003 目標
どうも、5歳のレイルです。おはようございます。今日は週に一度の魔法授業の日。
お金を稼ぐ両親のことも考えて週1で魔法教えて貰ってます。
週1はいっても2年積もれば100回近く。最近制御できるマナの量は増えてるのです。
今は朝。毎朝マナ制御をしてコツコツ頑張ってますよ!
これはそんな日の朝食の話。
「レイル。そういえばレイルは何の仕事したいんだ?」
「今のところはどこかの魔導士ギルドに入って仕事することだよ!」
お父さんからの質問にそう答える。今も変わらない大事な夢です。
「え、冒険者ギルドじゃないの?」
「魔法が好きなのです」
「う、うそお……」
どうやら自分の子が自分の得意な剣と反対の魔法を好きになっていると知って寂しいみたい。お父さんお父さん、剣は前世にもあったんだ。剣道とかやったことないけどね。
「ちなみにどこのギルドとか決めてるの?」
「それは……」
「ならビーレインに入るといいわ!」
「ビーレイン?」
自身満々に言い張るお母さん。ビーレインってどこ?
「ビーレインか! あそこなら確か直属の教育施設があるよな!」
「そう! そこでギルド員としての自分を磨きながら成長し、成人したらそこで働くのよ。ギルドにそういう教育施設がついているのは魔導士ギルドではあそこだけ。しかも強いでしょ?」
お母さんの提案に乗るお父さん。要するに、ギルドについてる学校があってそこで学んでから働こうってことね。
「いいねいいね!」
「レイルも賛成か! 教育施設には同年代の子も十数人はいるだろうし、私達のギルドに来ないのは残念だけど良いと思う」
「そうだな。良い目標ができたじゃないかレイル」
「うん!」
ビーレインってどんなとこだろうなー。いいなー。
「あ、あのさ。そこって何歳から入れるの?」
「成人が15歳で、3年間だからレイルは7年後ね。それまで精一杯自分自身を磨くのよ」
7年かあ……
コツコツだね! コツコツ! あんま好きじゃないコツコツ!
やるぞ!