表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【WEB版】俺だけステータスオープンできる件~俺だけステータス確認できる世界でチートスキルもS級アイテムも選び放題~  作者: 茨木野


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

34/173

34.獣人姫を助ける



《獣人姫スコティッシュSide》


 ヒラク・マトーが旅を続ける一方そのころ。

 彼らが目的としている、白根山では、武装した獣人たちが【化け物】と戦っていた。


『BUOOOOOOOOOOOOOOOOO!』


 白根山の火口にて、マグマだまりから、一匹の化け物が姿を現す。

 それは例えるなら、溶岩でできた、巨大ミノタウロス。


 ミノタウロスはマグマから上半身のみを出している状態だが、あまりに、巨大だ。

 獣人たちの10倍は高い。


 下半身も合わさると、20倍もの巨大なミノがいることになるだろう。


「くそ! 弓矢をくらえ!」


 武装した獣人たちが矢を構えて、ミノに向かって放つ。

 だがそれらがミノに届く前に、ぼっ! と音を立てて一瞬で灰になる。


「なんていう熱量……!」「こっちの攻撃がまるで当たらない!」「ば、化け物だぁ!」

『BUOOOOOOOOOOOOOOOOO!』


 巨大ミノが炎の腕を振り上げて、そして、獣人たちめがけて振り下ろす……。

 ガキィイイイイイイイイイイイイン!


『BUO……』


 ミノが忌々しそうに、目の前に展開されてるそれを見る。

 巨大な、水のドームだ。


「スコティッシュさま!」「大丈夫ですか、姫様!」


 武装した獣人たちは、この獣人国ネログーマの騎士たち。

 その一団に交じって彼女……スコティッシュ=ド=ネログーマはいた。

 ネログーマの王女であり、年齢は18。


 折れたかわいらしい猫耳と、小柄な身長のわりに大きな胸が特徴的だ。


「はあ……はあ……みなさん、今のうちに……退散してください」


 スコティッシュの手には、1本の長槍が握られていた。

 長く美しい槍なのだが、全体的にさびついており、ぱっとみると骨董品以外のなにものにもみえない。


 スコティッシュの持つ長槍は青く輝いていた。

 そこから、この水のドームが発生してるようだ。


「し、しかしスコティッシュ様を残して逃げることなどできません!」

「そうです! 我らも戦います、あの……化け物と!」


 だが、騎士たちの体が震えてるとこに、スコティッシュは気づいていた。

 彼らは、あの恐ろしい化け物を前におびえてしまってるのだ。


 それはスコティッシュも同じだ。

 あの炎のミノは、突如としてこの国に現れた化け物の【一体】。


 そのせいで緑豊かなこの国は、一夜にして砂漠広がる不毛な土地にかわってしまった。

 自分は国を守る【聖槍】の使い手としての使命を果たすべく、武器を手に前線へとやってきた。


 だが、結果は御覧のとおり。


『BUOOOOOOOOOOOO! BUMOOOOOOOOOOOOOOO!』


 炎のミノが何度も何度も、こぶしで水のドームを殴りつける。

 スコティッシュの体にかなりの負担がかかる。


 この聖なる武器は、使用するたび、使い手からかなりの体力を吸い取っていく。

 母よりこの聖槍を受け継いだばかりの、未熟な自分では、長くこの槍を使うことができない。


 いざ敵の前までやってきたはいいが、防戦一方だ。

 このままでスコティッシュの体力は果て、水のドームは消えて、この場にいる騎士たち全員が死んでしまうだろう。


「にげ、なさい……わたくしは、大丈夫ですから」


 にこり、とスコティッシュは笑って見せる。

 額に脂汗をかきながら、必死になって、みんなを守りながら……。


 ミノの恐怖に震えながら、それでも、笑っていた。

 それは騎士たちを安心させるためだ。


 争いをこのまない彼女が、こんな最前線にでてきたのは、民のため。

 国に暮らす獣たちを守るため、彼女は怖いのを我慢して、今ここに立ってる。


「早くいきなさい! でないと……!」


 だが全員が、戦意喪失していた。

 動けるものは、いない。あの炎のデカイ化け物を前に、みな恐怖していた。


 一部の勇気ある者たちは、とっくにミノの攻撃を受けて、黒焦げになってしまっている。

 だれも、この場から動けなかった。


 やがて……。


「もう、げん……かい……ああっ!」

「「「姫様!?」」」


 バキィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイン!


「み、水のドームが壊れた!」「もうおしまいだぁ……!」


 炎のミノが、にやぁと笑う。

 そしてその巨腕をふりあげ、ぎゅっとこぶしを握り締める。


 ごおぉおお! と腕の炎の温度が上昇していく。

 熱波が、それを見た獣人たちの恐怖とともに広がっていく。


 炎のミノはにぃいと笑っていた。

 わざと怖がらせてるように、スコティッシュには見えた。

 獣人たちが自分を恐れる姿から、栄養でも摂取してるかのようだった。


 騎士たちを見て、スコティッシュは決意する。


「もう……こうなったら最後の手段。もうこれで、終わってもいい……だから! わたくしの、ありったけの体力を捧げるわ!」


 ずずぅ……とスコティッシュの体から一気に体力が吸い取られる。

 槍の先に巨大な水の玉が出現する。


 水の玉は変化し、それは1匹の巨大な竜へとなる。


「はぁああああ! くらいなさぃ! 水神雷轟砲!」


 水の竜の口からは、高圧縮された水流が発射される。

 いかずちの混じる、水のブレス。


 だが……。

 じゅぉおお!


「そん……な……片手で、防がれた……」


 全ての力を込めた、最後の一撃だった。

 だが炎のミノは、片手でやすやすと受け止めてみせたのだ。


「もう……おしまい……ですわ……」

「BUOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOO!」


 恐怖を十分堪能したミノが、掲げていたこぶしを振り上げる。

 ためた力を一気に解放した、強烈な一撃……。


「神様……助けて……」


 そのときだ。


「神はいない」


 ガキィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイン!

 ……一瞬の出来事だった。


 自分の前に誰かが現れ、そして美しい剣を一振りした。

 剣からはすさまじい冷気が放出され、ミノを、マグマごと凍り付かせたのである。


「な、なんだ……?」「ミノが、一瞬で凍り付いたぞ?」「なにが、どうなってる?」


 スコティッシュ自身、何が起きてるのか理解できていない。

 いきなり現れた男の人が、一撃でミノを倒しただなんて。


 彼は、神はいないといった。


「だから、俺が来た」

「あ、あなたは……いったい……?」


 ふらりと倒れそうになるスコティッシュを、彼は優しく抱きかかえる。


「俺は、ヒラク・マトー。氷剣の勇者だ」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 最近のご都合物の中で一番脈絡がなく、設定が理解不能。 なんでスキル封印するように進化したらスキルが使えるようになるのか全く理解できない。 作者の中ではダントツで、神作家がいちばん面白いです。…
[気になる点] 聖剣ではなく聖槍では
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ