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Next Eden【神とのゲーム】  作者: 葉月風都
第1章 最果ての村編
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第7話

<6日目>


 この世界に放り込まれてから6日目。

 ダメ神様と人間のゲームをクリアすると決めてから、6日目。


 毎日10時間以上もスキル上げに励んだおかげで、どうやら目標達成が間近になったようだ。

 今のところの目標は、6系統魔法を第7階梯まで上げること。

 それが達成できたら、いよいよ最果ての村から旅立とうと思ってる。


 ついでに鍛えている小剣スキル、杖スキル、回避スキルもそれなりに上がったし。

 薬学スキルも、【世界知識】と【サバイバル】のおかげで、この辺の野草などの材料に詳しくなって、LV3にはなった。【HPポーション(小)】作っても、使う機会が無いので今のところ役に立ってないけど。


 スキル上げにめどが立ってきたので、これから先のことを考える余裕ができてきた。


 この世界で生きていくために必要なのは、まずスキル。


 戦うために必要なスキルはもちろんだけど、日常系スキルの獲得もこれからは視野に入れていく必要がある。

 例えば【調理】とか。

 サバイバルでも一応肉を焼いたりはできるけど、あくまでサバイバル料理。さすがに私の思い描く料理とはかけはなれているのよね・・・。


 それとレベル上げ。


 チート性能のおかげで、今は「低レベルだけど高パラメータ」というアンバランスな状態。

 だからどうにかなってるとも言える。

 レベリングのための狩り場を探す必要があるわね。


 どこかに攻略掲示板ないかな・・・。


 そして最も必要な物。それは「お金」だ。


 冒険者というものが職業として成り立っているようなので、きっとゲーム的な「冒険者ギルド」のようなものがあるに違いない。そこでクエストをこなして報酬を得る、というのがセオリーかな。


 もちろん、倒したモンスターから素材やアイテムをゲットして、それを売るって手も当然アリだ。

 それに、細工系のスキルがあれば、素材を何かのアイテムにして、付加価値をつけて売ることもできるだろうし。

 【薬学】で、素材から【HPポーション】【解毒ポーション】なんかが作れるのはすでに確認済みだしね。【革細工】【金属細工】【木工】【鍛冶】【魔法具作成】あたりをなるべく早めに取得できれば、金策の足しになること請け合い。もちろん【調理】も候補だねぇ。


 村の人から教えて貰えそうなスキルがあるはずなので、旅立つ前に一通り教わってLV1でいいから取得しておかなくっちゃ。

 スキルマスター特典も気になるし・・・。


 なんて考えながら、片手間に魔法をぶっ放しまくっていたら、システムアナウンスが入った。


【闇系統魔術の階梯が7になりました。以降第7階梯までの闇系統魔術が使用可能になります。】


【6系統の魔法がそれぞれ第7階梯に到達しました。条件達成のため、称号【魔術の探求者】が、新たな称号【魔術の深淵を求める者】に変化します。それに伴い、スキル【三重詠唱(トリプルキャスト)】【魔法生物作成(ゴーレムメイク)】を取得しました。】


 お、やったね。目標達成!


 称号【魔術の深淵を求める者】は消費MP減少LV4(-2%)と魔法威力上昇LV2(+10%)が付加スキル。

 うんうん、魔術師っぽくなってきたね!!


 スキル【三重詠唱(トリプルキャスト)】はその通り、同時に3つの魔法を行使できる。

 すっごく便利。


 スキル【魔法生物作成(ゴーレムメイク)】は要確認だね。必要な素材から魔法生物を作り出すんだろうってことはもちろん分かるけど。


 よし、せっかくだから試してみよう。そのへんにある材料で。


 ということで、私が集めたのは、森に生えている木でした。

 スキル発動と同時に、材料を中心にして光る魔方陣が現れる。

 私の体から、消費されたMP(11消費されていたので、基本消費MPは100ってことかな?)が光の粒となって木ぎれに吸い込まれていくと・・・。


「じょうずにできました~♪」


 そこにいたのは『木人』だった。

 のっぺりした円柱の組み合わせでできた、デッサン用の球体関節人形みたいな感じ。

 なんかちょっとユーモラスでいいかも。


「しゃべれたりしないよね・・・。もっとレアな材料使えばいいやつができるのかな?」


 試しに余った材料の木を片付けるように命令してみると、結構なめらかな動きで余った木をそのへんに運んで置いてきてくれた。それなりにパワーあるかも。


 なんでも、【魔法生物作成(ゴーレムメイク)】によって作成される魔法生物は、使用した材料と作成者のLV・能力によって変化し、より希少な材料、より高い能力で作成するほど、優秀な魔法生物が生まれるんだそうだ。

 場合によっては知性を持つ個体が生まれたりするらしい。


 また、作成した魔法生物は、作成者に従うらしい。なので「○○さんの命令を聞くように」と命令すれば、他者に譲渡することも可能だそうだ。基本的には、壊れるまで半永久的に動くそうで。


「それって、めっちゃ優秀な労働力じゃない?」


 ホントならショボいウッドゴーレムのはずが、なめらかに動き、かつパワーのある個体になったのは私の高ステのおかげらしい。いずれもっと凄いのが作れるってことかぁ。楽しみ。


「もうちょっと実験してみよっかな~♪」


 ウッド君(仮称)にたくさん材料を集めさせると、実験開始。

 1分に2体までならMPは減らないので気軽にバンバン作っちゃおう。


 10体くらい試行錯誤しながら作ってみた結果は以下の通り。


①サイズは、使用した材料の分量にある程度依存する。少ない材料で巨大な物を作ると強度が下がる。逆に大量の材料で小さい物を作ると強度が上がる。

②形状は作成者の自由。ただし、素材の特性によっては不可能な場合もある。

③特殊な能力(空を飛ぶ等)は別に特殊な素材が必要(要検証)。


 というわけで、失敗作は燃やして処分。

 最初に作ったウッド君と木馬ちゃんを残すことにした。

 木馬ちゃんに乗ろうかと思ったのだけれど、乗り心地最悪なのでやめた。

 ぜったいおしりが痛くなること間違いなしだよ・・・。


「お、嬢ちゃん、今日は帰りが早いじゃないか。なんだい、そのおもしろ人形は?」

「ちょっと魔法で作ってみました~。結構な力持ちですから、あとで村長さんにでも譲渡しておきますね。村で使ってあげて下さい。」


 まずは宿へ帰ると、ウッド君と木馬ちゃんを村長さんの命令を聞くように命令して譲り渡す。村長さんが済まなそうな顔で10金貨もくれた。

 別にいいのに。

 でも、村長さんの話によれば、この手の労働用ゴーレムはどんなに安いものでも1体で最低30金貨程度だそうで。

 ものすごい感謝されたのでよしとする。


 そのあと、宿のおばちゃんに料理を教えて貰う約束をして、他に「細工物ができる人はいない?」とか「珍しいスキルを持ってる人は?」とか情報収集して、確認できた人たちに頼み込んでスキルを教えて貰う。


「何かお礼を・・・」


という私に、


「村の恩人から金は取れねぇよ!」

「ゴーレム2体も村にくれたんだろ。むしろこっちが金払わんと!」


と言って何も受け取ってくれなかった村の人達。人情が身にしみるねぇ・・・。


 うん、もう2、3体ゴーレム置いていこう。


【6日目を終了します。現在のカグヤのステータスは以下の通りです。】

名前:カグヤ  種族:人間  性別:女  年齢:15歳

レベル:18   MAX HP:280(360) MAX MP:294(614)  

STR:284

AGI:274(328)

DEX:273

INT:286(586)

VIT:272(292)

MEN:275(505)

LUC:273(373)


所持称号:完全適合者・魔術の深淵を求める者


新たな称号【魔術の深淵を求める者】を獲得しました。

新たなスキル【三重詠唱(トリプルキャスト)】【魔法生物作成(ゴーレムメイク)】【革細工(レザークラフト) LV1】【石工(ストーンクラフト) LV1】【木工(ウッドクラフト) LV1】【調理(クッキング) LV1】を習得しました。

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