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STAGE1 リマスター

作品作成超初心者です。お手柔らかによろしくお願いします。

俺のもとに、1つの段ボールが届いた。


「おかしいな。確か最近は何も頼んでいなかったはずなのに」


エナジードリンク1ヶ月分は昨日届いたし、何か特別に欲しいと思って注文したものもない。間違いかなにかだろうと思って受取人を見てみる...これは確かに、俺の名前だ。住所まであっている。送り主を見てみると、有名ではあるが最大手ではないレベルのゲーム制作会社の名前が書いてあった。まあ多分本物でしょう。住所もあってるし。ということで中身を見てみる。


箱の中にはゲームのハードとソフトが1個ずつと、手紙が入っている。箱を開けると蓋の裏に「先に手紙を読んで下さい」という紙が貼ってあった。わざわざそこまでするのならこれはとても重要な手紙なのだろう。俺は手紙を読んだ。




「こんにちは。前書きが無く大変申し訳ございません。この度、あなたに最新版のXwitchとs01aシリーズの最新作をお渡しすることになりました。このソフトはs01aの7作目のリマスター版であり、発売まで後数ヶ月なので、まだ発売されていません。これを、リマスター前の作品を完全クリアして下さったお礼としてお渡しすることとしました。是非、お楽しみ下さい。

P.S.リマスター前に比べ、追加要素もございます。」





俺は久々に燃え上がった。このゲーム...s01aシリーズというのはこの会社が作ったアクション型RPG...のはずだが世論的には作業ゲー、クソゲーと言われている。何故か、そう。難しすぎるからだ。いや、ストーリークリアはそう難しくない。Normal難易度なら普通に楽しめばクリアできる。だが、「実績コンプリート」や「完全クリア」を目指すと一気に作業ゲーになってしまう。例えば実績の中に「○○を△回倒す」というのがある。それ系統なら作業にするのがまず難しいバグっている難易度に要求される回数が多いとかいうどっちかだけにして欲しい二重苦がある。しかもそのレベルの実績が多い。最悪である。それらを全てクリアした馬鹿げたプレイヤーに与えられるのが「実績コンプリート」である。しかし、それより上の難易度である「完全クリア」は、それだけでは無い。これらを全てEX-HARD難易度でクリアしなければならない。EX-HARD難易度を軽く説明すると、「1部ステージにおいて特別な制限が設けられた最高難易度」だ。はっきりいってEXHでストーリークリアもなかなか過酷なものである。

そんなまさにこのゲームを「完全に」遊び尽くした者だけに送られる畏敬が込められた称号が「『S01a』完全クリア」である。

完全クリア者の数はやはり少なく、各作品10名もいない。とくに「『S01aVII』完全クリア」は1人しかいない。そう、俺だ。最もS01aで評価が低かったが、凄く楽しかった。うん。何日かかったか忘れたけど。


とりあえずこれができるのは嬉しい。さて、遊び始めるか。

送られてきたXwtichにソフトを入れ、起動する。タイトルロゴが表示される。ああ、これだよこれ。このロゴだよ。こういう風に感傷に浸っていると、


「このソフトはVRに対応しています。使用する場合はヘッドギアを接続してください」


はあ!?まじで!?VR対応!?さすがリマスター。いきなり新要素。新要素なんて堪能しない手はない!ということでヘッドギアを探す。確かこの辺に...あった!


取り出そうとすると、写真立てが落ちた。俺はその写真を見て、少し微笑む。


「懐かしいな...今は、どうしてるんだろうか」


ヘッドギアを接続し、ゲームを開始する。




その写真には、少年と少女が仲良さそうに写っていた。

お読みいただきありがとうございます。

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