第94話:金策
神の揺り籠で手に入れた素材や魔石の使い道です。
神の揺り籠から帰って来て数日後、俺はノーラを伴ってルードルイに来ていた。
目的としてはテテスの工房へのハーピーの素材の納品だ。
獣人達の訓練と家の仕事はサラ達に任せて、ノーラだけを連れてやって来た。
それを提案した時の、皆の顔はちょっと忘れられない。
特にサラとエレンはひどかった。
それこそ、この世の終わりかのような雰囲気だったからなぁ。
ハーピーの素材で作れる防具でわかっているのは、俺が今身に着けている毛皮のジャケットと、以前モニカがエルフから貰った風の外套くらい。
それ以外だと何が作れるのかわからないから、とりあえずノーラで様子見するつもりだ。
正直、シュブニグラス迷宮からそれなりのレア装備を手に入れているからな、上着に関してはそこまで必要ないんだよな。
それこそ、そういったレア装備を持たないノーラが優先されるのは当然なくらいに。
上着や鎧の下に着る服なら需要があるんだが。
後はドラゴンの素材を始め、神の揺り籠で手に入れた素材や魔石をさばかないといけない訳だが、その辺も吟味しないとな。
まぁ、ドラゴンは丸ごと一頭テテスの工房に卸せば良いとして、他の素材はどうするかな。
植物系モンスターは色々な薬系の材料になるから、自分で使えばいい。できたものをあちこちで販売すれば怪しまれる確率が下がる。
問題は獣系モンスターや魔物の素材。
ダンジョンベアーはともかく、メガベアーは慎重に扱わないといけないし、ガメオベアーなんて世に出す事さえできない。
まぁ、ガメオベアーは自前で魔石から還元して、『錬成』で何かの武具に変えるのが無難か。
ちなみに、ドラゴンの素材を使った武具は当然高価であり、高性能だ。
ただ、日本のゲームなんかと違って、所謂龍鱗は、硬くておまけに軽い、みたいなチート性能じゃない。
硬いのは硬い。
そこは魔物の中でもトップクラスの実力を誇るドラゴンの素材だ。
その防御力もトップクラスと言って良いだろう。
けれど同時に重たいんだよな。
俺やサラなら気にする程ではないけど、ミカエルやモニカ、ましてやステータスの低いノーラでは、動きに支障が出る程度には重い。
なんせ同じ体積なら鉄より重いからな。
そういう意味では、サラの現在の装備が服系だから、ドラゴンの素材で鎧を作ってやっても良いかもしれない。
正直、前衛を任すだけならともかく、サラに盾役はやらせたくないんだが、本人がそのつもりで動くからなぁ。
それなら少しでも良い装備を持たせた方が、俺の精神衛生上良いだろう。
「しっかし、悪いねぇ、アタシの装備まで整えてもらっちゃって」
ルードルイの街中を歩きながら、ノーラは俺の背中を叩いて言う。
「まぁ、これから先どれだけ一緒にいられるかわからないけど、できるだけ安全には考慮しておきたいからな」
「またまたぁ。アタシはタクマさんさえ良ければ、ずっと一緒にいたいと思ってるんだぜ?」
そう言って笑うノーラは、あくまでも快活としていた。
色気のようなものは、そこにはない。
しかし、ずっと一緒にいたい、か。
いても良い、から随分と変わったなぁ。やっぱり神の揺り籠に連れて行った事が原因だろうか。
ノーラが俺のハーレムに加わるのも時間の問題かもしれないな。
サラ達が許容しているどころか、背中を押しているのもあるし。
「まぁいいじゃにゃいか。アタシを娶った後で、各村や一族から娘が送られて来ても」
「そうは言うけどなぁ……」
「みぃんな娶ればいいんだよ。強い漢にはそれが許されるんだから」
この辺りは人間と獣人の感覚の違いだろうか。
いや、隠れ里のような場所で生きて来たノーラ達独特の感性だろうな。
強い一頭のオスが群れのメスを独り占めするとか、まんま野生動物じゃんか。
そりゃまぁ、俺だって男だし、異世界チーレムに憧れていたところもあるから、できるなら、『すべてのナオンはオレのものじゃー』とか言いたいよ。
言いたいけどさ。
現実問題、今でも割といっぱいいっぱいなんだよね。これ以上嫁が増えたら、間違いなく一人に対する対応が疎かになってしまう。
それは嫌だなぁ。
それこそ女性をただのハーレムメンバーとしか見てないみたいじゃんか。
ちゃんとそれぞれ一人の女性として愛したいよ。
幾つも愛を持っているとは言え、それは有限なんだよ?
「獣人をある程度雇うくらいなら構わないんだけどなぁ……」
「難しいだろうね。せめて一種族から一人ずつは娶らにゃいと納得しにゃいだろうね」
獅子人族、犬人族、猫人族、兎人族……。俺の敷地周りに居る種族ってあと何があったっけ?
これだけでもノーラを含めて+四人か……。無理無理。
「鼠人族、熊人族、狐人族、鳥人族にゃんてのも居たはずだよ」
多いな。一言で獣人って言っても、種類が滅茶苦茶あるんだよなぁ。
しかも各種族内でも氏族が違ってたり、出身集落が違うだけで別の種族だって主張があったりするからね。
まぁ人間だって、『人間』で一括りにできないくらい人種があるけどさ。
「ガレオンはまだアタシがギノ族の戦巫女だから、他の一族や集落のガレオンから文句は出にゃいだろうけどね。それこそ種類の多いガウルやハッピーだと、あの一族は良くて自分達は何故駄目にゃのか!? みたいな話も出るだろうしね」
「余計面倒臭いじゃねぇか」
俺がそう突っ込むと、ノーラはカラカラと笑った。
結局この話題は結論が出ないんだよな。
ひどい言い方かもしれないけど、ノーラを娶るんなら、他の獣人が王国の移民管理部の指示を受けて、俺ん家の敷地からいなくなってからだろうな。
「でもホビットは夜とか凄いらしいよ?」
「肉食獣はもう間に合ってるよ!」
「やっと持って来たのかい?」
テテスの工房に到着し、ハーピーの素材を渡した時のテテスの第一声がそれだった。
確かに待たせたけどさぁ。もうちょっとなんかあるだろう?
「ふんふん、毛皮も羽も損傷が少ないし、保存状態もいいね。これなら良いものが造れそうだ」
とは言え、テテスは普段扱わない珍しい素材を前にして嬉しそうだ。
王国中にいるとは言え、険しい山などに赴かないと遭遇できないのがハーピーだからな。
どうしたってその素材は貴重だ。
「防寒にもなるかもしれないし、とりあえずこれと同じジャケットを六人分。余るようなら毛皮で作れる他の防具も幾つか。羽は何が造れる?」
「風の外套が一番使い勝手が良いだろうね。後は靴系かな? 装備する前より体が軽くなると思うよ」
なるほど、敏捷上昇効果か。
「変わり種だと剣や槍に加工できるけど?」
「武器になるのか?」
「威力は低いけどね。風の魔法攻撃になるから、スライムみたいな物理攻撃が効きにくい相手だと便利だね」
「普通に魔法を使うからいい」
確かに便利そうではあるが、わざわざ武器として持つ必要はないな。
「じゃあこいつに羽か毛皮で何か防具を造って貰えないか? 拳闘士だから、できる限り軽くて、動きを阻害しなくて、防御力があって魔法にも強くて耐性も優秀なやつ」
「無茶言うね」
俺の注文にテテスは苦笑いを浮かべた。
まぁ、普通の鍛冶屋にこんな注文をしたら、追い返されても文句は言えないだろうな。
「できないのか?」
挑発するように聞く。
「できるとも」
口の端を歪めて、テテスが返す。
「できれば上下セットで欲しい。可能なら靴系もだな」
「任せてよ。今後の拳闘士の定番装備と言われるようなものを造ってあげるよ」
ハーピーの素材だと難しくねぇかな? 主に素材の入手難度的に。
需要が増えれば、獲りに行く奴も増えるか?
「ところでテテス」
言いながら、俺はテテスに近付いて耳打ちする。
「後で防具を造って貰う事になると思うけど、ドラゴンの素材が一通りあるんだが?」
「一通りって言うと、一通りかい? 鱗も、皮も、爪も、牙も、骨も、毛も?」
「内臓も筋肉も脂肪も血も眼球も糞尿も涎も筋も腱も骨髄も睾丸も脳髄も火炎袋も、全部だ」
なんせ一頭丸ごとだからな。
「灰色のドラゴンだけどな」
「十分だよ。それだけあれば、それこそ一通りの装備が造れるよ」
「一般に流通しているようなものか?」
「特別な何かを造るには、素材が足りないねぇ」
「一頭丸ごと、と言ったぞ?」
「…………マーゴさん!」
暫く考え込んで、テテスは奥さんを呼ぶ。
先日無事元気な男の子を出産したマーゴさんは、侍女を雇って自分は早速業務に復帰していた。
「なんでしょう?」
工房内では一応上司と部下の体裁を保つつもりのようだ。
「…………という訳なんだけど?」
「流石に一頭丸ごとと言うと、買取金が足りません。商業ギルドや冒険者ギルドに融資を頼みましょう」
「大丈夫かな?」
「二年前ならいざ知らず、現在のテテス工房なら、ドラゴンの一頭や二頭くらいなら融資も返済も問題ありませんよ」
「という訳で、タクマ、一頭丸ごといただくよ」
「代金は後になりますので、今手形を準備しますね」
話し合いが終わったようで、工房長夫妻がキビキビと動き出す。
「ああ、あとベアー系モンスターの素材があるんだが?」
俺の言葉にテテスの動きが止まる。
「……魔物かい? モンスターかい?」
「モンスターだ。上位もある」
「メガベアーの手があれば、拳闘士用のかなり性能が良い武器が造れるよ」
所謂クロー系かな?
「外皮も非常に硬く、弾力もあるから、良い防具になるよ。ちょっと重いけどね」
「ならとりあえず一人分の素材を置いていくから、それでまずは造ってみてくれ。できが良ければ追加を頼もう」
言いながら俺は『マジックボックス』内で『キャストアストーン』を使い、ダンジョンベアーとメガベアーの魔石を還元する。
『迷宮熊の毛皮』を二つと、『赤迷宮熊の左手』を一つ、『マジックボックス』から取り出してテテスの前に置く。
ちなみにどちらもレア素材じゃない。
「『迷宮熊の毛皮』は一個70デューで、『赤迷宮熊の左手』は一個300デューで買い取らせていただきます!」
すぐさまマーゴさんが資料片手にこちらへ金額を伝えて来た。
多分、買取金額表みたいなのがあそこにあるんだろうな。
ダンジョンベアーはともかく、メガベアーの素材の買取金額なんて、そうそう覚えてないよなぁ。
「ハーピーなら三日でできるけど、他は一週間以上見て貰えるかな?」
「ああ、早急に必要な訳じゃないし、問題無いぜ」
「こちら、『迷宮熊の毛皮』二つと、『赤迷宮熊の左手』の買取金額になります」
マーゴさんが俺に買取金額を手渡す。それから、一枚の羊皮紙を取り出した。
「そしてこちらがドラゴンの素材買取の手形になります。商業ギルドに持っていけばすぐに現金化できますので」
「了解。ドラゴンの素材はどうする?」
「裏手に素材置き場がありますので、ご案内いたしますね」
「じゃあその間にノーラの採寸もしておいて貰えるか?」
「え? アタシ?」
それまで蚊帳の外だったのが、突然振られてノーラが驚いた声を上げる。
「いやぁ、そんにゃしっかりしたものじゃにゃくてもいいよ……」
「機動力を殺さないようにするなら、しっかり採寸しないとまずいだろう」
「小さくても大きくても、動きの邪魔になりますからね」
「…………わかったよ」
俺とマーゴさんから諫められて、ノーラは素直に採寸に応じた。
多分、本人的には自虐っぽく遠慮しただけだったんだろうな。
こっちももうちょっと軽いノリで諫めるべきだったな。
正直、すまんかった。
手形を商業ギルドへ持って行くと、白金貨10枚になった。
白金貨は一枚で金貨百枚分。
白金貨一枚=10万デュー=1000万円。
なのでドラゴン一体で1億円という事になる。
俺が女神に支払わなければならない、実家への仕送りの総額を軽く超えてしまったが、俺はこれを別の事に使う事に決めた。
しかし、それにはこれだけでは足りない。具体的にはあとドラゴン九体分。
これからコツコツ稼げばいいんだが、それだけの素材やアイテム、魔石を買い取ってくれる場所なんてない。
これには、素材の出自を怪しまない、という条件がつくから尚更だ。
テテスの工房だって、そうそう買い取れないだろうし。
となると俺には選択肢が限られる。
ノーラを家に送り返し、俺はすぐに王都へ飛んだ。
時空の神の神殿はまだ建立されていないが、教会がある。
教会に入り、時の旗印を見せて礼拝堂の奥へと進む。
そこには、信者に見せる表向きの聖印ではなく、本物のご神体が保管されている。
巫女や神官がこのご神体に祈りを捧げる事で、神託を賜る事ができるのだ。
とは言え、今回の俺の目的は神託を賜る事じゃない。
というか、かなりプライベートな用事だ。
俺は女神に伝言を頼んだ。
「祈祷をこのように使う方は初めてです」
賜った神託は呆れていた。
それでも了承して貰ったので、『テレポート』を使って帝国との国境付近へ飛ぶ。
女神に伝言を頼んだ相手と待ち合わせだ。
「どうしたんですか? わざわざ神を使って呼び出すなんて」
そして現れたのは、光の神の勇者、ユーマ君だった。
正直なところ、俺には大量の素材や魔石を買い取ってくれて、それの出自を怪しまない知り合いなんてユーマ君くらいしか思いつかなかった。
ユリア? だってあいつ物々交換しかできないし。
「ちょっと900万デューほど用立てて欲しいんだが」
「900万……? って、ええ!? それだけの金額を何に使うんですか!? というか、そんな大金を何の担保もなく……」
「これを買い取って欲しい」
金額の大きさに気付いて騒ぎ始めるユーマ君を無視して、俺は『マジックボックス』からグリフォンやハーピーの素材、ガメオベアーを含むベアー系モンスターの魔石、大量のロックゴーレムの魔石、そして、植物系のモンスターの素材から作った、様々な薬品類を取り出す。
「ユーマ君本人は無理でも、光の神殿で買い取って貰えないだろうか?」
「え? え? これどうしたんですか!?」
「神の揺り籠でちょっと頑張ってみた。ああ、ついでだ。神の揺り籠で発見した、新ダンジョンの入口の場所の情報も売ろう」
「ええ!? 新ダンジョン? ドラゴンズピークの派生ダンジョンじゃなくてですか?」
「うーん、ちゃんと調べてないからそれはわからないけど、派生ダンジョンだったとしても、新しく発見されたダンジョンには違いないぞ」
「ま、まぁ、光の神の神殿でしたら、これらを買い取って、900万デューを支払う事は不可能ではありませんけど……」
流石は世界最大の宗教勢力。
「けれど、そんな大金何に使うんですか? 流石にそれを聞かない事には……」
「ああ、秘密にするような事じゃない」
そして俺は大金、10億円の使い道をユーマ君に話した。
「それなら問題ありません。すぐに神殿へ向かいましょう」
理由を聞いたユーマ君は、二つ返事で了承してくれたのだった。
「という訳でカタリナ。お前の領地、買い戻すぞ」
「………………え?」
家に戻った俺は、全員をリビングに集めて、テーブルの上に白金板を置いてそう宣言した。
白金板は白金貨100枚分の価値がある。つまり、これ一つで1000万デュー=10億円だ。
様々な事情から領地を国に返還した貴族が、元の領地を買い戻すのに必要な金額は、領地の大きさやそこの生産力にもよるがおおよそ1000万デュー。
この辺りは厳密な計算がなされる訳じゃなく、基本的にはどんぶり勘定だ。
領地を再び取得する資格があるかどうかを見る要素の方が強いからな。
クォーリンダム家の領地はそれほど大きなものではないそうだし、まぁ大丈夫だろう。
「念のためクレインさんや、ルードルイの太守、ルードルイを領地に持つ貴族の推薦状も貰っておこう。後は、時空の神の使徒の協力があったと付け加えれば、問題無く買い戻す事ができるだろう」
「お、お待ちくださいまし、ご主人様! わたくしは……」
「お前が俺との絆のために奴隷でいたい、と思ってくれるのは嬉しいさ。でもやっぱり俺は、対等な人間としてお前と向き合いたいんだよ。
お前だけじゃない。サラやミカエルも、できるだけ早いうちに奴隷から解放したいと思ってる」
それならサラを解放する方が先だろうとは思うが、言ってしまえばサラは、奴隷から解放する理由がないんだよな。
それこそ、俺の感情論になるから、サラが感情論から嫌だ、と言えば俺も強く出れない。
ミカエルは彼女の弟が王位を継ぐまでは奴隷でいる必要がある。
だから今、奴隷から解放できるのはカタリナだけだ。
『エンゲージリンク』が使えなくなるのは戦力的に低下してしまうけれど、元々そこまで過剰な戦力は必要ないんだよな。
魔王を倒して世界を救う事を目的にしている訳じゃないんだし。
「けれど……」
言いながらカタリナは『隷属の首輪』を撫でさすっている。
前からカタリナ達は言っていた。
自分達の中にある、俺に対する恋慕や尊敬、愛情、好意といった感情が、『隷属の首輪』の影響によるものではない、と自信が持てない、と。
奴隷から解放された瞬間に、自分達の胸を満たす想いが消えてしまうんじゃないか、と。
「俺とお前の絆は、そんなに軽いものじゃないはずだ」
俺はカタリナの肩を掴んで、真っ直ぐに彼女を見据えてそう言った。
「俺だって昔は、お前達が俺に向けてくれる好意が、隷属の結果なんじゃないかと悩んだ事がある。だから俺も、お前達が奴隷からの解放を拒んだ時、その意思を尊重した。けど……!
けど、もう、俺とお前の間には、こんな首輪が必要無いくらいの絆ができているはずだ!」
少なくとも、俺はそう信じている。
エレンやモニカを見ての結論ってのが情けないところではあるけどさ。
「ご主人様……」
「カタリナ、俺を信じてくれないか?」
「…………」
「…………」
俺とカタリナは無言で見つめ合う。
決して色気のあるものじゃないけどな。
「…………わかりましたわ」
一つ溜息を吐いて、カタリナは俺の提案を了承したのだった。
ミカエルとモニカとエレンが安心したような表情をしているのは、リビング内に漂っていた緊張した空気が霧散したからなのか。
カタリナが奴隷から解放される事が決まった事への安堵なのか。
少なくとも三人は祝福してくれているようだった。
サラだけは、複雑そうな表情で、首輪を撫でていたけれどな。
こいつの時は、説得をどうするかな……。
カタリナの事情はまだ半分しか解決していません。
いよいよ、彼女の目的が達成される時がきました。




