84.変わり者女王エイダ
俺が救出した少女は、エイダ・サリンジャーという名前のエルフ。
そしてこのマギア・クィフの女王だそうだ。
「ふれいと同じくらいの、こんな小さな子が、女王様なのですかっ?」
俺の娘、フレイが驚きながら言う。
まあ気持ちはわからんでもない。ふたりとも俺の腰の高さくらいしかない。
そこに加え、エイダはくりっとした目に、ふっくらとしたラインのほっぺたと、童女にしか見えないからな。
「だが、ハイエルフだ」
「ほほぉ! さすが勇者くん! ワタシがハイエルフだと直ぐに見破るとは!」
はて、とフレイが首をかしげる。
「父上さま、ハイエルフとはなんですか?」
「エルフの上位種だ。エルフよりさらに長生きで、より強い魔法力をもつ。もっとも、希少種だというがな」
「超稀少で凄いエルフってことなんですね! そんなことしってるなんて、父上さまはやっぱり博識です!」
ハイエルフについて文献で読んだことがあったが、実物を見たことはなかったがな。
「でもどうしてわかったんだい?」
「ステータスを見れば一発だろう」
「ふぅむ……そうか……ステータスかぁ超高度な隠蔽術式をかけてたのに、一発で見抜かれてしまうなんて。すごいな!」
ぐいぐい、とエイダが俺に近づいて、抱きついてくる。
「す、すす、ステータスもう一度みせてくれないかい? いにしえの勇者にしか見ることの出来ないという、秘匿されしその伝説のアイテムを……!」
ふむ、どうやらかなり知的好奇心の強い人のようだ。
俺はエイダのステータスを表示し、見えるようにする。すると「おほー!」とカノジョは奇声をあげて喜んでいた。
「かなり、変なかたですね」
ミュゼがばっさりと言い捨てた。俺も同感だった。




