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杖で擦る  作者: ICMZ
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人間国宝 VS ドイツ人観光客

金曜日 夜8時 自宅 次の町へ移動中 Day19

風雲  :「生ジャッキーさん かいな?」

竹士  :「超うらまやしいです」

シフォン:「凄いです!」

エバン :「さすがジャッキー! オーラが違いました」

よっぴー:「香港のディスコかーー」

エバン :「のVIPルームです」

竹士  :「眠らない町 香港 そこに旅行で(おもむ)

      地元のヤンキー(じもやん)の居るナウでヤングな()()()()()()()()()

      そしたら 世界的有名なジャッキーを生で見れた

      超 最高じゃないですか!!!」

ゴンザ :「ナウでヤング?」

雷雲  :「ディスコやない でぇすこ や!

      フィーバーやない ふぇーばー や!」

エバン :「自分 踊れないんで酒飲みながら

      雰囲気を楽しんでただけでしたけどね」

風雲  :「サインとかは無理やったんか?」

エバン :「お付きといえばいいか ボディーガードみたいな人が居たんで」

ゴンザ :「タケシさん は無いんですか? 有名人見たとか」

竹士  :「え?。。。パスで」

風雲  :「無いんか?」

竹士  :「有りますけど。。。パスで」

ゴンザ :「これは聞かないといけない流れですね」

竹士  :「えーーー」

エバン :「どこで見たんですか?」

竹士  :「LAX ロサンゼルス国際空港です」

シフォン:「ロサンゼルス カルフォルニア セレブですよね?」

風雲  :「誰を見たんや?」

竹士  :「アメリカで2大ドラマがあります

      1つ目が 【Days of 〇ur Lives】

      昼に主婦層をターゲットにしたソープオペラ メロドラマ

      話が進まない 役者の演技がショボい 

      そのヌルさがいいんです

      しかも ショボい演技の役者

      ハリウッド俳優よりはるかに多くのお金をもらっています

      そして もう1つが ソープオペラほどではないですけど

      派生作品がいっぱい出た 刑事と裁判のドラマ【Law and 〇rder】」

よっぴー:「【ロ〇&オーダ】知ってる」

竹士  :「その刑事の上司役のハゲの人が居たんですよ

      99.9% 間違いなくその人でした

      でもね


      俺はファーストクラスのチケットを予約したのにどーなってんだ?


      って受付の人に怒鳴りつけてたんですよ」

よっぴー:「うわーーー」

竹士  :「初めて見た 有名ドラマに出ていた俳優

      でも サイン色紙とか持ってないですし

      なんか 空港の人と揉めてるし

      それ以前に俳優の名前がわからない!!!」

風雲  :「名前わからないんか!?」

竹士  :「さすがに

  

      【Law and 〇rder】ハゲ上司の人ですよね?

      ファンです サインください

      

      って揉め事 起こしている最中 

      割っていく勇気はなかったですね」

全員  :「。。。。。。。。。。。。。」

ゴンザ :「これはカウントに入れていいんですかね?」

風雲  :「一応 有名人。。。やろ?」

サン  :「でも名前 知らなかったんですよね?」

竹士  :「だからパスって言ったじゃないですか!」

エバン :「はははっはは。。。。判定に困る微妙さ ですね」

竹士  :「ちなみに うちのオカンは映画に出た事あります」

雷雲  :「おお! ええやないかい! そういう話せいや」

竹士  :「映画のマラソンを走っている選手を応援する

      エキストラだったらしいんですが

      生徒手帳を返してくれなくて拘束時間が長くて

      最悪のバイトだったって言ってました」

全員  :「。。。。。。。。。。。。。」

エバン :「はははは 突っ込みどころ多すぎですよ!!」

風雲  :「エキストラやないかい!

      しかも生徒手帳とりあげって昭和やないかい!!

      映画に出たんやなくて バイトやないかい!!!」

竹士  :「一応 小さい日の丸の旗を振りながら

  

      がんばれーー って きゃぴきゃぴしながらですか


      そういう意味ではセリフを持ったキャラですか?

      本人は黒歴史って言ってましたけど」

雷雲  :「それは セリフ持ちとは言わんのや!!」

風雲  :「オカンが きゃぴきゃぴって相当 昔やん!

      しかも 本人黒歴史 言うとるやん!!!」

全員  :「。。。。。。。。。。。。。」

竹士  :「この辺の雑魚的だと安定して狩れますね

      次の町までは あと どのくらいですか?」

エバン :「はははは 露骨に話題 変えないでください」

サン  :「でも竹士さん なら 

      意外と有名人 知ってそうだと思ったんですけど」

竹士  :「有名人? 俳優のくくりだと思ってたんですけど

      俳優じゃなくて有名人ですか

      ごくごくごく ぷはーー 梅酒 うめーー。。。パスで」

風雲  :「なんでパスやねん!」

ゴンザ :「これは聞かないといけない流れですね」

竹士  :「えーーー」

雷雲  :「えーーー やない

      ちゃっちゃと言わんかい!」

竹士  :「6次の隔たり って言葉があるんですけど

      知り合いの知り合いの知り合いのコネですか


      【如く2】の黒川さんが

      病院で知り合った男の

      甥っ子の学校の先生の妹の旦那の双子の弟の 

      麻雀仲間がオーナー


      みたいな感じですか」

シフォン:「何ですか?」

雷雲  :「病院で知り合った男の

      甥っ子の学校の先生の妹の旦那の双子の弟の 

      麻雀仲間がオーナー ってコネを使って予約を取るんや」

シフォン:「それで 予約とれるんですか?」

サン  :「斎藤さん 一応ゲームの話なんで」

竹士  :「意外と知り合いの知り合いの知り合いーー

      とかだと有名人とつながり皆さんもあるはずです


      ひょんなことから 人間国宝の人の知り合いが居ましてね」

シフォン:「人間国宝ですか!?」

よっぴー:「なんか 知らないけど すげーー」

風雲  :「相変わらず変な角度から とんでもない話題ぶち込みよるなー」

竹士  :「ただ 後で知ったんですけど

      自分 小さい時に会ってたらしいです

      自分はその人の作品を小さい時に割ってたらしいんですが

      まるっきり覚えて無いんですよねーー」

風雲  :「人間国宝の作品壊しよったんか!?」

竹士  :「全く覚えてないのにそんな事 言われても困るんですけどね」

全員  :「。。。。。。。。。。。。。」

竹士  :「まー それは 置いて置いて


      その人 とても厳しい人でね

      100個 焼いては 100個 叩き割る


      がしゃーん がしゃーん がしゃーん


      又焼いては叩き割る

      少しでもひび 

      少しでも色のグラデーションが悪ければ

      容赦なく叩き割る


      そんな中 自分の想像以上の物が出来たら初めて作品として出す

      だから 途轍もなく品質の高い陶器が出来る

      天才が妥協しないで求め続けた物 

      それも数百以上の妥協を許さない物

      品質と厳しさが人1倍強い人だったんですよ」

ゴンザ :「それは凄いなー」

竹士  :「でも私たちも近い事 身近でしてません?」

ゴンザ :「え?」

竹士  :「まー スマホゲーでリセマラするような感じですかね? 

      それが人間国宝の仕事だと偉く感じるだけで


      お レアが出た ラッキー  それが人間国宝だと

      お レアが出た これ 売ったろーー みたいな?」

全員  :「。。。。。。。。。。。。。」

風雲  :「なんやろーー!? 急にありがたみが無くなったような」

サン  :「いや わかりますけど その言い方は。。。」

竹士  :「作品も値段がとても高い高い 

      器1つで数百万とか

      普通の人は買えないです


      自分は知り合い ってだけで

      あまり話した事はなかったんですけどね


      月日が流れ自分も社会人になり働き始めてから

      ドイツからの観光客のアテンド頼まれましてね

      本当に嫌だったんですけどね


      >>くれぐれも失礼のないように

      普通に無理です! 

      >>え? いや 断んないでよ。。。これも仕事だし

      失礼が無いようになら 秘書にでも案内し貰ってください!

      >>いや 相手がタケシ君の事を指名してるから

      えーーー じゃー その日 有給とります!

      >>ごめん 本当に頼むから

      でも日曜 潰れますよね!!?

      >>来週の金曜日 代休とっていいから

       

      仕方がないのでドイツ人 空港に迎えに行って

      時差もあるからホテルにほっぽればいいかなーー

      って考えてたんですけど 飛行機で寝てて元気らしくて

      そしたら そいつ 


ドイツ人:「折角日本に来たから 買い物で甚平 買いたい」


      とか言い出しやがって まー 百貨店に連れていって 

      甚平 いくつか購入して喜んでたんですよ

      そしたら 次に


ドイツ人:「日本といったら茶碗

      茶碗も買いたい

      でも この店 余りイイのないなーー  

      因みにこの国で 一番高い茶碗は?」

タケシ :「それは まー 人間国宝が作った奴とかじゃない?」

ドイツ人:「人間国宝って何?」


      ***説明中***


ドイツ人:「この辺に居ないの?」

タケシ :「知ってる人は居るけど

      ただの知り合いだし 個人的な付き合いはないから」

ドイツ人:「でも連絡してよ ジャパニーズトラディション

      その仕事場 見てみたい」

タケシ :「電話して訊くのはいいけど 多分 断られるよ 

      俺 知り合いってだけで付き合いない」

ドイツ人:「OK OK」


      どーせ断られるだろうけど まー 

      って事で連絡したら何故かOKもらえましてね


      そうとう暇してたのか?

      息抜きが必要なのか?

      俺が小さい頃壊した茶碗根に持ってたのか?


      菓子折り買ってドイツ人と行ったんですよ 人間国宝の所

      普通に菓子折り渡して 挨拶して そしたら ドイツ人が遠慮なく


ドイツ人:「職場を見たい!!!」 と


      こっちもひたすら通訳しながら 仕事場を見せてもらったら

      まー冗談と言えばいいか 会話の弾みと言えばいいか 建前で


人間国宝:「お前さんもやってみる?」 っていう言葉に思いっきり遠慮せずに

ドイツ人:「YES!!!」 って答えちゃってね


      人間国宝も 頷かれるとは思わなかったのか 焦ってたんですけど 

      言っちゃった手前 茶碗の作り方を教える事に

      そしたらドイツ人 意外と器用でねー

      茶碗の形はうまくいったんですよ

      で そこまでは 良かった 本当にそこまでは

      それは 突然やって来た




ドイツ人:「ねー 茶碗って絵を描くんじゃないの?」

人間国宝:「まー 入れた方が楽しくなるし いいんじゃないか?」


      人間国宝も茶碗の形がうまく出来たのでドイツ人を

      ちょっと信用しちゃってたんですよね

      それが悪かった

      そいつ 絵心ゼロ!!

      幼稚園の子供が書くようなチューリップを描きはじめましてね

      人間国宝監修の元で形つけられた茶碗に下手なチューリップの絵

      そして 嬉しそーに ニコやかーに

      幼稚園レベルの 鳥と 渦巻太陽を描きましてね

      普通 人間国宝を目の前にしたら遠慮するじゃないですかー

      それが全く無し

      そんなドイツ人をぎょっとして見てるんですよ 人間国宝が


      自分は 何してくれちゃってんの という顔を懸命に作りながら

      内心大笑いでしてねー

      肩が思いっきり震えてたんで多分ばれちゃってると思うんですけどね

      そしたら ドイツ人が


ドイツ人:「いい出来の絵だ」 って自分で自分褒めてるんですよ


      そこで 通訳したら声 出ちゃいましてね 笑っちゃってね

      そしたら そこで遠慮しないドイツ人が


ドイツ人:「折角 日本に来たから漢字 日本の字を入れたい

      日本って漢字でどう書くの?」


      って言ってきたんで

      スマホで でっかく 日本って表示させたのを見せましてね

      そしたら ドイツ人 すんごく真剣な目で 

      日本 って文字を茶碗の底に竹串で漢字で書きはじめましてね


ドイツ人:「出来た――」 それを見た自分が

タケシ :「字 ちげーーーよ!!!」  って叫び突っ込みしましてね


      ドイツ人 日本っの日 真ん中の線が1本多くて

      目本 になってるんですよ

      それを見て叫び突っ込みを聞いた人間国宝が

      茶碗に書かれた 目本 を見て思いっきり肩ふるわせてるんですよ

      必死で笑い耐えてるんですよ

      そして 自分が頑張って字が違うぞって説明をしたんですけどね

      なかなか 伝わらない 

      変なとこでドイツ人 俺が正しい! みたいに頑張っちゃいましてね

      【疵面】 の間違った九九で頑張ってる感じですか?

      人間国宝 笑ってましてね


      焼き物を教えている人間国宝

      焼き物を習って作ってるドイツ人

      俺 通訳はしてるとはいえ 焼き物に関係ないじゃないですか!


      参加していない俺が 頑張って説明してる

      なんか悔しかったんで言ってやったんですよ 人間国宝に 


タケシ :「彼の作品 どう思いますか?」って


      そしたら 自分に会話振られるとは思ってなかったらしく

      しかも ドイツ人が無垢の目と 

      ドヤ顔の口で人間国宝を見つめてるんですよ

      そしたら なんとか 体のそこから声を(ひね)り出して


      ***数秒後***

人間国宝:「。。。。。。。。 独創的だねーー」

タケシ :「それ 何も()める事が出来ない時の常套句!!」

人間国宝:「ブフォッ」


      大笑いしちゃいましてね―――

      人間国宝も大笑いしてましてねー

      そしてドイツ人の人に

タケシ :「褒めてるよ」 って言ったら

ドイツ人:「よっしゃー 褒められた――」って


      カマに入れてもらって 焼いて

      皆でご飯食べに行って 

      色々お話聞かせてもらって

      戻って茶碗を包んでもらって


タケシ :「本日は ありがとうございました

      なんか すみませんでしたーー」


      そして 喜び顔で自分の作った茶碗を

      ドイツ人が持ち帰ったんですけどね

      あとで聞いたんですけど その日の窯の茶碗 

      人間国宝 全て割ったらしいんですよ

      そんな窯を唯一生存した 目本 と書いてある茶碗

      すごいなーーって」

全員  :「。。。。。。。。。。。。。」

よっぴー:「その人 まだ生きてるの?」

竹士  :「人間国宝さんは 死んじゃってますね

      一応知り合いなので 葬式に参加したんですが

      異常でした」

よっぴー:「異常?」

竹士  :「葬儀の中

      なんか 参加者が号泣してるんですよ

      数人だったら分かるんですが 殆ど全員

      わーーー!!! みたいな声を出して

      明らかに嘘の鳴き声みたいな 声がオーバーなんですよ

      式が終わって次の場所へ

      大型バスが3台用意されてたんですけど

      号泣していた参加者が鬼の形相で

      我先にって人を押し倒しながらバスに乗り込んでましてね


      自分はポツンとそれを眺めてました


      バスに乗れなかった人はタクシーを手配したりとかで

      さっきまでの号泣が嘘のよう

      まー 嘘だったんでしょうね


      これ 後日 別個で

      お線香あげさせてもらった方がいいかなーって思って

      自分は参加しなかったんですけどね

      歩いて近くの駅まで行ってから帰りました


      ***数か月後***

      仕事の関係で偶々 近くに寄ったんで

      個人的に特別 親しい訳でもない

      でもバスに乗らないで帰ったのがあったんで

      ダメ元でお線香あげさえてもらおうかなと電話したら 

      なんか OK もらえたんで ご挨拶に伺って

      お線香あげさせてもらって


      そのあと お茶が出されたので

      断るのもあれなんで貰ったんですけど


      なんか 俺の事 奥さんが覚えられてたんですよ

      昔 茶碗を割った時 素直に謝ればよかったらしいんですけど


      でも 飾ってるだけで 使ってないじゃんか!


      って言い返したらしいんですよ

      ひっでーーガキですよね? 

      俺 全然 覚えてないんですけど

      そしてから 花瓶や茶碗だけでなく 醤油皿や箸置き

      少し値段は高いですけど

      一般でも使えるやつを作り始めたとか

      そして 偶に思い出し笑いしてたそうです


      ははは 目本 はねーーだろーー!!


      って


      変な所で その人の人生に影響あたえちゃったんだなーー

      でも まー 笑ってもらえるんだったら

      良かったなって話なんですけどね」

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