!続く攻撃に備えろ!扉の前にバリケードを築くんだ!」
「はっ!!」
ケビンの命令に、執務室内の部下達はすぐさま調度品を扉の前へと積み上げた。だがその間も扉を突き破らんとする王国最強の化物による猛攻が続いている。
「くっ……!凄まじい力だっ!」
「このままじゃ……扉が砕け散るぞ!」
──ドゴォンッ!ズガァンッ!バギィッ!!──
積み上げたバリケードの向こう側で、扉が砕ける音がする。まだ何とか持ちこたえてはいるが、破られるのは時間の問題だろう。
「くっ……もう……ダメだ……」
「扉が……破られるっ……!!」
──ズガァァンッ!バァアンッ!!──
「うわぁっ!!」
「ぎゃあぁっ!!」
凄まじい猛攻に耐え切れず、ついに扉が破られてしまった!積み上げたバリケードを抑えていた者達もろとも吹き飛ばし、その向こうに巨大な影が現れる。
──ズゥゥゥン……ふしゅぅ~……ふしゅぅ~……──
「……!!!」
俯いたままのその表情は、逆光になっていてよく見えない。しかし不気味なその様子は、まるで獲物を前にした猛獣が、今にも襲い掛かるのを堪えているようにも見える。強烈な殺意を含んだ荒い吐息がそれを物語っていた。
「あ……アルフレッド……」
「………(怒ーん)」
アルフレッドの幼馴染であるケビンが声をかけるも、返答はない。凄まじい殺気だけがビリビリと肌を刺すように放たれている。
──ズシィンッ……ズシィンッ……──
「っ……!」
一歩、また一歩と近づいてくる王国最強生物。その歩みが進む度、己の命が削られていくようだ。身動き一つ取れずにただ固まっていれば、やがて目の前にやって来た死神がその歩みを止めた。
──……ズシィンッ……!──
「……ケビン……」
「あ……あぁ……」
絶体絶命……と誰もが思った時──
──パアアァァァァァッ!!──
「こ……これは……!」
「魔法師団長殿の結界!?」
突然目の前を眩い光の壁が覆った!魔法師団長セラドの結界である!蒼雷をバリバリと発動させながら迫ってくるアルフレッドの巨体を、見事にその結界で防いでいる!
「オイ、大丈夫か?!」
「魔法師団長殿!」
「うわっ!……ひっでぇなこりゃ……」
やって来たセラドは、執務室の惨状を目の当たりにして言葉を失っている。
「オイ、この馬鹿騎士団長!さっさとその蒼雷を抑えろ!」
「……ふん怒っ!」
──ブォンッ!バリバリバリバリィ……ッ!!──
「くっ……!こいつ……っ!」
結界を払うようにアルフレッドが腕を一振りすれば、凄まじい蒼雷が放たれる!バチバチと凄まじい閃光がほとばしった!
だがセラドの張った結界は破れない!ここへ来てようやくアルフレッドはセラドへ振り向いた。
「……何故邪魔をする……?」
「そりゃあこれだけお前が暴れるからだろ?」
「暴れてなどいない……ケビンのところへ来ただけだ」
当然のようにそう答える破壊神に、そこにいた全員が「いや、これだけ壊しといて何言ってんの」と心の中でつっこんだのは言うまでもない。
だが会話をするだけの理性があるようなので、すかさずケビンが声をかける。
「あー、アルフレッド……?な、何の用事かな……?」
ここまでの厳戒態勢をしいておきながら、何事も無かったかのように声をかけるケビンである!なんならワンチャン、マーガレットの見合い話じゃなかったらいいな~……という淡い期待を抱いての発言だ!
そんなケビンの問いかけに対し、僅かに表情をゆるめたアルフレッドは、ぼそぼそと訪問の理由を語り出した。
「ケビン……実は……その…………」
「うん、なんだ?」
「俺には経験が無くてだな……」
「ふむ」
「どうしていいかわからなくてここまで来たんだが……」
何故かとても言い辛そうな様子のアルフレッド。てっきりマーガレットの見合い相手を〇っちゃう為に、その居場所を聞こうとしているのかと思いきや、そうではないらしい。
「一体どうした……?」
「あぁ……その……浮気をしてしまった場合、どうやって謝れば許してもらえるのかと思って……」
「「「「えっ!?!?浮気っ?!?」」」」
突然の浮気発言に、騒然となる一同。だがアルフレッドの地獄の門番のような厳つい表情は真剣そのものである!
「あー……浮気ってもしかしてこないだの帝国の姫君の……?」
「あぁ……」
「いやでもあれは誤解というか、結局は無しになったんだし」
「だが……マーガレットもあの場にいたんだぞ……」
どうやら先日の帝国の姫君との見合いを気にして相談に来たようだ。今回のマーガレットの件も、彼女が怒っているせいだと考えているようである。
これ以上暴れることも無さそうだと判断したケビンは、肩の力を抜いて今度は親友を慰める為に口を開く。
「アルフレッド、大丈夫だ。浮気だなんて誤解だってわかってもらえるさ」
「……だがマーガレットの目の前で、俺は浮気をしてしまったんだぞ?」
「そんなことないって。帝国の姫君とはそもそも何もなかったじゃないか」
「いや、姫君じゃない」
「えっ?」
「お前と補佐官と……俺は浮気をしてしまったんだ……っ!!」
「「「「えっ!?!?!?」」」」
アルフレッドのとんでもない発言に、それまで見守っていた者達は全員、意味深な視線をケビンに送る。当のケビンはあまりの衝撃にフリーズ中だ!
「え……まじで……?王太子殿下ってそっち系……?」
「だから『俺がアイツを止めるしかない』っておっしゃってたのか……止めるっていうか受け止める感じ……?」
王宮腐女子達がいれば、大喜びしそうな会話の連続である!幸い(?)なことに野郎しかいないので、部下達に心なしか距離を取られつつ白い目で見られるだけで済んでいるが。
「はっ……!なんだアホくせぇ!ただの痴話喧嘩かよ!」
──シュゥンッ……──
一連の騒動がアルフレッドとケビンの痴情のもつれと判断したセラドは、とっとと結界を解除してしまった!一瞬で光の膜が消滅してしまう!
「あぁっ!結界がっ!!」
「いや、でも別に大丈夫なんじゃ……?恋人同士の邪魔をしちゃ悪いし……」
「そうだな……俺は別に偏見とかないから、お二人の新たな関係には賛成だ」
何だかんだで理解のあるケビンの部下である。何なら腐男子になる日もそう遠くないかもしれない。
とここでようやく固まっていたケビンが正気を取り戻したようだ。
「いや!誤解だ!あれはそういうんじゃなくて……」
慌てて部下の誤解を解くように、首を横に振って説明するが……
「あの日……ケビンには手をギュッと握って愛を囁かれたんだ……唇と唇がくっつきそうなほどに顔を寄せてから、それで──」
「うわーーーーー!!!ストーーーーっプッ!!」
あの日の出来事を赤裸々に語り出すアルフレッド。大慌てで止めに入るも、部下達の耳にはしっかりとアルフレッド×ケビンの艶事のあれこれが聞こえている!
「いや~、殿下ってばそういうことだったんですね!」
「いつも休憩時間一緒に過ごすの仲いいな~って思ってたんですよ!」
「男同士の恋愛も変じゃないっすよ!」
「この騒動もただのカモフラージュだったんですね!すっかり騙されました!」
しっかりバッチリ二人の仲を誤解した様子の部下達。生温い目でニヤニヤと二人の(※BL的な)未来を見守る態勢である!
「だからちっがうんだって!」
「ケビンはあの時俺の目を見て、一生愛すると……」
「のわっ!馬鹿!アルフレッドっ!」
「「「お二人のこと応援してますんで!!」」」
「だーっ!!ちがーうっ!!!」
ケビンの絶叫虚しく、この日、新たな歴史と共に、何人もの腐男子が生まれることになったのだった──




