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俺の高校の人魚 6
ある日曜日
部活も休みで走太は家でくつろいでいた。
昼前、走太の家に来客がきた。ドアを開けると
速水だった。
速水は走太を海に誘いにきたのだ。
家でいても暇なので誘いに乗った。
高校から数キロ離れたところに広大な海がある。
速水は転校してきた走太にこの場所を間近で見てもらいたかったようだ。
海では砂のお城を作ったり、ビーチバレーをしたり2人だけだったが楽しい時間だった。
水泳部の時とは違う速水も見ることができた走太は少し嬉しかった。
帰りは速水の家の近くにあるお好み焼きを食べた。
もちもちした生地に程よい濃さのソースかなり絶品のお好み焼きだった。
お好み焼きを食べたあと、2人はお互いの家の分かれ道まで来ていた。
「速水、今日はありがとう!楽しかった」
と言って去ろうとする走太に
「走太くん。これ渡しておくわ」
速水は何かを走太に渡した。
それは御守りだった。
走太は益々頑張ろうと思った。