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ふたりの探検記  作者: ヒロ法師
No.6 若手俳優の秘密
21/54

脳筋だが知りたがり屋系女子な千山葉月と、頭脳明晰だがちょっと残念系男子な花浦和樹が挑む学園ミステリ。


9月のある日。自称ジャーナリスト八瀬川梨花は若手俳優、乗鞍俊也そっくりな男性を見かける。取材をしようと彼をつけた梨花だったが、アパートから男性は出て来ず、部屋ももぬけの殻であった。

 ある九月上旬の日曜日。

 わたしはアクション映画のDVDを借りに、居館(いだて)駅前のレコードショップに来ていた。


 あった……!


 手に取ったの『DETECTIVE×DETECTIVE』。

 探偵が探偵のために悪と戦うアクション映画だ。もともと映画化されていたが観に行くチャンスがなく、DVD発売を待っていた。

 わたしはこのためだけに数少ないお小遣いを切り詰めていた。


 よし!今日は帰ったら観まくってやる……!


 レジに並ぼうとした時だった。


「あら、葉月!偶然じゃん!」


 ゲーム売り場にクラスメートの梨花が手を振って立っている。


「どうしたの?あんたゲーム買いに来たの?」


 梨花は笑顔で頷いた。


乗鞍俊也(のりくらしゅんや)君そっくりのキャラが出る乙女ゲームなの!」


 乗鞍俊也は今世間を賑わせている若手の俳優だ。

 爽やかで凛々しい風貌の彼は女の子に注目の的だった。

 わたしも映画で彼の姿を見るけど、あの顔で近づけられたらドキッとする。


「五条君の次は乗鞍俊也か。もう五条君はいいの?」

「彼はまた別よ。最近サッカーの強化合宿でいないのが残念だけど」


 わたしは腕を組んだ。


「乗鞍さんに会いたいなら、ライブとかに行けばいいじゃない。何でゲームなの?」

「俊也君有名人だしなかなか会えないじゃん。だから……」


 わたしはここでピンと来た。


「ゲームで代用したって訳か」

「あったりー!」


 やっぱり。

 梨花ならやりそうなことだ。

 ま、地方の女子高生が学校休んでまでオッカケはできない。


「葉月はDVD借りに来たんでしょ?」

「まあね。家に帰ったら観るつもり!」


 そしてわたしと梨花は別れた。

 今日は趣味を楽しもう。家でゆっくりするのも、たまにはいい。



 ところが、それから一週間後のことだった。

 部活が終わり、わたしは北居館駅から家に向かっている最中だった。


「葉月ぃー!」


 青になった横断歩道を、私服姿の梨花が駆けてくる。


「あら、偶然あんたと会うなんて、珍しい」

「いや大事件なのよ!」


 大事件?一体何なんだろう。

 まさか、梨花のことだから妄想だけで事件って決めつけてるんじゃ……。


「俊也君がいたのよ!この居館に!」

「え、どういうこと?」


 そんなニュース聞いた覚えがない。

 今朝の新聞でも、テレビでもそのような話はなかった。


「そうじゃなくて、彼のそっくりさんが!」


 今朝、梨花が新聞記事の原稿を書きに図書館に行く最中、乗鞍さんによく似た男の人を見かけたという。

 気になったのか、人目惚れしたのかはわからないけど後をつけたらしい。


「それって、ストーカーじゃない」

「記事にするためよ!居館に俊也君来たなんて大スクープじゃないの!」

「でも違ったんでしょ?」

「そ、そりゃそうだけど……」


 アパートに突っ込んである新聞や広告を確認したところ、『千景大介(ちかげだいすけ)』と書かれてあった。

 ドアを開けて中を見てみたが、彼はどこにもいなかった。

 そして今までの時間、アパートに張り付いて見張っていたが千景さんが現れることはなく、部屋の中にもいなかったのだ。


「これってミステリーじゃない?まさに特ダネよ!」

「まさか、わたしに千景さんを探せと」

「そゆこと」


 わたしは呆れた。


「そもそも別人なんだよね。記事にする必要はないと思うし、相手はしつこいって思ってるんじゃないの?」

「葉月は手厳しいわね。そっくりさんでも記事にする価値はあるの」


 価値があるって、また梨花の暴走が始まった。

 梨花のジャーナリスト魂(自称)に火が付くと、たとえ突撃取材であっても辞さない。


「まあ、とにかく来てよ!」

「ちょっと、まだ着替えてないし、ご飯もまだなんですけど!」


 北居館駅から走ること十分。

 閑静な住宅街にそのボロアパートはあった。

『さくら荘』と看板が立っている。その名を示すかのように、桜の木が数本アパートの前に植えられていた。

 千景さんの部屋は二階の中央。


 ドアを見ると郵便物がドアに突っ込まれたままだった。


「これ、今朝も同じものが入ってたの?」


 梨花は頷いた。

 外に出ていないのか。

 ドアノブを開けてみる。やはり、施錠されていなかった。


「葉月、入るの?やばっ!すっごい緊張するんだけど」


 ウキウキする梨花を尻目に、わたしは「ごめんください」、と部屋の中に入った。

 ふと私は違和感を覚えた。

 玄関に外履き用の靴がないのだ。


 部屋の中はボロアパートのわりに綺麗にされているが、ついさっきまで誰かがいた痕跡はあった。

 そして、梨花が言うように千景さんはいなかった。

 外出したと思うけど、郵便物が朝のままだから玄関からは出ていないよね。


「梨花、部屋の中に入って探したりはしてないのよね」

「さすがにそれは」

「ひょっとしたら他に出口があるかもしれないわ。探してみようよ」


 手分けして部屋の中を調べてみると、案の定ベランダにロープがつるされていた。

 下を覗いてみると、アパート裏の公園に繋がっていた。


「梨花、悪いけど今朝見たとき玄関に靴はあった?」

「ええ。でも、さっき入ったときはなかったよね」


 千景さんはここから外に出たのだ。

 でも、一体なんで……。


「ねえ、葉月。ここ穴開いてるよ」


 梨花が壁に開いた穴を指さしている。

 1センチくらいの小さな穴だが、どれだけぼろいのこのアパート。


 わたしはそっと穴を覗いてみる。

 目を凝らして隣の部屋を眺めていたが、やはり人はいなかった。

 隣の部屋は別の人が借りているが、外出中のようだ。


 ふと、わたしの目に何か留まった。

 机の下に果物ナイフが落ちていた。そして、ナイフの刃先には赤い液体が付着していた。


「葉月、何か見えたの?」

「あの赤いの、血液かな」


 梨花も穴に目を向ける。


「うっそ、マジで……。あの部屋で人殺しがあったの!?」

「それはまだわからないよ。部屋に大量の血痕とか、争った形跡があれば可能性はあるけど、部屋を見る限りどこにもないわ」

「まさか、千景さんはそれを見たから逃げ出した……、とか?」


 うーん、証拠がないからそんな推理も出来ない。

 でも、千景さんは何でベランダから外に出たんだろう。

 わたしはもう一度ベランダに出た。


 ベランダの向こうは芝生が続く公園になっている。

 ちらほらと犬の散歩やジョギングしている人が見える。


 隣の部屋のベランダを見てみる。

 窓が開いているようだ。

 ベランダとベランダの間は仕切りがしてあるだけだ。


 わたしは壁伝いに隣のベランダに飛び移った。


「ちょっと、葉月!」


 梨花が叫んでいる。


「梨花!今玄関開けるから、いったん部屋を出て。本当に人殺しがあったか、確かめるから!」

「マジ!?わかった!」


 窓は鍵が外されていた。

 わたしは失礼ながら、窓を開けて部屋の中に入った。

 本来なら不法侵入でアウトだが、これは放っておくとまずい気がした。


 部屋の中はさっき見えたナイフが転がっていた。

 だが、血生臭さはしない。

 ナイフを手に取ってみる。血がこびりついているようだが、すでに乾いていた。

 犯行を終えた後だろうけど、これだけで殺人だとは断定できない。


 他の部屋も探してみるか。


 居間と玄関の間は台所だった。

 そして、玄関の隣にはお風呂場と脱衣場があった。


 台所の戸は開けられ、包丁入れには何も入っていなかった。

 炊事場の下にはごみ箱が置かれてある。

 ごみ箱の中には袋が捨ててあった。

 ところどころ赤い水滴がついている。


 玄関の施錠を解除した後、お風呂場も調べてみる。


「うわっ、なにこれ!」


 思わずわたしは後ずさり、尻餅をついた。


 お風呂場は赤い液体がぶちまけられていた。

 あまりにリアルな鮮血で、わたしは口を押えた。

 思わず胃液が逆流しそうになる。


 ガチャ。何者かが入る音がした。

 わたしの心臓は止まりそうになった。

 胸が痛い。呼吸が早くなる。


 まさか……。


「葉月、どうだった?」


 梨花の声だった。

 わたしは何とか立ち上がると、玄関に向かった。


「梨花……、お風呂場はいかないほうがいいわ」

「どうしたの?」


 わたしは風呂場が血の海になっていることを話した。


「殺人があったのかも……」

「う、うそ……」


 わたしも、梨花も恐怖に打ちのめされていた。


「でも、遺体がないのよね。この部屋に隠せそうなところはないし……」

「もう捨てちゃったとか?」


 とりあえず、この部屋に長居はできない。


 わたしたちは足早に近くの公園に向かった。

 ベンチに座り、気持ちを落ち着ける。


「まずいもの見ちゃったわ。あそこで殺人があったのは間違いないわね」

「お風呂が血の海で、凶器があのナイフ……。やばっ、震えが止まらないわ」

「ひょっとしたら千景さんの失踪と何か関係あるのかな」


 隣で殺人事件、千景さんの失踪。

 偶然とはどうも考えにくい。


「千景さん、まさか殺害場面を見ちゃって犯人に追いかけられてるとか!?」

「それか、犯人に殺害されてしまったか」

「すごく物騒なこと言うのね、葉月……」


 梨花は声も体も震えている。

 とはいえ、千景さんが殺害されたかどうかは可能性に過ぎない。

 しかし、殺人は事実としてあったのだ。殺害現場は紛れもなくお風呂場だろう。

 だけど、遺体はどこに行ったんだ?

 どこかに運び出して、遺棄したんだろうけど……。


「とりあえず、警察に通報する前に怪しい人がいなかったか聞き込みしようよ」

「オッケー!あたしの出番って訳ね」


 一時間ほど周辺で聞き込みを行った。

 遺体を運ぶとしたら自動車か、トラックで運んだのだろう。

 不審な車両がいないかも調べる必要がある。

 そして、千景さんや隣人である彦田さんの詳細も。


 聞き込みを終えた後、わたしと梨花は昼食にするため、近くのカフェに入っていた。


「葉月、すっごいこと聞いちゃった」


 梨花は相当うきうきしている。

 彼女は千景さん、とその隣の人について調べていた。


 乗鞍さんそっくりの千景さんはファンはいることはいるものの、売れない俳優だった。

 初めは『乗鞍俊也似の新星現る!』と、大々的に宣伝されたものの、夢破れて東京から戻ってきたばかりだった。

 実家に戻るあてもなく、雇ってくれる事務所や劇場を探している途中だった。


「あたしは応援したいなー。そんな人」

「相当苦労されてるのね。で、お隣さんはどうだったの?」

「演出家さんらしいわ」


 隣人は彦田純一(ひこだ じゅんいち)さん。

 ホラー映画の演出を手掛けていて、過去にはヒット作もあったがここ数年は興行収入が伸び悩み一線から撤退。

 “感性を取り戻す”ため、妻とともに居館に引っ越してきたらしい。

 しかし、奥さんと不仲になり奥さんの方から離婚を申し立てられていて、今は別居中だった。


 とはいえ、二人は面識があったわけではなく、ただの隣人として付き合う程度だった。

 また、二人の評判も悪いということはなかった。


「で、葉月は不審者を調べてたんでしょ?」

「不審者じゃないけど、走ってく二人を見たって情報をもらったわ」


 芝生公園にいた人に聞いてみると、千景さんが走っていく様子を目撃していた。

 あのロープを伝って降りたのだ。

 さらに、千景さんの後を追う男も目撃されていた。

 隣の部屋の窓は開いていた。


「多分、その人が犯人。演出家の人よ」


 彦田さんは奥さんに離婚を請求されていた。

 そのことで口論になって奥さんを殺害した。

 そして、そのシーンを偶然千景さんが目撃してしまった。


「ってことは千景さんはもう……」

「考えたくないけど……」


 わたしは立ち上がった。


「また犯人は戻ってくるはず。それまであのアパートの前で待つしかないわ」

「そ、そうね」


 アパートの駐車場で、犯人が戻ってくるのを待つ。

 遺体の処分もしないといけないから、車で出たのは間違いない。


「葉月、帰ってきたわ」


 梨花が小声で耳打ちする。

 セダンがわたしたちの前で、駐車場に止まった。

 気付かれぬようにごみ置き場の物陰に隠れる。

 セダンから人が出てくる。

 40代くらいの、ひげの濃い白髪交じりの男性だった。

 白シャツの袖口に赤い何かが付着していた。


 わたしと梨花はその男の後をつけた。

 男は千景さんの部屋を過ぎ、奥の部屋に入ろうとしている。

 間違いない。演出家の彦田だ。


 問い詰めるなら、今しかない!


「ちょっとすみません。あなた、彦田さんですよね」


 彦田は振り向く。


「いかにもそうだが、君たちは何だね」

「隣の部屋の千景さん、ご存知ですよね」

「お隣さん?ああ。でも今日は出掛けてるんじゃないのかい」


 わたしは首を振った。


「そうじゃありません。ベランダにロープがつり下げてありました。芝生公園の人が逃げていく千景さんと、あなたを目撃してるんですよ」

「それがどうかしたのかい」

「あの後、千景さんをどうしたんですか?見られたくないものがあったんでしょ?」


 彦田が怪訝な顔をする。


「君ねえ、何でそこまで聞くんだい。芝生で追いかけたのは演技だよ」


 演技?

 彦田は千景さんと映画撮影をしていた。

 そして彼は映画のシナリオを作るため、部屋の中で実験していたという。

 奥さんは別居中で、この家には来ていないと言っていた。

 だが、こいつ何か嘘をついているようで信用できない。


「奥さんに連絡とっていいですか?」

「はあ?何であいつに連絡なんて」

「あなたが殺害していない証拠をつかむためですよ。それとも、奥さんを呼び出して風呂場で……」

「いい加減にしてくれ!」


 その時だった。


「あれ、彦田さん。その子たちどうかされたんですか?」


 振り向くと若い長身の男性が立っていた。


「千景君!来るのが遅いよ……」


 ええっ!?ど、どういうこと!?

 わたしも梨花も驚きを隠せなかった。


「え、千景さん生きてたんですか?」


 恐る恐る尋ねてみる。


「はあ?君変なこと言うね。初対面なのに失礼な……」


 ***


「ごめんなさいっ!!」


 わたしと梨花は深々と頭を下げた。

 これはもう謝るしかない。

 勝手に人の部屋に入ったうえに、殺人事件だと決めつけて告発しようとしていたのだから。

 梨花は前に出た。


「もともとはあたしが悪いんです。千景さんを見たらサインが欲しくなって……」


 もっともらしい理由をつけたが、梨花が千景さんのファンになっているのは事実だ。


「それなら、ちゃんと言ってくれたらいいのに」

「すいません。千景さんの部屋に勝手に入るなんて、悪いと思って」


 それ以上に勝手に部屋に侵入したわたしはさらにタチが悪い。


「わたしも本当に申し訳ないです!勝手に彦田さんを犯人扱いして……」

「もういいよ。ま、勝手に上がるのはダメだけど、俺の部屋見たら殺人現場だって思うのも無理はないさ」


 彦田さんは本当に部屋の中でホラー映画の演出を考えていた。

 風呂場にぶちまけてあった赤い液体は、血ではなく血糊だった。血糊が入った袋はごみ箱に捨ててあった。

 ナイフには血がついていたが、今朝朝食を作るときに切ってしまい、付着してしまったという。


「それと、俺が千景君を追いかけていたって話。あれは練習なんだ」

「練習って、映画の?」


 彦田さんは頷いた。

 昼間は千景さんと特訓をしていたという。

 そして千景さんの部屋からつるされてあったロープ。

 あれも練習用の道具だった。


「千景君、意外に役者の才能があってね。俺も大分感性は戻ってきたと思うし、復帰作の主役になってもらおうとね」


 さらに千景さん話を付け加える。


「ま、そのためだけに奥さんと別居してるんだけどさ」


 わたしは驚いた。

 映画作りのためだけに別居?

 実は不仲だというのはただの噂で、本当は奥さんの方から映画作りに専念できるように別居を願い出たのだという。

 現在奥さんは市内のあるアパートで暮らしている。


「ついさっきも家内と千景君とで食事をしてきたんだ。家内から映画作りのことを散々聞かれたよ」


 彦田さんは頭を掻いている。

 改めてわたしと梨花は頭を下げた。


「でも、迷惑をおかけしてすいません。これだけで済むとは思っていません」


 だが、彦田さんは笑っていた。


「もういいって。だけど、一つだけ約束してくれないか」


 ***


 事件から3週間後の9月最後の土曜日。

 居館高校では学校祭が開催されていた。

 わたしは幼馴染の和樹と一緒に体育館に向かっていた。


「で、なんだよ。一緒に見たいものって」

「いいから」


 和樹には見せていないけどわたしはポケットにそのチケットを見せていた。

 体育館ではすでに大勢の生徒や先生が詰めかけていた。

 ステージの上では梨花がマイクを持って立っていた。


「みなさんようこそお越しくださいました!これより、上映会を開催します!この映画には居館を代表する将来有望な俳優さんが主演されています!撮影に協力してくださった演劇部、放送部の皆さん!ありがとうございました!」


 梨花はステージから降りる。


「なんで八瀬川があそこにいんだよ」

「梨花が頑張って宣伝したのよ。売れない俳優の復帰作を学校祭で上映できるようにね」


 そう。

 彦田さんの約束事とは千景さん主演のホラー映画の上演だった。

 彼の復帰と、宣伝もかねて学校祭で上映してほしいとお願いされたのだ。

 梨花はこの2週間上映に奔走していた。


 そして千景さんの復帰作となる映画が始まった。

 わたしも、梨花も、そしてステージ裏に控えている監督の彦田さん、主演の千景さんもこの時を待ち望んでいた。

 こうしてわたしと梨花のちょっとした騒動は幕を下ろしたのだ。


 だが、映画が終わるころ幼馴染は逃げ出していたのだが。

 (「若手俳優の秘密」おしまい)

短編、一話完結のお話です。

これにて前半のお話はおしまいです。

後半はpixiv連載分が終わりましたら再開します。

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