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初級回復魔法しか使えないようにされた上に追放された法術士の私が、虹の聖女と呼ばれるまでの物語  作者: 衣谷強
紫の章

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第五十七話 察したアルクス

魔力かまどの大成功に気持ち浮き立つアルクス。

そんな折、ロセウスの態度の変化に気が付いて……?


どうぞお楽しみください。

「……」

「?」

「っ!」


 最近ロセウスさんの様子がおかしい。

 何か視線を感じるなーと思って振り向くと、必ずと言っていいほどロセウスさんと目が合う。

 でもすぐに目を逸らされちゃう。

 何だろう?


「おーいアルクスー」

「あ、ポルポラさん! お疲れ様です! 今日は早いんですね!」

「あぁ、目的の怪物がすぐに見つかったからな!」


 ポルポラさんは私の護衛の合間に、近場で冒険者のお仕事をするようになった。

 今までは私の護衛として、送り迎えや救護院のお仕事をしてもらっていたけど、それは魔吸石まきゅうせきを集めているのが誰かわからなかったからだ。

 そこで、私の側にいても不自然じゃない冒険者として、ポルポラさんが私の護衛をしてくれていたのだった。

 でもロセウスさんのお陰でその黒幕はルームスだとわかった。

 自分と関わりのない冒険者に預託金込みのお金を渡して集めさせていたみたいだから、捕まえたり罰を与えたりするのは難しいみたいだけど……。

 ただそうなると、ポルポラさんの実力を知っているルームスが私の護衛だけをしているのはおかしいと思われかねないので、冒険者のお仕事もこなしている。

 ……大変だよね。

 何かお返ししないと……。

 そうだ!


「ポルポラさん! ご飯食べに行きませんか!?」

「な、何だ急に?」

「アウラン食堂にすごく美味しい新料理ができたんですよ! だから是非!」

「へぇ、そりゃ楽しみだ。なら食いに行こうぜ!」

「はい!」


 あの鶏肉なら、ポルポラさんへのお礼にぴったりだ!

 試食会の翌日に食べた先生でさえ、


「……おぉ、こりゃすごい……! 魔力かまどをここまで使いこなせる人がいるとはな……!」


 って絶賛してたんだから!

 そうと決まれば残りの魔吸石の付与を終わらせて、いざアウラン食堂に……!

 

「あ、あの!」

「!?」


 突然の声に驚いて振り返ると、ロセウスさんが立っていた。

 何か覚悟を決めた顔……?


「おー、ロセウス。元気かー?」

「あ、はい、お陰様で……!」

「で、どうしたー? 何かあたしに用かー?」

「いえ、あの、用という程の事ではないと思いますけど、その……」


 顔を真っ赤にして、何かポルポラさんに言おうとしてる。

 でも言葉が出ない感じ……?

 ポルポラさんならどんな話でもちゃんと聞いてくれる事、ロセウスさんならわかってるはずなのに……。

 どうして口ごもるんだろう……?


「!」


 わかった! わかっちゃいましたよ!

 これはあれですね!

 ポルポラさんに恋しちゃってるんですねロセウスさん!

 ……ははーん、それで今私とポルポラさんのご飯の話が出たから、一緒に行きたいと思ってる!

 でもポルポラさんの事が好きだから恥ずかしくて言い出せない!

 そういう事ならこのアルクス、一肌脱ぎましょう!

 先生からも「お前の判断の方が正しかった」と褒められた恋愛の達人の私が!

 見事ポルポラさんとロセウスさんの恋路を導きましょう!


「ロセウスさんももうお仕事終わりですよね?」

「あ、は、はい!」

「じゃあ一緒にご飯に行きませんか?」

「い、良いんですか!?」

「勿論です! ポルポラさんもいいですか?」

「あぁ! 皆で食べた方が楽しいからな!」

「じゃあ一緒に行きましょう!」


 こうして私達は救護院の今日のお仕事を素早く片付けて、アウラン食堂へと向かったのでした。

 二人の結婚式の時には、いっぱいお祝いの言葉をかけるんだ!

読了ありがとうございます。


大丈夫。アルクスの恋愛攻略だよ。

この先は君の目で確かめてみてくれ!


次回もよろしくお願いいたします。

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― 新着の感想 ―
[一言] ぽ、ポンコツ(´;ω;`) いや、意外にアルクス鋭い、かも 札を見せつつ、実話。 よくあるフェイク!
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