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初級回復魔法しか使えないようにされた上に追放された法術士の私が、虹の聖女と呼ばれるまでの物語  作者: 衣谷強
紫の章

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第六十一話 告白の行方

ロセウスが自分に想いを寄せていると感じ取ったアルクス。

迫り来る告白の気配に動揺しますが……?


どうぞお楽しみください。

「……あの、アルクスさん……」

「ひゃい!?」

「あ、ご、ごめんなさい……。驚かしてしまって……」

「ぜ、全然大丈夫です……。わ、私こそ大声出しちゃって……」

「いや、後ろから声をかけた僕が悪いので……」


 驚いた理由はそれだけじゃないんだけど……。

 あの食事会の後も、何度も視線を感じた。

 これはやっぱり私の事を好きに違いない……!

 だから何かとロセウスさんの行動にびくびくしてしまう……。


「……それで、その、何か用ですか……?」

「……はい、その、きょ、今日の帰りに、あの、お時間もらえますか……?」


 ……来た!

 来てしまった……!

 この思い詰めたような顔……!

 きっと告白だ!

 そうに違いない!

 ……どうしよう!?

 とりあえず先生を理由にして逃げよう!


「あ、あの、私お仕事の後に先生と話があって……」

「……いつもすぐすむやつですよね? 終わるまで待ちますから……」


 う、その通りだけど……。

 これは逃げられなさそう……。


「その、そんなに時間は取らせませんから……。じゃあ……」

「あ……」


 私が何かを言う前に、ロセウスさんは足早に去っていった。

 ……どうしよう……。

 私まだ恋人とかよくわからないのに……!

 でもちゃんと聞かないといけないよね……。

 真剣に私の事を想ってくれてるんだから……。


「……よし!」


 私は覚悟を決めた。

 ロセウスさんの告白をちゃんと聞こう。

 それで私がロセウスさんの事を好きになれたら、恋人になる事も考えよう。

 そうじゃなかったら、好きになってくれた気持ちは嬉しい事を告げて、ちゃんと断ろう。

 気持ちを決めると、ぐるぐるしていた気持ちが治まっていく。

 さぁ、お仕事を頑張ろう!




「よぉアルクス。……何だ? 凄い顔をしてるな」

「……いえ、大した事はないです……」


 告白が近づくにつれて、私の緊張は高まっていった。

 先生との話が終わったら告白されると思うと……!

 うぅ、逃げ出したい……!


「よし、『専魔の腕輪』にもアルクス自身の魔力にも問題はなさそうだが……。何か不安な事があるのか?」

「だ、大丈夫です!」


 先生にだけは知られないようにしないと!

 先生の事だから、きっとからかってくる!

 その上で、「少年とならお似合いなんじゃないか?」とか言ってくるんだ!

 そんなの絶対聞きたくない!


「本当に大丈夫なんで! じゃあ!」

「お、おう……?」


 救護院に戻るとロセウスさんのお仕事部屋に向かう。

 ……大丈夫!

 嫌だったら断ればいいんだから!

 ……でも緊張する……!


「……ロセウスさん? あの、アルクスです」

「あ! どうぞ! は、入ってください!」

「し、失礼します……」


 部屋に入ると、ロセウスさんが立ち上がってこっちに来る!

 動けないでいる私の横を通って、扉を閉めた!

 ……これでこの部屋には二人きり……!

 ど、どうしよう……!


「あの、時間を作ってくださって、ありがとうございます……」

「い、いえ、その、どうも……」

「どうしても他の人に聞かれずにお話したい事があって……」

「な、何でしょう……!?」


 ウィンクトゥーラさんが慌てた気持ちがよくわかる!

 心臓がばくばくいって、頭の中真っ白!


「ずっと前からアルクスさんに言いたい事があるんです……」

「は、はい……!」


 告白されるのがこんなにどきどきするなんて……!

 くらくらして、おかしくなっちゃいそう……!


「ぼ、僕と……」


 こ、恋人に……?


「ポルポラさんの仲を取り持ってもらえませんかっ!?」

「……ぇ……?」


 ……ぼくとぽるぽらさんのなかをとりもってもらえませんか?

 それってつまり、ロセウスさんが好きなのって、ポルポラさん!?


「ずっとお願いしたかったんですけど、冒険者仲間の時はルームスさんが何かと用事を言いつけるし、救護院ではポルポラさんと一緒の時が多くて……」


 ……それで声をかけるにかけられなくて、私を見つめてた、と……?

 な、なぁんだ、私の予想で合ってたんじゃない!


「わかりました! 任せてください!」

「ありがとうございますアルクスさん! よろしくお願いいたします!」

「はい!」


 自分の勘違いとロセウスさんの紛らわしい行動に、少しいらっとする気持ちはあるけど、私の気持ちはほっとしていた。

 ……ほっとした……?

 何でだろう……?

読了ありがとうございます。


最初の予想が間違っていると見せかけて正解!

衣谷強の新たな境地!

なおばればれな模様。


これで紫の章は完結となります。

次回もよろしくお願いいたします。

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― 新着の感想 ―
[良い点] おや? アルクスちゃんの様子が……? なるほど、先生には聞かれたくない、の本当の理由は別にありそうですね(によによ) まだ自覚していないようですが、自覚したなら今回以上にあわあわしそうです…
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