100.頭固いくん
俺たちは二手に分かれて、敵地に潜入している。
スキル天網恢々のおかげで、ボスである魔人のもとに、最短で向かえる。
「って、ヒラク君。ここ……行き止まりなんだけど……?」
通路を進んでいった先に、壁にぶち当たる。
だが地図上ではこの奧に通路がある。
「通れるさ」
ごごごごごご……!
通路を塞いでいた壁が、左右に開いていく。
「またか……! また自動ステータス展開かっ! 道を塞いでいたトラップを自動で解除したのねっ!」
「まあな」
「このトラップしかけた人が可愛そうって思わないわけ!?」
「思わんな」
ふむ、この感じ。
おそらくこの道を塞いでいるトラップは、迷宮化によってできた物じゃあないな。
「察するに、工場内の侵入を防ぐための、隔壁といったところか」
「そうよ! 超絶硬い素材でできた、最新の隔壁よ! それをなにあっさり解いてるの!?」
「緊急事態だ。仕方ない。あとできちんと戻しておくから問題なかろう」
「そうだけど……そうだけども! もうちょっと……人の心持とうよ、ヒラクくん!」
「? 俺は人だが」
「君ってほんっっっっっっっっっっっっっっと! もうちょっとね、配慮……! 気を配ろうよ! 色々と! トラップ作成者にとか、建造物作った人へのさぁ、頑張っただろうなぁ、頑張った物壊して申し訳ないなぁ、みたいなさぁ!」
「ふむ……まあ言いたいことはわかるが、いち早くこの事態を収集した方がいいだろう? そもそもこんなところでごちゃごちゃ立ち話してるほうが、時間の無駄だと思うが?」
「う、ぎ、がぁああああ! もうそうだけどさぁあああ! もぉおおおお!」




