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望みは影より来りて  作者: 名録史郎
4/9

3日目(木曜日)


 突然、机の前に来た女があたしの机をバンと叩いた。


「木下さんの純情をもてあそんで」


「な、なにが?」


 あたしは心当たりがあったが、そう言った。


「本当は付き合ってるのに、付き合ってないなんて嘘ついてどういうつもりよ」


 数日前、健太と付き合ってるのかと聞いてきた女だった。


その時のあたしは、

『ただの幼馴染だよ。健太と付き合うわけないじゃん』

と言ったのだった。


 素直な気持ちだった。


 実際付き合っていなかったし、付き合いたいとも思っていなかった。


 目の前の女なんかより断然あたしの方が可愛い……

 そう思っていたのに、

 まさか隣のクラスの一番美人の女の子の取り巻きだとは思わなかった。


「健太君、木下さん振ったんだって」


「健太君こういったのよ。あいつとまたファミレス行きたいから別れるって」


 健太から聞いた内容と一緒だ。


 どうしよう。


 ごめんなさいというのも変な話だ。


 あたしは何もしていない。


 健太が付き合って、勝手に分かれただけ。


 あたしがしたのは、呪いの儀式ぐらいで……。


 心臓がズキリといたむ。


 女の子があたしにさらに詰め寄ろうとしたとき、

 誰かが間に割り込んできた。


「付き合ってはいないけど、俺がのぞみを好きなの」


 割り込んできたのは、健太だった。


「木下さんのことは、俺が悪かったって言ってるだろう。のぞみを巻き込むなよ」


「なによ。そいつの肩持つの」


「肩持つもなにも、悪かったのは俺だよ。それに君は木下さんじゃないだろ」


 健太がそういうと、女の子はしぶしぶ引き下がっていった。


「はぁ。ごめんな。のぞみ、巻き込んで」


「ううん。いいの」


「今度何かあれば、呼びに来いよ」


「うん……」


 カッコいい……。

 好きだとは自覚したけど、

 今日は本当に惚れ直した。


 だけど……

 そんなナイトみたいなことやってくれる奴だったっけ?

 

 やっぱり健太は……、本当は……。 

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