ピクニックの日とレギアスの不遇
「あの、あの!お話は伺っています!魔王さまのご息女様ですよね!?魔王様につぎ、魔法の構成が得意だとか!さらに、4年前から新しく広まった、魔法を賢者様方の言う1つ1つの基盤のように考え、パーツを組み合わせカスタマイズして作るという考えは過去にもあったと知識にありますが、それを3歳で実用化できるまでに理論立て学界に発表した大天才!これまでの刻印魔法以外は感覚で伝授するという風習をわずか半年で一新したことには驚きを隠せませんでした!」
キュリオンちゃんの方が比較的大人しくて上品な性格だと思ったら全然違いましたね。そしてアドゥースくんは最初の印象通りで、明るい雰囲気で香奈の方に近寄ってきます。
「香奈お姉ちゃんはお祖父様の御力を完全に引き継いだ上に時龍様の御力も上乗せしていて、さらにアルヴテリアの衛星カーナの管理も一任されているのだとか!僕もキュリオンも人形を取るのが精一杯なのにもう服を吸収できて、神々の黄昏幼少部門で総合優勝をするところも見ました!尊敬してます!今度一緒に遊びたいです!」
神々の黄昏というのは1種のスポーツ大会で、全神達の中から我こそは!という神が自由に参加でき、長い時は体感時間で100年ほどかかります。しかし、外界とは完全に時間軸の違うところが会場で、会場の1年はアルヴテリアのコンマ1秒なのです。当然のように戦神が上位を独占していくのですが、神位6の神様なりたての方が上位に食い込んできたりと見所もあるのです。近々第2部も開催されるので、今度も優勝して特別な権限…能力?を貰いたいです。
「そんなことないよ。2人も長く生きれば香奈よりもっと強くなるはず。」
「私ももとからあった理論をすこしまとめてすこしこの世界に合うようにしてすこし簡単にしただけよ?それほどすごくはないわ。むしろすごいのはその理論を1から作り上げた賢者よ。」
いやいや。ルーシャの場合人間でそれをやってるっていうこと以上に、そも異世界のものを実物も見ずに理解し、それをアルヴテリア用に応用した魔法理論にさらに手を加えてるってこと自体異常なのにまだ謙遜するの?
0のものを0.3くらいの情報で100以上にする。それがルーシャという天才なのです。
「それじゃ、香奈達は帰るね。」
「はい!またの機会に、いっぱいお話をお聞かせください。」
そして香奈達はルーシャが出した転移門によって家に帰り、突然のパーティーは終わったのでした。
そしてピクニックの日。
もうそろそろ香奈の家に皆が集まって来ている頃でしょう。香奈は今何をしているかというと、レギアスちゃんを運んでいます。
「やめろ!寝ている間に急になにか来たと思ったら、なんの仕打ちだこれは!どこに、どこに連れていく!というかなぜ転移できない!!いや、その前になぜこのような虫取り網が我の体を捉えられる!霊体故にこのような網などすり抜けられるはずだというに!」
「朝から元気だね~」
「貴様のせいであろうが!!」
わーだーとはしゃぐレギアスちゃんを連れて、香奈は家に向かいます。途中スレイン君に合って合流しましたが、スレイン君ははしゃぐレギアスちゃんを見てみぬフリをしました。
「お、みんな揃ってる?荷物はこっちで大事に預からせてもらうから安心してね。」
と、流石貴族。荷物を預けることに抵抗を感じず、次々と魔王さん(皆気づいていない)に渡しては吸い込まれるように異空間へ荷物をいれてく光景に目を輝かせています。
おっといけない。つい流れでレギアスちゃんも異空間へ入れちゃうところだった。はいはい珍しい体験にはしゃがないでねレギアスちゃん。
「お、元気な子供達だな。」
「うん、そうだね。こんな楽しそうなピクニックのためになんとか予定を空けられて良かったよ。」
と、瑠璃也お兄ちゃんと翠沙お姉ちゃんが来ました。ここで皆は大騒ぎ。
「ほんとに黒藤先輩と白江先輩が来るなんて!私ここで死んでもいい…」
とアルケミアちゃん。その他にも皆似たような反応で、いつも飄々として余裕のある雰囲気のスレイン君でさえ動揺があります。スレイン君、盗撮はいけません。きちんと許可をとってからにしましょう。
そうして賑やかな朝を迎え香奈達は魔車に乗り、龍霊山に向かうのでした。
ガタンゴトン。ガタンゴトン。小石を粉砕する音が響き、景色が流れ、風が心地よい眠気を誘いながら魔車は進んでいきます。出発してからしばらく。周囲が騒がしくなりました。
「珍しいね。」
「そうね。しかもこの紋を知っていてとなると自殺願望か脅迫されてるか。それにしてもこの馬車に向かってとなると、滅多にないことだわ。」
確信をもって言えますが、現在賊に襲われている真っ最中です。しかし、(眷属なので)軽く時速200kmで走っているうちの魔車に追従できるのって、かなりすごいですね。おそらく魔車を本気で走らせているのでしょうが、魔馬はある程度の財力をもっていないと買えませんし時速200kmを維持しながら襲うなんていうことは魔馬もかなり鍛えられていて、しかもかなり賊の練度も高いと見えます。これらのことから自殺願望で、とか脅迫で、等ではなく、計画的な犯行だとわかりますね。
「あと、香奈達がここを通るって知ってるのも問題だね。心あたりは…あるね。」
「そうね。まぁ、余裕でしょうけど。」
香奈とルーシャは少しだけ仕掛け、魔車の速度を上げる合図をだしました。
一方賊に襲われている真っ最中の別の魔車内。
スレイン&ディア
「………………」
「…………」
流れすぎる景色に酔う二人
アルケミア&エルシリア&ティア
「スー…スー…スー」
「んっ…」
「魔王さま~…」
爆睡中
コーニス&ロロ&ハルバード
「で、実を言うと僕…カーナちゃんが好きなんだ」
「まじか!僕はルーシャちゃん派だけど」
「俺はお前らを食っちまいたいぜ?」
「「え?」」
恋バナから一転、絶対絶命
瑠璃也&白江
「このバッグ便利だよな~まるで四次元ポケ○ト」
「異次元に繋がってるとかすごいよね。説明では1つの小宇宙と同じ容量を入れられるって。最初意味分かんなかったけど、使ってみると便利だよね。チャックを開けた口に入れたい物を触れさせると食べられるように入ってくんだもん。面白くてつい家入れてきちゃった。」
「え?」
「ふふ、驚いちゃってもう。」
「……冗談って言わないとこが怖い」
アルヴテリアを満喫中。
最高位龍達
「じゃがの!あやつら腹の中を探り合ってばっかりでの!一向に話が進まんのじゃ!だからの、言ってやったのじゃ。おんしらの腹ん中なぞ脳ミソ同様糞しか詰まっとらんのじゃから妾の言うことだけを聞けば良いのじゃ!!とな!」
「おお!かっけぇなおい!」
「いったれランド!」
酒が進んで愚痴が横行中
保護者達
「いつかな」
「むぅ、そんなこと言って3年経ってる。いつになったら2人目を作るの」
「うぜぇ…」
「ん?」
「ちっ」
「シャナは2人目欲しいか?」
「香奈だけで十分。それに2人目作っちゃうと死にそう…」
「香奈のときは運命補正と月の地球化補正で体力がガバッと減っただけだったが、次は無いもんな…それにしても昨日香奈から聞いたキュリスとアドの子供の話は驚いたな。今度会いにいこうか。」
「だね。」
大人の会話中
レギアス
「もう、ほんと、なんなんだ…」
結局異空間に入れられ体育座りで泣いている精神年齢1万歳超えてる幼女




