デート
遅めの投稿でごめんなさい。
見てくれてる方いらっしゃるかはわかりませんが。
感想書いてくれたらとんでよろこびます。
入学式は無事に終わり、下校の時間になった。
「明日から授業があるので、忘れ物のないように。あと、放課後に部活体験入部できたりするから、興味ある子はいってくれ!じゃあ今日はこれで解散!」
先生の挨拶で、クラスメイトはみんな下校モードに入った。
「ねーねー!智くん!健ちゃん!せっかくだし一緒に帰ろー!」
「うん、そうだね。僕は構わないよ。」
「俺も賛成ー。って健ちゃんっていつから呼んでたし。」
「呼びやすいじゃんー!あ、あとこの子も一緒に帰るからよろしくー。入学式の時、隣に居たから喋ったんだ!」
「あ…あの…私は、村井佳奈子って言います…!あの…よろしくね…」
そこには、前髪ぱっつんで長い黒い綺麗な髪をした少しつり目だが、大人しそうな女の子が立っていた。
「お。琴音ちゃん。友達できたんだね。よかったね。僕は、平井智也。で、こっちが、健太。よろしくね。」
「ってことで。俺が健太な!!よろしく!」
「よーっし!じゃあ帰ろっか!っていうか健ちゃんはどこからきてるんだっけ?」
「俺?俺は中央区だよ。」
「あらら。じゃあ、僕達と逆だね。電車も逆方向だ。」
中央区は、学校を基準に、僕らの如月区中津区とは逆方向にある。学校が丁度真ん中くらいだ。
「あ、私も中央区だよ…!」
「おー、じゃあ俺と佳奈子は電車の方面一緒だな。てか近所じゃね??まあまあ、とりあえず駅までみんなで一緒に帰るってことで!」
そして、みんなで駅まで歩いた。
学校から駅までは10分ちょいくらいかな、
ひとりで歩くには少し暇な距離だ。
前1列に琴音ちゃんと佳奈子ちゃん
そのうしろに僕と健太。たわいもない話をしていたが。僕には、その時間がとても心地よかった。
あっと言う間に駅についてしまった。
駅につくと健太と佳奈子ちゃんが乗る電車がもう既に駅に着いていた。
「じゃあな!また明日学校でなー!」
「さよなら、2人とも。」
「ばいばいー!かなっち、健ちゃん!!」
こうして2人と別れた。
琴音ちゃんと2人になったが、
今日この子と馬鹿みたいに話しすぎて話題が思い浮かばないどうしたものか。と思っていたら琴音ちゃんが話題をふってくれた。
「ここの改札で今日の朝、智くんに声かけられて助かったよー。私、結構パニック状態だったんだよ!?」
「はは、顔を見たらそんな感じだったね。だから声かけたんだよ。」
「智くん優しんだねー!改めてありがとう〜!」
そうこうしてるうちに電車が来た。
2人で電車に乗りこみ。電車は1年生だけだからなのかかなり空いていた。中央区のほうが都会なのであっち方面に帰る生徒の方が多い。朝は、通勤ラッシュとかぶるので少し満員だけど。僕達は、隅っこに詰めて二人ならんで座席に座った。
「ねーねー!中津商店街にある喫茶店知ってる?」
「ああ、あの喫茶店なら。たまにひとりで行くよ」
「え!本当!?智くんみたことないなあ」
「ははは。それは意識しないからだよ。今日まではあかの他人なんだし。」
「へへ。そっかぁ〜!よかったら、帰りよっていかないー?」
「そうだね。いいね。行こうか。」
って、あれ?何気に人生初デートじゃない?
割と嬉しいんだが。いやデートって勝手に言ってるだけだけどさ。とか色々考えたてたら。中津駅に着いてた。僕は、喫茶店を目指し、中津駅を降りた。
丁度、改札を通り抜けると大きな文字で「中津商店街」と書かれた看板があり、奥まで商店街が続いていた。
「ふふ、実はこうやって友達と帰り際に喫茶店によることが、夢だったんだー!高校生って感じしない?」
「ははは。入学式に叶えちゃったね。僕でよかったらいつでも誘ってよ。」
と、ここで横にチラッとゲーセンが見えたので。
「ねえ。このゲーセン入ってみない?」
ただ、なんとなく言ってみた。
本当に 、なんとなく言ったこの言葉が、あとあと後悔することになるとは思ってもみなかった。
「おおおお!入ろう入ろう!!!私ねめっちゃゲーム好きだよ!!」
「はは、僕も相当なゲーム好きだよ。」
この時は、女のゲーム好きなんて。
どうせ中途半端なものだろうと思ってた。
まず、中に入ってやったゲームが、格闘ゲーム。
そう、「鋼拳」だね。僕は、カンフーを使うこのキャラにしよう。琴音ちゃんは、なんかパンダの横にいる可愛らしい女の子を使ってきた。
僕が負けるはずないじゃないか。中2の頃ゲーセン通いして毎日のようにプレイしてたんだぞ。
「やったー、私の勝ちだ!」
はい、負けました。
そう、このゲームは週に2回くらいしか遊んでなかったからだ。うん。そうだと信じたい。
「う。違うゲームで勝負だ!」
「なんでもかかってきなさーい♪私はなんでもできるわよー♪」
次に、プレイしたのは、「和太鼓の達人」かの有名な音ゲーだ。僕は、それなりの腕前はあると思う。
これだったら大丈夫だろう。
「ふっ…智くん…詰めが甘いね…。」
「ああああああああ。なんでーーーー!?ズルしてない!?ほんとに!?これ!?」
僕の成績は12万点。
むしろ平均が6万点だ。上の上じゃん。限界突破じゃん。
琴音ちゃんの成績は。
え.........?20万点?
怪物だろコイツ。
「私、ゲーム中学校のときずっとやってたから」
「その色んなゲームに対応できる応用力はどこで身につけたのさ!?よし、次!!!」
そして、次。
ここで。
僕がかつて区内1位を取ったゲームを解禁しよう。
それは。「ぽよぽよ」だ。
そう、四つ揃えてばよえーんってなるやつ。
「これ、僕負けたら喫茶店でなんか奢るよ。それくらい自信あるから!」
「え!本当!?がんばっちゃお〜!これ苦手なんだけどね…。」
ふと目が覚め、前を見ると目の前で琴音ちゃんはパフェを頬張ってた。あれ、僕は、一体…。
ああ、そうだ僕、負けたんだ。
あまりのショックで記憶が無い。
ああ、苦手って言ってなかったっけ!?この子!?
何者だよ。
「はあ、おいしいかい?勝ち取って食べるパフェは。」
「すっごくおいしいよ♪智くんありがとう♪もう1戦してもいいんだよ??」
「ひ。。もういいですー…」
すっと、窓の外に目をやると。なんか外暗い。
時間は、立つものは早いもので時計を見るともう19時を回っていた。
「もうそろそろ、帰ろうか?遅くなってもあれだし!」
「そうだね!じゃあ、帰ろう〜!」
代金はもちろん僕が支払い、喫茶店を出た。
「智くん、今日は楽しかった!ありがとね!」
「うん、こちらこそ。誘ってくれてありがとう!また来ようね。じゃあ、また明日!」
「うん!また明日ね!」
そして、僕は駅に向かって歩いた。
何度か振り返ったが振り返る度に琴音ちゃんは笑顔で手を振ってくれる。
なんだか。僕の高校生活は、高校初日にして、すごく充実しているなとすごく思った。
デートデート。
高校生に戻ってデートしたい。
デートが一番楽しい時期が高校生と思うんですが(笑)自分だけでしょうか?
やっぱり若いっていいですよね。