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連絡
数分後に、目的の場所に着いた。木々に囲まれた新鮮な場所だ。その少し奥に崖がある。
「ここか・・・。」
崖の先から下を覗く。下には川が流れている。水面から今いる所までは、約20mほどだ。落ちたら命はないだろうな。
懐かしい。あいつとよくここの近くで遊んでた。
本当に死んだのか?
・・・目が潤んできた。思わず周辺を歩き始める。俺もまだ子供なのだろう。それはそうか。今年で高校受験、つまり現役中学。親友がいなくなったら、こんなにも悲しいのか。
しばらく歩いて、また同じ場所まで戻ってきていた。そこには、あいつの携帯が落ちていた。崖の先端だったため、最初来た時には気づかなかったのだろう。すぐに拾い上げ用としたため、焦って手から滑り落ちた。反射的に空中で取ることができた。
しかし片足が地面についていない。
それを理解した瞬間、体が軽くなった。
落下している。
川の水面がどんどん近づいてくる。
俺も死ぬのか・・・?
♫〜♪〜♬〜
携帯の着信音? 画面を見る。
【一ノ瀬 晴人】と表示されている。
その直後、意識が途絶えた。