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リカーナの学園生活  作者: 中沢 文人
1学期
40/47

取引先との関係と漢の祭り

「それではこれで。」

「あぁ、またね、ルーシャ嬢、リカーナ嬢。」

「また~」


シュルデアット公爵様から離れ、挨拶しなければならない人を探します。ルーシャが見つけたのは鉄道会社社長の近藤(こんどう)久志(ひさし)さん。ルーシャが直線速度加減魔法を技術提供した相手です。香奈とも知り合いで、とても良くしてくれるのです。


「こんばんわ近藤さん。近藤さんも招待されていたのですね。」

「こんばんわ」

「こんばんわ、ルーシャ嬢にリカーナ嬢。挨拶が遅れてしまって申し訳ありません。このパーティーの招待は突然のことで予定を空けるのが大変でしたが、なんとか来ることができました。」


世界中の人が来てるはずなので、近くの国の人じゃない方で独自の移動手段がなければ来るのが大変だったはずです。ちなみに手紙は王宮のポストに入れておけば即日どころか即刻配達できるほどなので問題ありません。


「会社の方はどうですか?」

「ぼちぼちやっています。ルーシャ嬢からお教えいただいた技術の反映はまだまだですが、リカーナ嬢のおかげで将来的に見込みはあります。我が社での計算では2年後には世界中で新幹線が開通するでしょう。お二人には感謝しかありません。」


香奈からも近藤さんにお金を貸しているのですが、実質的には大した金額ではないはずです。近藤さんからは気持ちです、と貸している金額以上のお金を返されるので、いえいえ、遠慮せずにと少し割り増しするのです。そうしたらだんだんと金額が上がっていき、予算を軽く超えてしまうということが3ヶ月前にありました。その時には出資額を制限するということで話は終わりました。


*ちなみに、世界中の鉄道を開発管理する近藤久志。その時の予算は日本円にして238兆。それを軽く越える予算がいえいえまぁまぁと上がっていったのです。


「そうですか。畳々なようで何よりです。またなにかありましたら遠慮せずに頼ってくださいね。」

「えぇ、あまり頼りすぎるのもどうかと思うので、保険程度に予防をするのを忘れずにいます。今後ともよろしくお願いします、リカーナ嬢。」

「あら?私はいいの?」


ルーシャが仲間外れにされたと思っているのでしょう。しかし、ルーシャにできることは継続的な援助ではなく革新的な技術提供なので、それほど関わることはないですね。


「よかったらもう1つ、教えてもいいですけど?」

「い、いえ。これ以上は予算的にも厳しいので数年後にお願いしたいのですが。」

「あらそう。」


ルーシャがむすっとした顔でそっぽを向きます。香奈はそんな空気をとルーシャの機嫌を変えるために、今度は龍霊国魔法研究所の副所長、アールマートさんを見つけました。


「それでは私たちはこれで。」

「はい、また後程。」


香奈は近藤さんに別れを告げ、ルーシャを連れてアールマートさんに話しかけます。アールマートさんは眼鏡をかけていて長髪を後ろで束ね、白衣を着ているいかにもな人なのです。


「こんばんわアールマートさん。」

「おお!ご無沙汰ですぞルーシャ様にリカーナ様!」


ご無沙汰といっても入学式前日に会ってるんですけどねー


「今日はなにがあるのかアールマートさんは知らないのですか?」

「ええ。陛下も王妃様も何もおっしゃられておりませんぞ。我らも何があるのか楽しみで仕様がないのです。何より陛下だけでなく王妃様まで大事な発表と。どんなことが起きるのか…」


龍霊国の公務員さんはみんなアドお兄ちゃんとキュリスお姉ちゃんに心酔しているのです。


「ところでアールマート。研究の方はどう?」


ルーシャがアールマートさんに聞きます。おそらく今研究中の外宇宙移動転移式の話です。


「良好ですぞルーシャ様。あの程度ならばリカーナ嬢に協力を求めずとも我らの魔力と少し前に開発した魔力缶だけで十分。ついでに魔力缶の改善もできるので一石二鳥ですぞ。3月後(みつきご)が楽しみでなりませんな。」

「そう、それは重畳ね。」


…?外宇宙移動転移式というのは香奈がいないと研究が進まないはず。莫大な魔力を持つとされている(・・・・・)香奈の魔力を使い試行錯誤しながら外宇宙の存在を確認し、異世界の存在も確認しながら異世界の帰還方法を模索中なのです。


*実際他次元への転移はその次元を管理する神にとってイレギュラーとなり得るので神々から反発が起こるが、神にとって有力な香奈が関わっていると知った神々は文句を言わないのだ。というのも悪魔や邪神が発生しない(実際にはいるが実害がないどころか有益)世界を創造したため神としての地位も高くなり、多発している終焉戦争で指揮を取り自身も大活躍し、その配下も優秀な神、の娘にして時の神において最高位だけでなくその最高位の中の最高権限を持つ神に文句を言える神なんていないだろう。いるとすれば最高神だが、最高神はある事情があり香奈を溺愛している。ということで権力だけでなく信頼もあるので文句がないのが現状なのだ。


「それはいいですね。楽しみにしています。それではまた。」


ルーシャがなにやらホクホク顔で離れていきます。なにがあるのでしょう。アールマートさんは3ヶ月後と言っていましたが、3ヶ月後といえば夏休み、龍霊国が大々的にやるイベントではお盆、七夕、星流し、海開きですか。お盆や七夕は日本にもありますが、星流し、海開きはないですね。星流しとは経営者が参加するイベントで、収益によって獲得ポイントが変わり、その獲得ポイントを条件達成時に国に報告し、星のアクセサリーと交換できるのです。このイベントは大企業だけでなく中小企業も気軽に参加できます。星のアクセサリーを配る人数が多ければ多いほど獲得ポイントを増やさなければいけませんし、少なければ少ないほど獲得ポイントを増やすのは難しいのです。条件とは社員1人につき8つ分の星のアクセサリーの獲得ポイントがあること。この星のアクセサリーを集めるメリットは、集めた星のアクセサリーに名前と願い事を書いた紙を入れ龍霊川に流すと運が上がるというものです。実際にパパが運を上げているので効果ありです。運上昇補正は11ヶ月間きっかり。しかし、開催直前に人員を少しでも減らすということを抑えるためにペナルティもあるのです。海開きというのは簡単で、海に向かって褌一丁の漢たちが飛び込んで魚をとってくるのです。熱い!ものすごくアツい!香奈は好きです。この海開きにもルールがあり、(もり)や魔法を使っちゃダメなのです。銛を使うと魚の出す血によって海が血みどろになったり、魔法を使うと乱獲されたりと。とってきた魚は陸で待ってる女性たちによって肴にされ、夜は宴会という形になります。パパやアドお兄ちゃん、アヴお兄ちゃんも飛び込んでいくのでとても面白いイベントなのです。そして、とってきた魚でルーシャが作るご飯も楽しみで…

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