序文
Twitterで駄弁ってたことが根拠なので、あまり期待しないでください。
SFとファンタジー……この二つは名目上分けられてますけど、この境界はかなり曖昧なものかと思います。
実際この両者、特にSFの方は「Science Fiction(空想科学小説)」「Speculative Fiction(思弁的小説)」「Space Fantasy(宇宙冒険小説)」「Sukoshi Fushigi(少し不思議)」などと様々な解釈が施されており、こちらの解釈次第で、ファンタジーとの境い目が変わったり、あるいはどちらかがどちらかの派生ジャンルという扱いになったりするわけです。お陰で「SFってなんだよ?」とか「剣と魔法がありゃファンタジーなんじゃね?」とかいう一方では堂々巡り、もう一方では思考停止になりがちではないでしょうか。
ただ、多くの本読みにとっては「面白ければジャンルなどの肩書きはどうでもいい」というのが実際のところかと思われます。私だって本音で言えばどっちがどうでも構わない。したがって本稿の読者に勘違いされたくないのは、私はSFとファンタジーの定義付けをしたいわけではない、ということ。「正確な科学知識が使われてるからSF」だとか「魔法がありゃなんでもファンタジー」という頭の固いことを言ってたって仕方ないわけです。ぶっちゃけ読者が楽しめればそれで好い。
しかし、ここで読者に注意して欲しいのは「作品が面白い」ことと「作品が好き」であることは違うということです。いくら料理が美味しければいいと言ったって、生魚が嫌いな人に寿司は食べられないし、辛いのが苦手な人に本場の麻婆豆腐なんて食べさせられるわけがない。一方で、ラーメンが好きで好きでたまらない人もいて、ラーメン食べたい人にカレーライス出してもいかんわけです。一般に「美味しければなんでも構わねえ!」という人は多く居ても、本当に雑食な人は少ない。いくら絶品のパスタに出会えたところで、小麦アレルギーなら口に運ぶことすらできないわけです。もうこれはしょうがないとしか言えない。
ここに書き連ねるのは、喩えるならうどん好きな奴がうどんとそうめんの違いについて熱く語ってるようなものです。別に大した違いがあるわけでもないし、大した意味もないけれども、誰かの読書の指針になったりすればこれ倖い、という程度に書かせていただいてます。
……というわけで、私は私見しか言わないのです。別に何かSFを語るほどに読み込んだわけでも、ファンタジーを読んでいたわけでもありませんが、素人なりに好き勝手言うだけなので悪しからず。異論反論は認めます。