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リカーナの学園生活  作者: 中沢 文人
1学期
5/47

入学式4

うん、ツッコミをいっぱいしちゃった入学式だけど、勉強はいっぱい出来るかも。さすがにそれぞれ世界最強の魔法使いと剣士に教えてもらうんだから。というか、魔王さん、子孫に魔法教える気まんまんできたよね?それに香菜も!魔法の授業、行きたくないなぁ。でも楽しい学園生活の始まりだもん。体法の授業はなにするんだろう。さすがに剣術は…ないよね。


「ねぇカーナ、入学式にカーナのお父さんとお母さんがきてたの、気のせいじゃないよね?」

「…気のせいじゃないよ…あとね…実を言うとね…最高位龍全員集合だったの…」

「えっ…まさか…炎龍、氷龍、風龍、地龍、天龍、時龍…?」

「ううん、全員。」

「……邪龍も?」

「うん…」

「…原初龍も?」

「…うん。」

「なにその天変地異怖い。よく邪龍と原初龍、戦いにならなかったわね。」


だって本当は仲が良いの。って言いたいけど…なんでそんなこと知ってるの?ってなっちゃうからなぁ。


「だねー。」

「それにしてもカーナ、よく気づいたわね。流石勇者の直系の子孫ね。」


その勇者が原初龍って言いたい!そして直系とかじゃなくて、父親だとも言いたい!


「うん、ありがと。」


席に着いてルーシャと話してたら、風龍お姉ちゃんが来ました。


「今日はこれにて終了だ。皆、帰っていいぞ。」


…もうツッコまないと思ってたのに…なんで今度は男性形なの!?みんな誰?ってなってるよ!


「どうした?皆帰らないのか?迎えも来てるぞ?」


皆、風龍お兄ちゃんの指示を聞いて良いのか戸惑ってるの。香菜が帰ろうとしたら皆帰るかな。


「カーナ、帰ろ。」

「うん。」


家はちょうど通り道なので、よく一緒に帰ります。


「ねぇカーナ、あの男の先生、だれ?」


あれも風龍お姉ちゃんだって言えない。


「知らないよ…他の先生なんじゃないかなぁ。」

「どうしたの?さっきから遠い目をして。」

「ううん、なんでもない。」

「なにかあったら相談するのよ?それか、入学式で言っていたサタンさんのとこに行くとか。結構良いこと言ってたわよ?聞いてた?」


そのサタンさんが邪龍お姉ちゃんって言えない…


「聞いてたよ。うん、相談したいことあったら相談する…」


なんて言えばいいのかわかんないし、急に世界規模になったら戸惑うよね…


「そういえばニーナ・フェン・ノットが総合成績首席なのね。あの高圧的な態度にも納得ができるわ。けど、実践になるとああいうのって動けなくなるものね。私たちは実践的だから、試験じゃ首席になれなかったけど。」


実践的というと、なんでもアリな戦闘という意味です。ルーシャは支援魔法の身体保護魔法に筋力増加魔法、視覚領域拡張魔法に認識速度増加魔法、反応速度増加魔法と思考速度増加魔法全ての支援魔法をつかっての体術なので、支援魔法がないと技術はあるのですがからだが追い付かないそうです。そして香菜は時魔法が得意なので、変に目立っちゃうといけないので時魔法と空間魔法は使ってないのです。なぜ目立っちゃうのかというと、時魔法も空間魔法も使える法者が少なく、使い手を選ぶからです。


「だね。香菜も時魔法と空間魔法を使ってないし。」

「カーナの時魔法は反則よね。私だって遅延くらいしかできないのに、完璧に時を止めちゃうんだもん。そのなかで動けるのもすごいよ。しかも、純粋な体法だけで私に追い付くなんて、支援魔法かけたらどんなことになるか…」


動けてるって認識できるルーシャもルーシャなのですが…それに半神に魔法をつかって追い付くルーシャも異常だと自覚して欲しいです。


「うん、ありがと。でも、ルーシャは相手の動きを空間魔法でよんで、遅延魔法で発射速度を遅らせた魔法を当ててくるんだもん。そっちの方が怖いよ。そういえばルーシャ、お父さん、まだ見つからないの?」

「うん、まだ行方不明。顔も覚えてないときに居なくなっちゃったし。でも生きてるってことは分かってるから連絡くらいくれればいいのに。」


ルーシャのお父さんは行方不明なのです。なんでも、ルーシャが生まれたすぐに行方不明になったとか。


「まだまだお父さんの名誉と礼金とかがくるから、このアルヴテリアで活動してるって分かるの。」


これは初耳です。このことからルーシャはお嬢様なのですね。


「どんな名誉なの?」

「危険度8の魔物から国を守ったり、魔法論文の成果だったり。どんな論文かは見たことあるんだけど、意味がわかんなかったの。」


…ルーシャが意味がわからない魔法論文なんて、魔王さんくらいしか…あ!もしかして、ルーシャのお父さんって魔王さん!?子孫とは聞いてたけど、娘だったの!?ルーシャの魔法の腕がいいのもわかるよ!


「ねぇ。」

「うん。」

「「つけられてるね。」」

「気配は…11っ!」


分が悪いなぁ。


「分が悪いね。逃げるよ。」

「わかったわ。相手が熟練者なのね?」

「うん。」


『我が底に眠りし時龍の血潮よ。いま目覚めるとき!超次元時制、フィオルド・タイム!』


なんていってるけど、本当は呪文なんて必要ないんです。ただ呪文を唱えないと、ルーシャに無詠唱なんて、どうやったの?って聞かれるので。ルーシャも無詠唱なのに…なんで時空停止を無詠唱で!って言われるのです。


「止まったわね、やっぱりすごいわ。」

「ううん、それよりもはやく逃げるよ。」

「時間が止まってたら逃げたって認識できないんじゃないの?カーナの時魔法は時間制限ないのだし。」

「なんかはやく逃げないといけないような気がするの。」

「カーナがそういうのなら…」


といって逃げるのですが、どうやら相手は追従してきています。というか、一定の間隔が開いていて、高さもかわっていません。香菜たちが止まると相手もとまって、1歩歩くと相手も1歩分だけ動きます。どうやら空間魔法で香菜たちの位置関係を固定しているようです。そしてどういう理屈かはわかりませんが、建物を貫通してきているようです。


「きのせいかしら…気配の位置が変わってないようなきがするけど…」

「うん、変わってない。ルーシャ、香菜たちの周りの空間だけを隔離できる?」

「できるけど、周りの人も一緒に来ちゃって、部分だけだと腕がもげたりするわよ?」

「なら広場にいこう。」


広場なら十分なスペースがあると思います。


「よし、これくらいなら…隔離するわ。」


ほら、無詠唱。


「ふぅ、どうやら撒いたようね。」

「うん、すっごく気持ち悪い追っ手だったね。」

「気持ち悪いとはひどいな。」

「「えっ!?」」


まさか、隔離空間を侵食してきた…の?これは…もうだめですね。


「まさか俺の魔法を空間ごと隔離して切り離すなんて思わなかったぞ。」

「え?」

「あ、魔法学科主任さん!?」

「え、魔おふむっ!?」

「あっぶねぇななに言おうとしてんだ時魔法の中で時魔法なんて使えねぇから手でふさぐしかないぞ。」

「な、なんで魔法学科主任が追っ手を?」

「お前らの魔法の腕を確かめにきたんだ。ほら、そこにラピスとシャルナ、ジュピタスにミニオン、レストにランドとサタンもいるぞ。あとマルスもいるな。」

「まさかの最高位りゅふむっ!?」

「だから不用意にしゃべるなってんだ。」

「な、なにがおきてるの?」

「あぁ、お前ら魔法の腕を確かめにきたのと、入学式祝いでおめでとうだこんチクショウ。」

「「「「「「「「「「おめでとう!」」」」」」」」」」

「あ、ありがとうございます。というかカーナ、知り合い?」

「う、うん。パパとママの知り合いだから、交流もあるの。でも、体法学科主任さんだけは初顔合わせだよ。」

「はい、はじめまして、リカーナちゃん。僕がマルス・ヘルドです。これからよろしくお願いしますね。」

「よろしくお願いします。」

「僕も一応、処供物流派で剣士をしていた身なのですが、剣だけではないので、なにか質問があれば気軽においでください。そちらのルーシャちゃんも。」

「は、はい。」

「うん、よろしくお願いします。マルスさん。」

「それじゃ香菜、帰るか。」

「うん、パパ、ママ、帰ろ。」

「そんじゃ解散な。あ、この後のこと、忘れるなよ。」

「へーい、そんじゃ、ルーシャは俺が送ってやる。ほら、空間を全員分開けといたから。」

「えっ!?空間魔法の無詠唱、しかも多重発動でこの大きさ!?」

「お前も頑張りゃいけるだろ?」

「学園で魔法は教えられないと思っていたのに…楽しみね!」


うん、私は憂鬱だよ。魔王さんに教わる魔法にたぶん、初代剣王さんに教わる体法だよ?どれだけハードか…


「では、妾は先にいっておるぞ。」

「私も。」

「俺も。」

「あ、私も~。」

「では、お先に。」

「まったねー。」

「おう、またな。」


上から順に地龍お姉ちゃん、風龍お姉ちゃん、炎龍お兄ちゃん、氷龍お姉ちゃん、天龍お兄ちゃん、邪龍お姉ちゃん、心臓に悪いおじさんです。っていうかなんで心臓に悪いおじさんがいるのかわかんない。


「じゃ、入るか。」

「香菜、転移門は初めてだよね。一度開いた転移門は強力な干渉がないと狂うことはないから安心してね。」

「ほら、こっちも入るぞ。ルーシャ。」

「あ、はい。」


転移門をくぐると…そこはパーティー会場でした。内装を変えた我が家ですけども、正直驚きました。


「入学おめでとう!」×11

「「わぁ!」」

「あ、ルーシャ。」

「カーナ、すっかり騙されたわね。」

「うん。でも、嬉しいなぁ。初めての学園初等部だから、パパもママも嬉しくなっちゃったのかな。」

「初めてって、前にも初等部にはいれる機会があったように聞こえるじゃない。それはそうと、楽しみましょ!」

「うん!」

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