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2021年10月26日放送 フラワーラジオ ポストメリディアン火曜日 八巻和行の七転び八巻 妄想【愛の劇場】#7 カラオケ

掲載日:2023/07/13


 サクソフォン奏者八巻和行(やまきかずゆき)さんのラジオ番組

 こうのすFM フラワーラジオ

 フラワーラジオ ポストメリディアン火曜日(午後4時~午後6時)

   八巻和行の七転び八巻

 

 というラジオ番組の投稿コーナー

  妄想【愛の劇場】

 毎週パーソナリティ八巻さんから出題される【作品のテーマ】を小説風に書いた作品を投稿するコーナー。


 小説の書き方を知らないシロウトが投稿コーナーに参加。

 そのコーナーに投稿した作品をこちらに投稿しています。


 妄想【愛の劇場】のコーナーで、絶賛!妄想仲間を募集中!! 

 こんな感じで大丈夫なので、コーナー投稿に興味がある人がいてくれると嬉しいです! 

 《番組への参加方法》

 ①フラワーラジオが聴けるように、ListenRadio(リスラジ)のアプリをダウンロード

 フラワーラジオを選局して、お気に入り登録

 ②パーソナリティ八巻さんのTwitterをフォロー

 ③毎週日曜日の夜に、八巻さんのTwitterから【作品のテーマ】が発表

 ④八巻さんのTwitterのダイレクトメールから投稿

 ※番組放送当日の火曜日午後6時頃までに投稿できれば、コーナーの時間に間に合います。

 ※何故か八巻さんが初見で読むルールのようなので、漢字には「ふりがな」をふって下さい。


 小説の書き方を意識しながら文字おこしをしています。

 文章はできるだけ、投稿当時のままにしています。

 言葉が二重になるのが気になるところは、手直しをしています。


 サイト投稿回数 第7回目の今回は………

 2021年10月26日放送。

 妄想【愛の劇場】#7 カラオケ

 奏(かなで)と八巻シリーズの第七回目


 防音の効いた個室のはずなのに室外から聞えてくるのは、ガチャガチャした音の塊にしか思えないカラオケ店のテーマ曲とその店のCM広告のアナウンス。

 個室に充満する壁に染み付いたタバコの臭いが、胃にムカムカする。カラオケルームに行く事が楽しみな人間の気が知れない。

 八巻(やまき)は表情を曇らせながら、カラオケルームの安っぽいソファに腰を下ろした。


 久し振りに恋人の奏(かなで)と休日を過ごしていた。

 朝から軽やかだった八巻の心とは反対に、空は曇り空が広がっていた。

 街をふたりで散策していたその時に、曇り空がうねり声を上げ、強い雨に降られてしまった。その雨宿りにと、奏から手を引かれて近場のカラオケルームに入った。

「この前、友達と一緒にカラオケをしたの。もちろん女友達よ」

 八巻の表情をちらりと確認する。

 そして、楽しそうにカラオケルームにある、カラオケの曲を入力するタップ式の機械を触りだした。

 八巻には分からなかった。

 カラオケなんて、何が楽しいのだろうか。

 さほど上手くもない歌を他人に聴かせ、さほど上手くもない知らない歌を、他人から聴かされる。

 ただの苦痛にしか思えない。

 八巻は大学のサークル活動の新人歓迎会で行われたカラオケ大会を、苦々しく思い出した。

 八巻は歌うのが苦手だ。最近の流行歌(はやりうた)も分からない。

 突然曲が始まった。奏が歌いたい曲をリクエストしたようだ。

 大きなテレビ画面には、『日向坂46 こんなに好きになっちゃっていいの?』とある。

「八巻くん、知ってる?大好きなんだけど、間違えちゃったらごめんね」

 奏はマイクを持ち、テレビ画面に顔を向けた。

 ひなたさか?ひむかいざか?どこかにある傾斜46度の坂道に関係がある歌手なのか?

 知らない。どんな歌なんだ?でも、知らないとは奏には言えない。

 奏は本当に自信がないのか、少し恥ずかしそうに歌い始めた。

 八巻には知らない歌だった。だが、奏は何をしていても可愛い。


 あっという間の二時間近くを、ひとしきり奏に歌を歌わせて過ごした八巻は、少し気持ちが良かった。

 奏が歌を歌うという、新しい表情を知ることができたからだ。

 カラオケルームの不愉快な雑音や空気が、気にならなくなった。

 カラオケルームを出ると、雨は止んでいた。

 再びふたりで街を散策しながら、夕食を楽しんだ。


 幸せな時間が終わり、八巻はひとり寂しく部屋で過ごしていた。

 カラオケルームで歌う奏の姿を思い出し、ふと八巻は思った。

 歌のプレゼントをしたら、奏は喜んでくれるだろうか?

 でも、何を歌おうか。

 八巻は部屋のCDラックに目をやる。

「奏が喜んでくれる歌はないかな?」

 八巻のCDラックには、70年代、80年代の歌謡曲しかない。

 奏は知らないだろう……。これでは奏は喜びそうにない。

 思案した八巻は、インターネットで歌を調べる。

 最近の曲はよく分からない。

 しかし、最近から少し遡(さかのぼ)ると「コレだ!」という八巻も知っていて、奏も喜んでくれるであろう歌を見付けた。

 早速ダウンロードして、歌を覚えるまで聴いていく。

 カラオケルームのテレビ画面を見なくても、奏の表情を見ながら歌えるように。

 早く奏に聴かせたいと思う。

 あんなに嫌な気分になるカラオケルームに行くのも、奏となら楽しみだ。


 今度はいつ、奏とカラオケルームに行こうか。

 その時には、奏に歌って聴かせよう。

 『愛唄』を。

 八巻は心が踊るのを止(や)められなかった


 ありがとうございました。

 次回もラジオ番組の投稿コーナー

 妄想【愛の劇場】へ投稿した作品の投稿になります。


 妄想【愛の劇場】#8「魔法」

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