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女商人は幕末から歴史を変える  作者: ネムノキ
女商人は明治でも歴史を変える
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3

 関東北部から江戸までの鉄道をどうするか話し合って、自由民権運動の志士達のお願いを断っている間に、日本と朝鮮の間でいざこざがあった模様。


 その結果、『日朝修好条規』という条約が結ばれ、日本と朝鮮は平等につき合えるようになった。


「あれ?」

 確か『日朝修好条規』って史実では不平等条約じゃなかったっけ?

 ともかく、ここまでは良い。問題はここからで、朝鮮から農業指導の要請が奥州屋に来た。

「え?」

 ちなみに、日本とロシア、アメリカからもこれを受けるようお願いされた。

 断る訳にも行かず、朝鮮半島に渡り、さて農業指導をしよう、としたら大問題が発覚。


 田舎の家が竪穴式住居だった。


 目が点になった。

 話を聞いたり、史料を調べたりしたところ、『元寇』の際に朝鮮半島各地の木はことごとく切り倒され、朝鮮半島は荒野となったようだ。なので、竪穴式住居を造れるまで、必要な草木を用意出来るようになっただけ復興は進んでいるのだ。……色々酷すぎる。

 この状況で農家指導しろとか、何の罰ゲーム?

 ともかく、はげ山に植林し、炭焼き用の林や建材用の林、保水林を整備することから始めないと、土砂崩れや洪水が多発するからお話にならない、と朝鮮政府に伝えたら、「金が無い」と幾つかの山あいの土地を売られた。

 はいはいやれば良いんでしょ、と山を整備しつつ、同時に漁村に向かい。『メンタイ』という辛子明太子に似た保存食があったので、それを改良してロシアや清に売るよう助言。したら「船が無い」とロシアとの交易を任され。……それで良いのか朝鮮。

 税金については、馬鹿みたいに高くかけようとするので、「そんなことしたら二度と朝鮮に来ないよ?」とごねたら大人しくなった。

 そうして安心出来たところで、カキの養殖場を造り、現地の人を雇ったら「高給すぎる!」と朝鮮政府に文句を言われたので、「なら辞めようか?」とごねたら大人しくなった。

 で、この報告を日本、ロシア、アメリカにあげたら、『朝鮮不要説』なんてものが世界で流布されるようになった。字面が酷すぎるけれど、要するに『朝鮮を植民地にしても旨味は無い』という説だ。お陰で奥州屋以外朝鮮の開発にやって来ない。……何の罰ゲームだ。

 ある程度目処がついたところで、朝鮮のことは部下に任せ、私は仙台に帰った。

この時期の朝鮮半島の農村の家に竪穴式住居があったのは事実のようですが、全部の家がそれだった訳では無いのは注意。

…ただ、衝撃的な話ですよね。

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