表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
初級回復魔法しか使えないようにされた上に追放された法術士の私が、虹の聖女と呼ばれるまでの物語  作者: 衣谷強
白の章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

108/113

第百九話 白の初級回復魔法

アーテルを救うべく、白の初級回復魔法をかけるアルクス。

果たして二日間不眠不休でかけ続けられるのでしょうか……?


どうぞお楽しみください。

「行きます!」


 白の回復魔法を展開して、横にした先生へと注ぎ込む!

 豆茶を淹れるように、少しずつ同じ間隔で!

 白の初級回復魔法は太陽。

 沈んだ日が昇って、一日を巻き戻すようにして、小刻みに夜と昼を繰り返す。


「……ふっ……、ふっ……」


 先生は苦しそうに細かく息を続けている。

 アドウェルサをやっつけるために五百年溜めた魔力。

 それと一緒に身体に戻って来た五百年。

 その間に受けた傷や疲労も、身体に戻って来ているんだ……!

 でも白の初級回復魔法はその全部を癒す!

 とにかく途切れないように続けていけばいい!

 頑張って先生!

 私も頑張るから!


「アルクスさん、これ……」


 ロセウスさんが、私の膝の上に赤く光る魔吸石を置いた。

 じんわりと暖かさが広がる……!


「僕とポルポラ、サーニタースさんは先に寝るね。朝になったらウィンクトゥーラさん、クーラーティオさんと代わるから」


 私はロセウスさんの言葉に頷く。

 私への橙の初級回復魔法の付与は、交代制でしてもらう事になってる。

 先生に白の初級回復魔法を二日間かけ続けるために、みんなで考え抜いた作戦。

 何としても成功させるんだ!




「アルクスちゃん、かけるわね」


 ウィンクトゥーラさんの声に、私は無言で頷いた。

 一時間ごとにかけてもらう予定だったけど、もうそんなに経っていたんだ。

 この分なら楽勝かな?


「慈しみ深き光の御手よ。この者の傷を癒したまえ。『初級回復魔法』」


 背中に当てられたウィンクトゥーラさんの手から、じわりと温かさが流れ込んでくる。

 身体に力がみなぎる感じ!


「……ふぅ。じゃあ頑張ってね」


 ウィンクトゥーラさんの手が離れる。

 私の集中を乱さないように、最低限の言葉だけをかけてくれる。

 この後は紫の初級回復魔法で魔力を回復してもらって、少し休んでもらう。

 その間に今度はクーラーティオさんが橙の初級回復魔法をかけてくれる。

 それを三回繰り返して、六時間経ったらロセウスさん、ポルポラさん、サーニタースさんと交代。

 三人は二回ずつ回復して、またウィンクトゥーラさん、クーラーティオさんと交代。

 仮眠や食事をとりながらやってもらえば、きっと二日間途切れずに回復をしてくれるだろう。

 紫の魔吸石もいっぱい用意した。

 後は私が頑張るだけ!

 寝なくても、ご飯が食べられなくても、橙の初級回復魔法をかけてもらってれば大丈夫!

 先生の五百年に比べたら、二日間頑張るだけなんて、大した事ない!


「……先生、絶対に助けますからね……」


 口の中だけで小さく呟くと、私は再び付与に意識を集中した。

読了ありがとうございます。


ちなみにロセウス、ポルポラ、サーニタースで三人組にしたのは、二人がまだ初級回復魔法に不慣れだからです。

何かあった時にベテラン宮廷法術士のサーニタースなら対応できる、との考えでした。


次回もよろしくお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ