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俺の高校の人魚 10
次の次ぐらいで終わる予定
速水は控え室で泣いていた。
みんなに会わす顔が無い。期待してくれてい大勢の人を裏切ってしまった。
速水の記録はいつもより遅かった
理由は一つ 練習のしすぎで肩を痛めていたのだ。
かつて走太に注意したことを自分もしてしまった。
情けない自分に涙した。
水になって流れてしまいたい気分だった。
誰もいない控え室にある人物が訪ねてきた。
それは走太だった。
気づいた速水は
「惨めでしょ? あなたに注意したことを自分がするなんて。バカにしなさいよ。」
と言い放った。
走太は
「今は何も言わなくていい。おれを空っぽのプールと思って今は涙を注いでくれ。お前の涙はおれのプールが受け止める溢れないように。」
と言い速水を抱きしめた。
速水は思いっ切り泣いた。控え室には速水の鳴き声だけが聞こえた。
2人の1年目のインターハイは幕を下ろしたと共に2人の仲は再び戻ったのだった。
そして2年生の夏 再びその季節はやってきた。




