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第3ホール 風との勝負
ホールに着くと、フェアウェイの先から風が吹いていた。
ご主人は風向きをじっと眺め、僕を持つ手を少しだけ強くする。
「乗せるぞ」
風に乗るのか、逆らうのか。
僕にとっては空を旅する大事な分岐点だ。
ご主人のスイングは少しタイミングがズレて、ぱちん、と甲高い音とともに僕は予定よりも高く上がった。
うわわ…風に押される…!
でも落ちた場所はラフの端。
深くはないし、まだまだ挽回できるポジションだ。
「風、読めてなかったな…ごめん」
いや、ご主人。僕はただ、あなたと飛べたことが嬉しいんだよ。




