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初級回復魔法しか使えないようにされた上に追放された法術士の私が、虹の聖女と呼ばれるまでの物語  作者: 衣谷強
赤の章

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第八十話 迫る危機

七色の付与を全て使った事で幼児化してしまったアルクス。

一夜明けたものの、騒ぎはまだ続くようで……?


どうぞお楽しみください。

「アルクスちゃん、おはよう」

「……ぅぁ……、おはよう、ございます……」


 目を開けると満面の笑みのウィンクトゥーラさん。

 ……あぁ、そうだ。

 昨日はルームスを殴るために七色の付与を全部使って、身体が小さくなって、救護院に泊まったんだった……。


「気分はどう?」

「あ、特に変な感じはないです」

「そう、良かったわ。法術も今まで通り使えるのかしら?」

「あ、やってみます」


 意識すると、手のひらに初級回復魔法の光がともる。

 青、橙、緑、藍、紫、黄、赤、うん、全部できる。


「大丈夫みたいです!」

「良かったわ! そうしたらこれからもその姿のままで良いんじゃないかしら!?」

「え……、それはちょっと……」


 ただでさえ歳より若く見られるのに、これ以上子ども扱いされたくない!

 ……ウィンクトゥーラさんの撫で撫では、その、ちょっと嬉しかったけど……。


「い、色々不便なので、今日先生が来たら元に戻ります!」

「……そう。でもまた七色使ったらその姿になれるのよね!?」

「え、いや、そんな機会はないと思いますけど……」


 す、すごく食い下がるなぁ……。

 可愛いと思ってくれるのは嬉しいけど……。


「と、とにかく朝ご飯食べて、お仕事の準備しましょう! ね!」

「今日はお休みに……! いえ、そうね……。お仕事しないとね……」

「はい! お願いします!」


 まぁここのところ患者さんは落ち着いてるから、魔吸石まきゅうせきの付与だけになるかもだけど……。




「院長、アルクスさん」

「クーラーティオ、どうしたの?」

「は、速い……」


 中級法術士のクーラーティオさん。

 私が青の初級回復魔法を習得するまでは、『解毒』の法術を使える唯一の人。

 ウィンクトゥーラさんよりも冷静で落ち着きのある人。

 今朝私が小さくなっていたのを見ても「んっふ」って言っただけでいつも通りになったクーラーティオさん。

 そんなクーラーティオさんが、すごい速い早歩きで来た!

 顔はいつも通りだけど、すごく慌ててるって事!?


「『王国の盾』の騎士を名乗る方が、アルクスさんに会いたいと来ています」

「え!?」


 『王国の盾』って騎士の中でも、王様や貴族の護衛を任されるすごい人達!

 そんな人が私に何の用だろう……!?

 ……まさか、ルームスをぼこぼこにした事で、捕まったりするのかな!?


「……逃げなさいアルクスちゃん」

「ウィンクトゥーラさん……」

「今のその姿なら、誰にも気付かれないわ。だから裏から早く逃げて」

「で、でも……」


 それって騎士様に逆らうって事だよね……?

 そんな事したらこの救護院は……!」


「……私、会います!」

「アルクスちゃん! わかっているの!? 騎士様はアルクスちゃんを捕まえるつもりなのかもしれないのよ!?」

「でも騎士様に逆らったら、救護院に迷惑がかかりますよね!? いくら先生が刺されたからってルームスを殴ったのは私です。だから……」

「アルクスちゃん……!」

「そ、それにただでは捕まりません! ルームスのやった悪い事、ぜーんぶ話してきますから! あー、楽しみだなぁ!」


 無理矢理元気なふりをする。

 そうじゃないとウィンクトゥーラさんもクーラーティオさんも心配しちゃうもんね……。

 会えなくなっちゃうのは、寂しいけど……。


「アルクスさん」

「は、はい!」

「昨日の今日で来たという事は、まだ調査の段階だと思います」

「あ、そ、そうですね!」


 考えてみれば、ルームスは治しながら殴ってて、先生が殴る前に止めてくれたから、怪我っていう怪我は残ってないはず……。

 ならいきなり捕まる事もない、かな?


「ですので堂々と相手の非を訴える事は正しいと思います」

「……! わかりました! 頑張ります!」


 どうなるかはわからないけど、言いたい事は全部言おう!


「それでも有無を言わさず捕まえようとするようであれば、私が『睡眠』の法術でで眠らせます」

「えっ」

「そうしたら救護院の皆で逃げましょう」

「え、あの、でも……」

「付与した魔吸石まきゅうせきを置いておけば、町の人はしばらく何とかできるはずです。休暇も兼ねて、温泉とか行きましょう」

「あ、あはは……」


 クーラーティオさん、冗談、だよね……?

 真顔だからわかりにくい!


「いいわねそれ。温泉なんて久し振りだわぁ」

「ウィンクトゥーラさんまで……!」


 でも二人のおかげで、少しだけ気が楽になった。

 よし! ちゃんと何があったのか説明しよう!

読了ありがとうございます。


クールなのに発想が過激なキャラ、好きです。


次回もよろしくお願いいたします。

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― 新着の感想 ―
[一言] アルクスの温泉祭り にしようとおもったら温泉じゃなかった件 AIイラストアルクス温泉・・・行けなかった <i725016|34709> AIイラストアルクス温泉・・・行けなかった2 <…
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