3-05.
宿屋を出た彰弘達は元日本との違いがそれほどないことなどを話しながら冒険者ギルドへ向かう。
そして、辿り着いたギルドでは、それぞれの身分証に表示された称号により、ギルドの総合案内担当者の叫びを聞くことになるのである。
彰弘達やギルド建物内で依頼を物色していた冒険者、それから総合案内以外を担当しているギルド職員など、その注目を集めたグラスウェル北支部の総合案内を務める金髪の女職員が引き起こした軽い騒動は、上の階から降りてきた一人の女職員によって瞬く間に終息した。
その女職員は、まず一階を見回した。それから、大声の発生元である総合案内窓口に座っていた金髪の女職員へと近付くと、やんわりとした口調ながら有無を言わせぬ態度で指示を出した。そして、金髪の女職員が訓練場利用手続きを再開するのを確認した後、彰弘達と他の冒険者への謝罪を行い、続いて様子を見に出てきた他の職員へと簡単に事情を説明し業務へと戻らせたのである。
「エリーさん。終わりました」
「私にそれを報告してどうするのですか?」
手続き作業を終わらせた金髪の女職員は、そのことをエリー――上の階から降りてきた女職員――へと報告する。しかし、即言葉を返されたことで自分の誤りを悟り慌てて彰弘達へと向き直った。
「申し訳ありませんでした。訓練場の手続きは完了しましたので、どうぞご利用ください」
そして、そう言うと手続きのために預かっていた身分証を彰弘達へと返したのである。
身分証を返してもらった彰弘達は何となく申し訳ない気持ちになる。金髪の女職員の顔がしょんぼりとしていたからであった。
「もう、元気出しなさい。次から気を付ければいいのよ。じゃあ、少し早いけど交代しましょ。イナンナ、講習はしっかりね」
エリーはそう言うとイナンナ――金髪の女職員――の肩を軽く叩いた。
実のところ、エリーも彰弘達の身分証に記載された称号に驚いてはいたのだが、大げさに表情には出さなかった。伊達に冒険者ギルドの窓口を五年以上やっているわけではないのだ。
なお、門を守る衛兵にも宿屋の主人にも称号について驚かれはしたが、その反応はエリーと同じ程度のものだった。これは明確に決められているわけではないが、称号持ちだろうとそうでなかろうと、それだけで区別はしないという暗黙の了解故であった。イナンナはその経験不足から過剰な反応をしてしまったのである。
「はい、分かりました。後はお願いします」
イナンナは、そう言うと立ち上がり、彰弘達へ再度謝罪の意味を込めた礼をして二階へと上がっていった。
それを見送ったエリーは、彰弘達へ一礼するとイナンナが座っていた場所へと着席した。
何か悪いことしたな、そんなことを彰弘達が思っているとガイがエリーへと話しかけた。
「エリー。彼女は新人か?」
「ええ。融合でこのグラスウェルも広くなるから支部を増やすのよ。そのための増員」
エリーが着席するのを待ってから、先ほどまで目の前にいた女職員のことを確認するガイ。それについてエリーはそう答えた。
「なるほど、だからか」
「ずっと中央の支部勤務で窓口とかやっていない子だったから、慣れるまでは大変だとは思うんだけどね……って、ガイ?」
「そうだが。気付いてなかったのか?」
「え、う〜ん? ガイと話しているつもりだったんだけど、ガイがいるとは思ってなくて、何言ってるんだろ。これじゃ、あの子のこと言えないわね」
エリーは苦笑すると、ため息をついた。
どうやらエリーは、彰弘達の称号に気を取られていて、自分が話している相手がガイであると明確に認識できていなかったようである。
「私も気をつけないと。ところで何故ここに? 確か避難拠点へ行ってて半年は向こうで活動するんじゃなかったっけ?」
「向こうで受けた依頼だ。一般人がこっちに来る用事があってな。そう長くないとはいえ壁の外を歩くから、その護衛だ。後、グラスウェルでの道案内も含んでる」
「ふふふ。外の護衛はともかく、あなたが道案内を? 随分と似合わない依頼を受けたのね。もしかして、パーティメンバーも一緒?」
「ああ。そうだ」
実に自然な流れでガイとエリーは親しげに会話を始めていた。
「ねぇねぇ、グレイスさん。あのエリーって人とガイさんってどんな関係なの?」
「さあ、詳しいことは。でも私達と違い、ガイさんのパーティーは元々この北支部を拠点としていた冒険者ですから、知り合いであることは間違いないですね。何となくそれ以上な気もしますが」
「ですよね。あれは」
「わたしもそう思うなー。雰囲気的に最低でも好き合ってるとか、そんな感じする」
「おお、恋人同士かも?」
いつの間に移動したのか、彰弘の前にいたはずの少女四人と横にいたグレイスは彼の後ろに隠れるようにして小声で話をしていた。
ちなみに、彰弘は場所を動いておらず、ガイは最初にエリーへ話しかけたときに一番前へと出ている。
「情報がなさすぎますね。とりあえず、これは後でガイさんにお聞きしましょう。駄目でしたら、他の方に」
「そうだね。ガイさんのパーティーメンバーとか、あっさり教えてくれそうな感じがする。それにしても……」
「美女と野獣、だよねー」
「そうそう、それ。まあ、今は森のくまさんぽいけどね」
「森のくまさん?」
少女達の会話の中に自分の知らない語句が出てきたのでグレイスが疑問を口にした。
その疑問に答えたのは紫苑だ。
「童謡の一つです。森の中でクマと遭遇した少女が、そのクマに言われてその場から逃げるのですが、何故か逃げろと言ったクマが少女が落としたイヤリングを届けに追いかけて来る。そして、最後はイヤリングを届けたクマに少女がお礼の歌を謡うという、なかなかに不可解な内容の童謡です。まあ、日本の『森のくまさん』が不可解なのはアメリカ民謡を日本語に訳したときにいろいろと省いたりしたせいなんですが。なお、元のアメリカ民謡の方はアメリカンジョーク的なものが入ってますが、筋は通っています。道の途中でクマと遭遇した少年は、戦う銃などの道具を持たない哀れな少年に同情したクマから逃げるようにと助言を受けてその場から逃げ出し無事逃げ延びた、というような民謡です。ちなみに、この民謡が生まれた経緯らしいものもありますが、それは長くなるので割愛します」
「おふぅ。あたしの中の森のくまさんのイメージが崩壊した」
「えと、何かすみません」
「大丈夫だよ紫苑ちゃん、間違ってないんだから。瑞穂ちゃんも、別物と考えればいいんだから大丈夫、気にしない」
「うんうん。日本の森のくまさんは優しい顔してるイメージ。瑞穂さんの言いたかった『森のくまさんぽい』は、理解できてるよ」
瑞穂が口にした『森のくまさん』は童謡の中に登場したクマについてのものだったが、紫苑が童謡としての『森のくまさん』を説明したことによりグレイスは更なる疑問を抱いた。しかし、最後の六花の言葉により、ようやく彼女は瑞穂の言葉の意味に納得がいったのである。
エリーと話すガイの顔は普段の厳つさが取れており、とても優しさを感じる顔をしていたのである。
彰弘の前では数箇月ぶりの会話で花が咲くガイとエリーが、後ろではそんな二人について同じく花を咲かせる少女四人とグレイスの姿があった。
目の前の会話に割り込むのは無粋だ。かと言って後ろの会話に混ざる気にもならない。結局、彰弘はただ一人「いつまで続くのかね?」そんなことを思いつつ、何ともいえない顔で立ち尽くしていた。
そんな感じで暫く沈黙していた彰弘だが、流石にそろそろ限界だった。そのため、意を決して前と後ろの会話を止めさせようとしたのだが、新たに冒険者ギルドへと入ってきた数人の会話に出しかけた声を飲み込んだ。
「あなた達みたいな役に立たない人達と一年も組んでた自分を褒めてあげたいわ」
「役に立たなくて悪かったな。だが、それも今日で終わりだ。ただ一つ言わせてもらう。確かにあの一件から俺とレミが臆病になったのは認める。でもな、不要な危険を俺達に科してまで過剰な威力の魔法を放とうとするのはどうなんだ?」
「何を言ってるのかしら。あなた達が頼りないから私が攻撃するんじゃない。まったく、臆病なのも弱いのも血筋かしらね? あなた達、このまま戦ってたら、弱いから逃げて逃げ切れなくて戦えなくなった両親の二の舞になるのではなくて?」
「このっ!」
「ジン君、もういいよ。早く終わらせようよ」
その数人は彰弘の後ろを通りながら、そんな愉快ではない会話をしていた。
新たにギルドへ入ってきた数人の会話は姿が見ていない彰弘でも憤りを覚えるものだ。彼の後ろで話をしていた少女達四人とグレイスは会話の内容のみならず、そのときの態度や表情まで見えていた。憤りの度合いは彰弘よりも高かった。
それから会話をする数人が通り過ぎ、パーティーの登録などを手続きするカウンターまで行ったところで紫苑が声を出した。
「彰弘さん、模擬戦は中止です。赦せません」
それは静かだが怒りを押さえ込んだ声だった。
「別にあたし達が言われたわけじゃないけど。あの魔法使いの言葉は赦せないよね」
瑞穂の声も無理矢理軽く言っているようで、怒りが隠しきれていない。
六花と香澄も声を出した二人と気持ちは同じだ。口は真一文字で目付きが鋭くなっている。
「何をするつもりだ?」
「傲慢な鼻っ柱を圧し折ります」
紫苑は彰弘の問いに短く返した。その際、抑えきれない怒気が一瞬少女の身体から漏れた。それは残りの少女達三人も同じだ。
彰弘は無言で少女達を見る。
「すみません。もう、大丈夫です。別に怪我をさせようとかそういうのではありません。ですから……」
鋭くなった四人の少女の視線を彰弘は無言で受ける。そして、暫くしてから口を開いた。
「無茶をするなよ」
「はい。ありがとうございます。それで一つお願いがあるのですが」
「なんだ?」
「これから、あの魔法使いと訓練場に行きます。それで、その……誘う際に短髪の男の人と背の低い女の人には不愉快な思いをさせると思うのです。できる限り自分達で何とかしますけど、もし足りないところがあったら助けていただけないかと」
若干、上目遣いになった紫苑。その姿に暫し黙考した彰弘だが、すぐに「分かった」と承知の旨を返した。
「甘いかもしれない」、そんなことを彰弘は思ったが、憤り怒りを感じているのは自分も同じだった。ならば、自分が手助けするのも変なことではないだろうと判断したのである。
「何をどうするか分からないが、さっきも行ったが無茶はするなよ。自分達にも相手にもだ」
少し離れたカウンターで険悪な雰囲気をもって手続きをする四人の男女を睨む――正確には魔法使いの女を睨む――少女達へとそう声をかける。
少女達は一度彰弘を振り返り頷き、そして移動を開始した。
少女達がその場を離れてすぐにグレイスが彰弘へと声をかけた。
「アキヒロさん、いったい何が。確かにあそこで手続きをする四人の会話は不快すぎるものでした。ギルドからも何らかの対処がされるレベルです。でも、あの子達があれほどになるなんて」
「それに、あんたもだ。抑えきれてないぞ」
背後でのこととは言え、流石に気がついたようだ。グレイスに次いで声を出したのは、カウンター向こうのエリーと話していたガイであった。
彰弘は苦笑して頭を掻く。
「あの魔法使いらしい少女が言った言葉はな、あの子達にとって看過できるものじゃない。勿論、俺にとってもな」
「で、あの子達は何をするつもりなんだ?」
「さあ。ただ、鼻っ柱を圧し折るって言ってたから、恐らく……おっと、話が纏まったようだ。エリーさんだったか、悪いが何も聞かずに訓練場使用の手続きをしてやってくれないかな? 問題になるようなことはないはずだ。俺は、ちょっとフォローをしてくる」
彰弘はそう言うと歩き出した。
「ガイ?」
一方的に言われ意味が分からなかったエリーは、自分よりは分かっているであろうガイに声をかけた。
それを受けたガイは少し悩みながらもそれに答える。
「手続きは、あの魔法使いと背の高い男のだ。ギルドの訓練場を使うって言うんだ、そう酷いことにはならないだろう。多分」
「多分って。ガイ、それ大丈夫なの?」
幾分、呆れが混じった声でエリーが再度問う。
「まあ、そうだな。あの子達から殺気は感じなかった。切った張ったとはならないさ」
「ガイさんに同意ですね。いざとなったら止めに入ります」
懐疑的なエリーにガイが言葉を返し、グレイスもそれに同意した。
「そういうことだ。ともかく、手続きはしてやってくれ」
「よく分からないけど、分かったわ。ところで、あなたは?」
小首を傾げながら手続きすることを了承したエリーだったが、初めて見るグレイスに今更ながら気がついた。
「グレイスよ。東支部で活動していた、清浄の風の一員。魔法使いをやってるわ。今はガイさん達パーティと一緒に依頼をしてるの。よろしくね」
ガイと話すことがよほど楽しかったんだなと、グレイスは笑みを浮かべた。
その笑みに含まれた意味にエリーは頬を染める。それを見たグレイスの笑みはさらに深くなった。
「何やってんだか。来るから手続きを頼むな」
「もう。とりあえず分かったから、あなた達は少しどいていて」
エリーはそう言うと、少し膨らました頬を元に戻し、自分の方へとやってくる少女達へと顔を向けたのである。
◇
少女達に頼まれた彰弘は、訳が分からないと顔を見合わせ疑問を浮かべる男女二人へと近付いた。
男はジンという名で戦士、女はレミと言い弓師である。
「あの子達が不快なことを言ったかもしれないが許してもらえないか?」
先ほど同様、いきなり全身黒尽くめの人物に話しかけられ、ジンとレミは顔に訝しげな表情を浮かべた。
「さっきの子達もそうだが、何なんだいったい?」
「俺はあの子達と断罪の黒き刃ってパーティーを組んでいる彰弘という。で、あの魔法使いの言葉に赦せない部分があってな。訓練場に誘って鼻っ柱を圧し折る行動中というわけだ」
ジンの発言に、彰弘はもっともな返しだと考え、自己紹介と簡単に経緯を説明した。
「あの子達がミレイヌをか? 流石に無理だろ。確かにあいつは集団を攻撃する魔法を好むし詠唱の間は無防備になるから、その隙をついて接近することはできるだろうが、それだと意味がないだろ」
ジンの言葉はもっともである。
魔法使いと戦士では、戦士の方が有利と言われている。特にお互いの距離が数十メートルでは、それが顕著に表れる。理由は明白で、魔法使いが少し上回っている程度の実力では魔法発動前に戦士の接近を許してしまうからだ。だからと言って、魔法使いが発動まで時間が短い魔法で戦士を攻撃しようとしても、相手は魔法使いの動きを見つつ接近してくるのだから、仮に接近される前に魔法を発動して放ったとしても当てるのは難しい。余程の実力者でない限り、維持した魔法を動き回る相手に当てるように魔力の導線を操作するのは困難なのである。
このような理由があり、一般的に戦士が魔法使いに勝ってもそれほど評価されることはない。魔法使い側としても、これが理由で自分の非を見直すことは少ないのである。
もっとも、実力が上がれば上がるほど近接戦の必要性は痛感していく。ただし、今回対象となっているミレイヌ程度の魔法使いの場合、そこまでの意識はないのであった。
「何か勘違いしているな。あの子達は別に戦って事を成すつもりじゃないぞ。あくまで、魔法という土俵で、いや、魔法使いとしての土俵で圧し折るつもりだ」
彰弘はジンの勘違いを訂正する。しかし、少女達が憤り行動に移した本当の理由は言わない。紫苑が他の三人の少女達のことを考え口にしなかった親のことを、彰弘がここで口にする道理はなかった。
「それは無謀だろ。あの子達の実力は分からない。でも、ミレイヌはあんな奴ではあるが、ランクEで言えば決して低い実力とは言えない。止めた方がいい」
先ほど六花達少女四人が自分達のところに来て、話をしていた内容に鑑みてジンはそう忠告の言葉を出した。
それを聞いた彰弘は、ふとある事を思い出し言葉を返す。
「忠告は嬉しいが心配の必要はない。たかが百程度のゴブリン相手に、あれだけ距離を開けておきながら真っ先に逃げ出すような魔法使いでは、あの子達に勝てる道理はないからな。あ、勘違いするなよ、逃げるのが悪いと言ってるんじゃないぞ。あくまで、その程度の実力ならあの子達の敵ではないというだけだ。ちなみに、俺も一人だったら、あのとき逃げてた」
彰弘はそう言って軽く笑いを浮かべた。
そんな彰弘に何か気付いたような表情を浮かべたジンは隣のレミへと顔を向けた。レミは向けられた顔に頷きを返す。それでジンは確信する。彰弘達が二月弱前にグラスウェルの北東に位置する森の前で出会った人達であったことを。
「あんたらは、あのときの……」
「お互い、気付くのが遅かったよな。まあ、詳しい話は後にしようか。向こうの手続きが終わったようだ。せっかくだ、君達も見学していかないか? 利用料なら出すからさ」
彰弘はそう言うと、総合案内カウンターへと目を向ける。
「そうだな、見学させてもらう。ただ、利用料ぐらいは自分達で出す」
「そうか」
ジンが何を考えたのかは分からない彰弘だったが、その彼の言葉に短く言葉を返す。そして、総合案内カウンターへと歩き出した。
彰弘の後ろにはジンとレミの二人が続く。
途中、彰弘達三人は表面上は談笑しながら歩く六花達四人とミレイヌと戦士に見える男とすれ違ったが、両者はお互い言葉も交わさず見さえしなかった。ただ、彰弘は少女達の強い憤りを感じた。
この僅かな交流時間でミレイヌに対する少女達の怒りの感情は、いつ決壊してもおかしくないほどになっていたのである。
お読みいただき、ありがとうございます。
来週の投稿は日曜になるか落ちるか微妙なところ。
ストックなし、基本土曜しか書く時間がないもので、その際はご容赦願います。
リルヴァーナの文明レベルについて(2)
前回、元地球と同じレベルと書きましたが、海を行く以外にも元地球より圧倒的に劣っているものがあります。
それは、通信関係です。
リルヴァーナには電気が存在しません。電場も磁場も存在しません。故に電磁場もなく電波もない。
簡単に言ってしまうと、元地球で言うような無線に適したものがリルヴァーナにはないのです。
そんな法則を持つ世界なため、離れた距離で通信するには魔石を練りこんだ有線を使い魔力をもって行うしかありません。それにしたって、一キロメートル間の通信を数秒行うだけで、ゴブリンの魔石一つ相当を消費します。
つまり、費用対効果がとてつもなく悪いのです。
このような理由により、街中の重要拠点間では辛うじて通信は行われているが、それも必要なときだけにしか使われないという感じになっています。
なお、冒険者ギルドでは同じ街の中にある支部間では通信網が整備されています。これは危機に直結する可能性があることや、依頼の重複によるトラブルを防ぐためです。
ちなみに、電磁波がないなら光は? てなものですが、元地球とは別の法則で、元地球と同じような性質の光が存在しています。
原子どころかそれを構成するもの自体が元地球とは違っている、リルヴァーナはそんな世界の一つの星だったのです。