半日の終わり
「はい、この通り。色移りしていますね。」
ニーナさんは放っておいて、授業は進みます。いまは洗濯機で洗濯物を洗い終わったあとです。
「このように、色移りをしてしまうので、洗濯するときは気を付けましょう。ここ近年は賢者達が発掘した石油によって新しい繊維が発明されました。その新しい繊維から作られる衣服やペットボトル等の便利な物が開発されています。今後は糸を通し、縫い方を学んだあと、服の作り方、新しい繊維の使い方や注意点、掃除の仕方などを学んでいきます。これで授業は終わりです。次の時間は算数ですね。準備をしましょう。」
家庭科?の授業はこれで終わりです。早速とばかりにルーシャが話しかけてきました。
「ねぇカーナ。そういえばなんでピクニックにいくことになったんだっけ?」
あれ…そういえばなんで20人なんて大人数でいくことになったんだっけ…あ、そっか。
「ノリだよ!」
「……そ、そう。」
特に深い意味は無いんだった。強いて言えば交流会?
「僕達はノリで誘われたのか…まぁ楽しそうだからいいけどね。」
「そうそう、全ては楽しそうだから!子供なんだから理由なんてそれだけで十分でしょ?」
「そうね。」
小さい内にやっとかないといけないことなんて沢山ある!
「そういえば最近流行って来てる芸人さん、知ってる?」
話は変わって世間話です。
「あぁ、ダレンジャーのこと?」
「そう、それ。盗賊みたいな正義の味方が面白いんだよね。」
「そう?私にはよくわからないわ。」
魔法があるので前の世界と同じ、とまではいきませんが、だんだんと近づいてきました。テレビもその1つ。世界中で普及してきていて、ケータイ電話は念話があるので使いませんが、インターネットは使うので念話スマートフォンも出てきました。近代化が進むにつれて兵器も…というわけはなく、悪魔さん達が計画を潰し回っているとパパが言っていました。流石です。
「あ、ここ最近魔物が強くなってきてるの、知ってる?」
「あぁ、知っているよ。もうすぐで魔皇、ハウルが発生する奴でしょう?」
「そうそう。今回はどれだけ持つかなぁ。」
「そうね。警戒度6なんて脅威ではなくなったもの。けど、そんな慢心している時に痛い目をみるのよ?」
「そうだね。別世界に行かれないようにしないとね。」
「あくまでもアルヴテリアは大丈夫だと言うのね…」
「…?なんの話をしているんだい?最前線の国の話かい?」
スレイン君が意味が分からないと言った様子で訪ねてきます。
「えっとね、次の魔皇の強さの話。」
「魔皇というのは、魔物を統率する物だろう?その存在は警戒度9だが、魔皇自身は警戒度5も強くないはずだと…現に、今のSランク冒険者のラピスさんが一瞬で消し去っているとテレビであるが…」
「テレビのことを全面的に信用してるの?それじゃ、今度の魔皇退場についてくる?」
「ちょっと、カーナ?」
「大丈夫大丈夫。そんな軽い人じゃないと思うし。」
「…?本当にどういう意味だい?」
歴代魔皇さん達は皆、異空間で遊んでいます。今度、香奈もまた遊びに行きたいです。
ジュピタスお姉ちゃんが立ち上がった所でチャイムがなりました。
「はーい、それでは始めます。早速ですが、皆さん。かけ算を順番に言っていってください。ヴォンド君からコーニス君に。」
「はい、1×1=1。1×2=2…」
ヴォンド君から1の段を言っていきます。香奈はというと…
「68×1=61ー」
72人分のかけ算を45分の間に…早口言葉になります。そうして今回の算数はかけ算を言って終わりました。
「カーナ。放課後ね。」
「う、うん。」
ルーシャは声を弾ませて声をかけてきます。その勢いに負けて、少しだけたじろいでしまいました。しかしそんな香奈を置き去りに、ルーシャは続けます。
「カーナ、放課後よ?」
「う、うん。それがどうしたの?」
放課後だからなんだと言うのでしょう…香奈にはわかりません。しかしルーシャは何かあるようです。
「授業後初の放課後…青春だわ!!寄り道も買い食いも、放課後だからこそ休日とは違う感じ!」
あれ?青春って高校生の時期のことじゃなかったけ…
「カーナ、早く帰りましょう。ミンストに行きましょう。」
ミンストとは、世界最大級のデパート会社で、世界中に数多くのチェーン店を持つ、とても大きな所です。
「う、うん。帰ろう。」
そうして香奈はルーシャに手を引かれて、放課後を楽しむために寄り道をするのでした。




