STAGE4 属性、魔法
時間かかりました。
昨日に引き続き、今日もログインした。俺も当然毎日やらなければいけないことがあるので、ずっと遊んでいられる訳では無い。
さてと、まずは昨日にやり忘れたステータス確認だな。
ステータス
USER NAME ----
HP 10
MP 160
ATK 165(+5)
DEF 10
SPD 165(+5)
武器:ダガー
装備 ----
所持金 10000G
という感じだ。おっと、名前を設定していなかったか。名前か。前のアカウントの流用が1番いいのだろうな。アバターも一緒だし。
そして、ステータス画面を設定する。
USER NAMEは変更できません。
名前は【ハル】でよろしいでしょうか。
俺はそれを決定した。最初にこのゲームを始めたのが春だったからという非常にしょうもない理由だったのだが俺はこの名前に愛着が湧いている。
これでとりあえず最重要課題は終わったので、次にもうひとつ重要なことをやりに行く。
俺は目の前にある教会に入っていった。
目の前には大きな像がある。ストーリー上の設定では一応「この世界を作った」とされている。ここでやらなければいけないことがあるが、ここに初見殺しが隠されている。ここに入った時に、必ず像に一礼しなければならないのだ。うっかり忘れて10歩歩いてしまうと、不敬罪としてデス判定になってしまう。あまりにも印象が強すぎて1回やられると忘れることはないだろうが初見ではかなりの数がひっかかったらしい。
とりあえず一礼し。奥のカウンターへ向かう。
「本日はよく教会にいらっしゃいました。どのようなご用件で?」
・セーブをする。
・属性を変更する。
・奥の図書館へ向かう。
俺は属性を変更するを選択。
「わかりました。奥の部屋へお越しください。」
奥の部屋へ向かいながら、属性について思い出す。
このゲームには2種類の攻撃判定があり、物理と魔法に分けられる。剣で切ったり、矢を当てたりするのが物理で、魔法はその名の通り、炎を出したり風で刃を作りだして攻撃するみたいなものだ。ただ、このゲーム。「プレイヤーが自分の属性を選択しないと魔法が使えない」という謎設定がある。本当に理解ができないので苦情が殺到。さすがに設定変更されるかと思ったが運営はまさかの返答。「これは仕様であり、変更する気はない。」当然さらに炎上。だがその仕様には重大な理由が。それは...
と、着いてしまったか。続きはまた後ほど。
部屋には丸椅子が円形状に8つ置かれており、その上に光る石がおかれている。
「1つ、お触り下さい。」
この触った石で属性が決まることになる。別に費用もかからず、何度でも変更できるのでどれをとっても良い。
この8つの石はそれぞれ属性に対応している。属性は、「炎、水、風、雷、闇、光、霊、氷」がある。これらにはソシャゲにありそうなタイプ相性があり、「炎→風→水→炎、雷→霊→光→闇→雷」となっている。有利属性にはダメージ2倍、被ダメージ半分となる。同属性ではダメージ、被ダメージ共に2倍となる。また、雷と光、霊と闇は互いに攻撃無効になる。
それでは氷属性はどうなるだろうか。氷には有利、不利がなく、氷にはダメージ2倍、その他には等倍となる。
では、なぜ先程の仕様があったのだろうか?「Ⅳ」の時は属性なしでも魔法が使えたのだ。その時の対人戦、Top100までは全員属性なしだった。属性なしでも全ての属性の魔法を打てた。属性を設定すると、必ず被ダメージ2倍属性ができる。しかし、設定していないと何を打たれようが等倍だった。適当に炎と雷を当てて、被ダメージを見て属性を予想して2倍を打ち続ける。それで楽勝だった。当時の環境に運営が怒り、そもそも魔法系が仕様不可になった。しかしⅣの環境に慣れすぎたプレイヤーが激怒。運営が炎上したがこの理由を説明し、一瞬で鎮火したわけだ。
俺は氷属性を使おうと思う。ずっと使い続けてきたということと、エフェクトがかっこいい。ということで俺は青白く光る石に触れた。
「氷属性でよろしいでしょうか?」
俺ははいを押し、ステータス画面を確認した。確かにステータスには氷属性と、魔法「アイス」が追加されていた。
アイス:(氷)氷の礫を飛ばして攻撃する。火力,10。MP,3。
プレイヤー属性と魔法属性が一致の為、火力1.5倍。
「実績:『魔法取得』を達成しました。」
よし、2つ目。とりあえず、最初にやらなければやらないことは終わった。次だ。
お読み下さりありがとうございました。