白顔
顔を白く染め上げた男からの女性へ最後のプレゼント。
男の名前は、白顔。
※残酷な描写があります。
ご注意ください。
出来るだけ表現を優しくしたつもりですがお気をつけください。
とある日の日常。
皆がそれぞれ過ごす中、日本中のテレビが真っ白に顔を染めた男によりジャックされた。
黒いカーテンに覆われ蝋燭の火で淡く映し出されたのは、真っ白な顔面の男である。
「僕は、白顔だよ。
皆よろしくね♪」
幼く感じられる高い声と口調で語り掛けられ、見る者は、興味を惹かれ見いってしまう。
「僕ね…今から一人の女性に最後をプレゼントする予定なんだ…
君達も知ってるでしょ?
今ニュースで一人の女性が行方不明って。
そう…僕が拐ったんだ!!
楽しかったよ彼女と暮らす1週間。
僕の表情でいちいち恐怖する彼女が一番綺麗だったの…
だから…お礼しないといけないでしょ?
ママに教わったの感謝の気持ちをプレゼントに込めて送るのよって。」
白顔は、画面からはけると写りだされたのは、頭に袋を被せられ椅子に拘束されたワンピースを着た女性。
袋の中で猿轡をされているのかくぐもった唸り声しか聞こえず必死に逃げようと暴れている。
「怖がらないで大丈夫。
今から綺麗になるんだよ?」
白顔は、ナイフを持ち女性に近付き言う。
「君は、どんな表情を見せてくれるかな?
きっととても美しいよね。」
白顔は、ナイフを首に当てる。
ナイフで切られた首からは、紅が流れ落ち白いワンピースを汚していく。
女性は、びくりと体が跳ね硬直した。
「なんて綺麗な紅なんだろ…」
白顔は、うっとりとした表情で眺める。
「僕がもっと綺麗にしてあげる♪」
白顔は、無情にも女性の心臓にナイフを突き立てた。
女性は、ビクビクと痙攣した後力が抜けたのかぐったりとし胸からは、じわじわと紅が溢れ白いワンピースにどんどん広がっていく。
白顔は、グチョリと音を立てナイフを抜き舐め始めた。
口の回りは、赤く染まり微笑みながら舐める姿は、おぞましい…
そう…まさしく悪魔の様で、見る者達は、顔を引き吊らせ、吐き気を押さえる者達もいるだろう。
うっとりとした表情のまま
「もっとほしい…」
と呟く白顔。
女性の首から流れる紅を直接舐め始めた。
水音を立てながら女性を愛撫するように丁寧に舐めとる白顔は、
「美味しいな…
僕に綺麗になった顔を見せて。」
と女性に話し掛ける。
返事が返ってくることは、ない。
ゆっくりと白顔は、女性の頭に被せていた袋を外し髪を整えてあげる。
映し出された女性の表情は、痛みに顔を引き吊らせ瞳孔が大きく開き口からも紅が流れていた。
白顔は、猿轡を外した後、そっと女性の頬を撫で啄むように口を塞いだ。
そう…優しいキス…
キスを終えた白顔の頬は、赤く染まり息が荒くなっている。
映像だがすごく興奮しているのが分かる。
「綺麗でしょ?
この表情…
僕の一番好きな表情…
女性が一番綺麗になれるの…
皆もそう思わない?」
白顔の表情は、ほしい玩具が手に入った子供のようで幼さが感じられる。
そして白顔は、言う。
「皆にも最後のプレゼントをしてあげる。
僕の手で綺麗になってね…
待っててすぐにいくから…」
口の回りを紅で染めながら苛虐な想像を隠すことすらせずにニヤリと笑う。
そして映像は、プツリと音を立て途切れた。
すぐさま緊急ニュースに切り替わりどのチャンネルでも白顔の事が伝えられた。
警察もすぐに調査を始め、男が居た部屋を見つけ出し突入したが夥しい紅に染められた部屋に赤く染まったチェーンソーが置いてあるだけで白顔も被害者女性も居なかった。
2日後バラバラに切断されボストンバックに入れられて遺棄されていた女性の死体が発見され額に紅のキスマークが残されていた。
すぐに捕まえるられると思われて居た白顔は、見つける事すら出来ず被害者女性が増えていくばかり…
どの女性の額にも紅のキスマークが残されていた。
そして
「次は、誰にプレゼントを送ろうかな…」
夜な夜なナイフを持った男が呟く。
男は、白顔。
白顔の視線の先には、一人の女性がいた。
「あの人にしよう…
待っててね…」
白顔による犯行は、まだまだ終らない…
この物語の続きは、ありません。
それほど怖くないぞと思われる方も居ると思います。
作者の力量不足です。