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リカーナの学園生活  作者: 中沢 文人
1学期
33/47

豹変とツンデレ(?)と貴族事情

教室に入り、席に座り、しばらく待ったあとジュピスお姉ちゃんが教室に入ってきました。


「それじゃ、朝の学活を始めるよー。連絡は1つ。再来週に遠足にいくから、体法4人、魔法4人で1グループを作ってね。合計9つ。1時限目は学活だから、学活が終わるまでに決めてね。決まったら今から配る紙にグループの名前とメンバーの名前を書いて私にだしてね。それじゃ、始めてー」


ジュピスお姉ちゃんの口調がいつになく適当です。きっと先生達の会議で遠足のグループを決めといてと言われたのを面倒だから生徒に任せようとしているのでしょう。


んー体法4人かぁ…実力は近い方がいいと思うし、ある程度面識はあった方が連携もできるかな。


「ねぇスレインくん。一緒にどう?」

「いや、今回は遠慮しておくよ。僕はディアくんとペアを組んでいるから、君はいづらいだろう?」

「ん?なんで?香奈、ディアくん嫌いじゃないよ?」

「えっ?てっきりディアくんが嫌いだと思っていたんだが…」


心外ですが、なぜスレインくんは香奈がディアくんを嫌いだと思うのでしょうか。もしかして、昨日の実技授業のことが原因でしょうか。それでしたら、ディアくんの国を守るために、香奈にちょっかいを出させないようにするためだったのでディアくんを嫌いということにはならないはずです。もしもアドお兄ちゃんが知ったら、よし燃やそうすぐ燃やそういま燃やそうって国が灰塵になりますし、キュリスお姉ちゃんが知ったらその土地が永久凍土になりますし、ランドお姉ちゃんが知ったらかわいげないやがらせ(その国にだけずっと震度4の地震が継続)をしますし、ジュピスお姉ちゃんが知ったらちょっとした物理法則変化(重いものほど軽くなる等)をしますし、アヴお兄ちゃんだとささやかないたずら(空間をめちゃくちゃにして扉が3秒毎にランダムで別の扉に繋がる)をしますし、サタンお姉ちゃんでしたら国を緩やかに破滅へと追い込みます。お兄ちゃんお姉ちゃん達が過保護すぎて不用意なことはできないのです…


「す、すまないな。この前の一件でディアくんがリカーナちゃんをすごく怒らせたのかと思ってしまった。ディアくんはディアくんでいまはあの性格だからね。悪い奴ではないんだけど、第一王子だとか、いま、国王が重い病にかかっているとかで弱みをみせられないんだ。隣国のヌーヒン国も不穏な動きをしているからね…遠征(・・)のグループのお誘い、僕はかまわないけど、ディアくんがどう思うかはわからない。ディアくんがOKしたら参加させてもらおう。」

「わかった~じゃぁ誘ってくるね。」


キョロキョロしてたディアくんのところに張り切って向かうとしたところに思い出したとばかりにスレインくんが引き留めます。


「あぁ、そうそう。魔法の人達はどうするんだい?」

「あ、忘れてた。ルーシャ。」


ルーシャを呼び、ティアちゃんを誘うことを伝えてから魔法の方はルーシャに任せます。


「わかったわ。誘う人の目星はつけてるし、誘ってくるわね。」

「了解。香奈も誘ってくるね。」


いまだキョロキョロしてるディアくんの元に向かい、立ち止まります。やっぱり本能が覚えてるのか、香奈が立ち止まった時にビクッとしました。


「ごめんディアくん。驚かせちゃったかな?」


できるだけ優しく、諭すように。


「い、いやっ…来るのは分かっていたが…どうも体が反応するんだ。気を悪くしたのなら…謝ることはできないが、許してほしい。」


うわお、別人。昨日のディアくんはどこ?名前を間違っていたから謝りたかったんだけど、間違えた名前を声に出して呼んでないからどうしようかと悩んでたんだよね。でもこれじゃ本当に失礼だから謝っておこう。


と香奈は頭を下げて謝ります。それをみたディアくんは、顔を見なくとも驚いた様子だとわかります。


「ごめん、ディアくん。名前を失礼な覚え方をしてたから謝らせて。」


頭をあげると、やっぱり驚いた様子のディアくんが目にうつりました。ついでに後ろのほうでもスレインくんが驚いた雰囲気です。


「い、いや、心の中でどう呼ぼうが一向にかまわないし束縛できる権利もない。謝られる理由はないからその謝罪は受け取れない。」

「そっか。体の震えもおさまった?」

「ん…あぁ、なんだかな。はじめは恐ろしく怖かった君がいまでは可愛い普通の女の子に見える。あぁ、これは謝らせてもらおう。別に口説こうとしているわけではないんだ。ごめんな、癖で。」


申し訳なさそうに苦笑いするディアくん。癖で、というのも悪い意味ではなく、おそらく上流階級のお腹の探りあいで女性を虜にするための技術でしょう。現に顔は整っていて、ブロンズの髪とエメラルド色の瞳が似合います。そんな顔で笑顔を見せられるとその笑顔を守りたくなるでしょうし、すこし弱気な顔をしていると守ってあげたくなるでしょう。しかし、香奈の好きな男性のタイプは白髪(しらが)で、歳を重ねた証のシワが刻まれてて、声は低くて太い渋さがあって、人生という名の荒波に揉まれ逞しくなったその顔の自分にだけ向けられる笑顔が無条件に安心させられるような漢の方が好きなのです。


「それじゃ、改めまして。リカーナ・ブラックウィステリアです。カーナって呼んでもいいよ。」


いまのディアくんにはそう呼ばれてもいいかな。


少し上から目線になってしまったのを苦笑いしながらスルーするディアくん。昨日のディアくんは本当にどこにいってしまったのでしょうか。それとも昨日のうちに何かあったのでしょうか。しかし詮索はよくありませんよね。今のディアくんのほうが良いのには変わりがないのですから。


「そうか、カーナ……カーナか。懐かしい気がするな。」

「気のせいだよ。」


知らなくてもいいことだって世の中にはたくさんあるのです。


「そうそう。遠足のパーティーに入らないかって誘いにきたの。ディアくんはスレインくんとペア組んでるんでしょ?スレインくんがディアくんがいいよっていったら参加するって言ってたから、どう?」

「そうか。スレインが参加すると言ったのなら断る理由はない。俺も参加させてもらおう。」

「決まりだね。それじゃ、また後で。」

「ああ。またな。」


よし、これで体法は4人揃った!…あ、香奈、スレインくん、ディアくんで3人だった。スレインくんとディアくんの間のレギアスちゃんも誘おう。


「ねぇレギアスちゃ―」

「黙れ小娘。」

「ええ~」


突っ伏していたレギアスちゃんに声をかけると、いきなり黙れと言われました。というかレギアスちゃんも同い年なはずなのですが…


「…わかった。」


ここは一旦退きましょう。


レギアスちゃんを上手く誘う方法を全次元時空の"私"の経験から…いえ、レギアスちゃんと仲がいい次元時空の"私"がどうやってレギアスちゃんを誘ったのかを知りましょう。


え~っと、なになに?レギアスちゃんは強引に誘ってあげるのがいい?遠足の場合は勝手にグループに入れてれば当日しぶしぶだけどついてくると。ついでにレギアスちゃんは中身は何十もの世界を自我をもちながら転生を繰り返した老人で、精神年齢は何万歳だと。ふむふむ。種族は精霊、名前はこのアルヴテリアではレギアスという精霊名だけだけど、最初の世界の本名を言うと興味を持たれて、それを利用して近づけるんだね。好きな物は最初の世界の鳥、というよりかはペットのグーグ。そのグーグの名前はルンルンね。そのルンルンをこの世界に連れてきてあげて、泣いてお礼をされた次元もあるね…ペット想いなんだ。とりあえず本名言って、興味を持ってもらうことから始めようかな。


「それじゃ、また話そうね。ルンバートさん。」

「-!?」


よしよし。考えてる考えてる。


席にもどってスレインくんにディアくんが参加すると言ってくれたことを伝えます。


「そうか。なら僕も約束通り参加しよう。」

「ん、それじゃ紙に書いておくね。」


スレインくん、ディアくん、レギアスちゃん、と。ルーシャの方はどうなったのかも聞かなくちゃ。


と思ったところでルーシャが戻ってきました。


「ルーシャはどうだった?」

「両方とも参加すると返事をもらったわ。もちろん、ティアさんも。はじめは拒んでいたんだけど…家にある魔王様…お父さんの本を見せてあげるっていったら『ほんとですか!?うそじゃないですよね!!ね!?読ませてくれるのならなんでもします!』とか、グイグイきて怖かったわ…」


うん、ルーシャのことだね。というかまさかティアちゃんにルーシャ気質があったとは考えもしなかったなぁ。


「誘ったのはカーナが言ったティアさんと、私から、エルシリアさんとアルケミアさんの2人。2人はいとこだそうよ。」

「アルケミアちゃん?」

「なに、カーナ。知ってるの?」


昨日、コーニスくんを探してる間にピクニックに誘った女の子ですね。


「うん。昨日ピクニックに誘ったんだよ。」

「あぁ、カーナだったのね。私も誘ったんだけど、『次の休みはついさっき予定入っちゃったから行けないの…ごめんね。』と断られちゃったの。カーナの後だったから断られちゃったのね。」


世界で凄い貴族といったら真っ先に出てくる、龍霊国のフェルオス公爵家。普段のルーシャはいくら自己紹介のときにフェルオスと名乗っていても社交界のルーシャとは別人と言ってもいいほど違うので、当然、アルケミアちゃんも分かってて断ったわけではないでしょう。まぁフェルオスという家名もアルヴテリアは広いので3家くらいはいるかもしれませんが。しかし、それでも王公貴族の子供たちが集うこの学校で、"貴族らしさ"が全くない香奈の誘いと、"貴族らしさ"がすごく出てる(?)ルーシャとの誘いを比べて、先に約束した方を優先したアルケミアちゃんはすごく良い子ですね。


「よし、決まりだね!」

3月の更新はいつから終わりだと錯覚していた?


余裕があれば追加で更新していきたいと思います。このままだと1年で24話しか更新できなくなりますし。途中、魔王の話のような閑話等も載せると思います。


クラスメイトの名前、設定募集中です!もう魔法、体法共に上位2名の名前と設定は決めてしまいましたので、ご了承下さい。


魔法男子首席:アルカード・ナイトメア

魔法男子次席:西郷浩幸さいごうひろゆき

魔法女子首席:ルーシャ・レスト・フェルオス

魔法女子次席:エルシリア・ルンセア


体法男子首席:スレイン・ゼレニウス

体法男子次席:ディア・パイオツ

体法女子首席:リカーナ・ブラックウィステリア

体法女子女子:レギアス・ルンバート

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