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マイカ視点
マイカ視点のスズエの見え方です。
スズエの優しさに直接触れた彼女は何を思ったでしょうか?
私は、スズちゃんが怖かった。
見透かされているような気がして、とてもじゃないけど恐ろしかったの。
だから私は、笑顔の仮面で隠していた。
私がゴウさんを刺した時、スズちゃんは責めることはしなかった。それがさらに恐怖を覚えた。
「お、怒らないの……?」
腕を直しているスズちゃんに聞くと、
「別に。私は責めるつもりはないですよ」
自分には、命乞いをする権利もない、殺されても当然なのだと。彼女は、そう答えた。
「あなたが手を汚す必要はない。あなたの手はこんなにきれいなんだから」
私だけが、この手を汚すから。
その言葉で、ようやく気付いた。この子は既に覚悟していると。
自分の命をもってでも、守ってあげたい。
その時、初めてそう思った。弟と兄を奪われながら他人のために行動してくれるこの子を、生かしてあげたいと。
でも、結局は私が助けられただけだった。




