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∞無限の女神 共通① 慮妹


『この娘は存在してはならぬ!!』

『国の敵!民の敵!世界の敵!』

『殺せ!焼きはらえ!!』

『きゃああああ!!』



――今日は13月100日、私は数年前から決まって同じ夢を見る。


始まりも終わりも、残酷で苦しい。

私はいつも木にはりつけられており、足には燃えたぎる紅い炎がある。

焼かれて歓喜に狂う民衆の姿があるだけだ。


「メイア、どうした?」

「サッド……」


サッド=エクトーヴァは私の義兄であり、10年前に王からこのジュエリット国を奪い国を治めている大公。


「なんでもないわ」


彼は同時期に記憶をなくし、さ迷っていた私を拾ってくれた。


「それならいいが、学園で苛められたらすぐに言えよ」


私は魔法学園に通っている。魔力があるものは制御の忍耐力を身に付けななければ危険なので、身分に関わらず強制的に入るのだ。


「ふふ……子供みたいな言い方だわ」


あの悪い夢は傷がない間に実際にあったのかとも考えたが、私の肌には火傷の痕なんてないのだ。

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