お題1-2:「冷たい風が頬を刺す」で始まり「やっと言えた」という台詞で終わります。2
流石に冬の洞窟に行くのに二人では危険だろうと、
リーナシアの意見で冒険者ギルドへと肉壁を探しに二人はやって来た。
待って!本音とセリフ逆。ルビ違う!
やり直しを要求するっ!
気を取り直して、仲間もとい生け贄を探しに来た。つか、こいつら酷くねぇか?
受付に向かってリーナシアは言う。
「冬の洞窟に調査に向かうメンバーを募集をかけて欲しい。前衛を2名、探索一名、補助一名欲しい。報酬は人数で当分する予定。」
すったもんだあったが、省略する。
そうして、メンバーは集まった。
・楯戦士のアーノルド
筋肉ムキムキのタンク型の戦士だ。巨大な楯を軽々と振り回せる程の膂力を持っている。
・軽戦士のフレッド
スカウトを兼任できる回避重視の戦士だ。
その判断力と鋭い目は、きっと今回の冒険で役にたつだろう。
・セレン
回復術師 怪我を見てくれる。貴重な薬を調合したり医術が使える。便りになる後衛の一人だ。
・システィ
錬金術師 爆薬や毒を投げてサポートしてくれる。
地形や環境などの判断が瞬時に行える為、期待が持てる。
冬の洞窟の前に6人の男女が集まっていた。
一人はリーナシアそう、本編の主人公。新米戦士
一人はアリア、見た目が麗しいがゴリラ女だ。
あとは、その他四名だ
基本的にこれだけのメンバーなら、調査も楽勝でしょっと思った時もありました……
途中崖があったり地形的なトラップもあったが、基本的にアーノルドが防ぎアリアが殴りフラッドが罠を解く。怪我をセレンが治療して瓦礫をシスティが取り除く為に小爆破する。
俺は、後ろを警戒しつつ着いていく。
完璧な布陣。そして、遣ることがない俺。
あっと言う間に現状到達最下層に到着した。今までの調査では何もでず、この階層のBOSS部屋に向かってみることにした。
Boss部屋に向かう途中。
横から青白いゴーレムの奇襲を受け、直接は拳は当たらなかったものの、
壁の破片がアリアの頭に直撃、当たり所が悪く気絶した。
「一度体制を整えよう。殿は受け持つから、先に行け!」
とアルフレッドは、指示を出し
「さぁ、来い! お前の相手は俺だ!」
とシールドを構え側面を叩き音を響かせる。
「アルフレッド‼️ 無茶するなよ‼️ 」
と俺は叫びつつ行動にうつる。
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あーっと、現在最下層から我々調査隊は、出口に向かって逃げてます。
俺はアリアを抱えて走ってる。何だよあの青い鉄のゴーレムなのか?硬い、強い、デカイ。
まさかの肉だるまが一撃で肉片になるなんて思いもよらなかった。
普通主人公みたいに殿引き受けたら、格好良く耐えて帰ってくるだろうがっ。
そんな都合の良く格好良い展開には成らなかった。
奴の一撃は鉄の楯を、ガラス細工のように、葬った。
やめてくれ、肉が喰えなくなる。
英雄物語みたいに魔法がある世界や、ご都合主義ならば良かったんだけど、そんなものは逆立ちしても無い。
この世界には残念な事に生き返る魔法なんてないのだ。
奴はしつこかった
ゴーレムを破壊できる程の爆破は、洞窟が崩落するのが目に見えているため使えない。
俺は、賭けに出る事にした。
どのルートを行こうと、出口には行ける。だから、フレッド、セレン、システィを組ませて右の道へ向かわせる。
俺は、アリアを抱えて左だ。
もちろん、反対はされた。
だが、殆ど無傷の三人の方が足は早い。
「逃げ切れたら、ギルドに連絡して助けに来てくれよ。」
真剣な目で見つめて
「頼りにしてるよ」
っと彼らに言っておく。
追われる可能性を分散し誰か一人でも逃げられれば、取り残された仲間を助けられる可能性が極々僅かだがあるかもしれない。
いつからヒーローチックな考え方をしてる?
いや、あいつらを囮にしてるだけなんじゃないか?
こんな事を考えてるって事は死期が近づいてんのか?
くそっ。こっちに来るんじゃねぇぞっと願いも虚しく、
こっちに冷気が後ろから追ってくる。
焦りつつ女抱えて走る俺。誘拐犯逃走中てかっ躓いて壁にぶつかり、中に入った。
自分でも意味がわからねぇが、本当の事だ。
隠し扉みたいだ。
なんていうご都合主義!なんていう幸運!
……問題は、隠れてて奴から逃げられるかどうかだ。
ヒーロー物語の主人公なら、自分を囮にしてアリアを隠しておくのだろうが…… 自分を使って出来る事ってこれしか無いのか?
アリアは、まだ起きそうにない。そして、俺は、まだ死ぬ気はない。考えろ考えろ考えろっ!
俺は、心の中で叫んだ「んもぉー面倒くせぇー!けど、遣るしかねぇ」
バックパックを置いて、さくっと羊皮紙にメモを書く
俺は、扉の外に出る算段をする。
「途中の崖に誘きだして何とか落とすしかねぇ」
ガバガバな計画だし、成功するかもわかんねぇ。
「聞こえちゃいないだろうが、今回は、俺がお前を守ってやるよ」
照れ隠しに、しかめっ面をしつつアリアに言う。
「ガキん時から、守られてばかりだからなっ。ありがとうな」
アリアの髪を撫でた。そうして、扉を出る時に呟く
「やっと言えたな……、さぁてと、あとは生きて戻るだけだっ!」
軽く準備体操をしつつ、震える足を誤魔化し俺は戦場へと戻る為に扉を開けた。
素人がお題で書いてみた。
誤字脱字、ルビ間違いなど一杯。