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リカーナの学園生活  作者: 中沢 文人
1学期
2/47

入学式1

夜世界は転生龍が一段落ついたら更新しようかと。

「ほら、起きろ香菜。今日は入学式だろ?」

「んぅ~おはよ~ぱぱぁ~」


そうだ…今日は入学式だっけ。


寝惚け眼になりながらも新しい学園生活と新しい友達への期待と気合いで眠気を吹っ飛ばす。


「朝ご飯は着替えてからにしなさい。ほら、ここに制服を置いておいたから。着方は覚えてるか?」

「うん、大丈夫だよパパ。」

「ならよし。学校の準備は昨日のうちに済ましただろ?」

「うん、バッチリ!」

「学校への道のりは覚えてるか?」

「うん!」

「髪はセットしようか?」

「ううん、自分でするから大丈夫!」

「もう、心配しすぎだって、るーくん。」

「いやだって、初めての学校だよ?そりゃ心配になるって。しかもお嬢様学校だぜ?友達できるか、いじめられないか心配で…」

「もう、香菜を信用しないと。」

「うん!香菜は大丈夫だよ。」

「香菜が良いならいいんだけど…」

「それよりも香菜、髪はいつものでいいの?それと、カラーコンタクトも使う?」

「髪は自分でやるから大丈夫。あとあと、カラーコンタクトは必要ないの。」

「そう?カラーコンタクトがなかったらいじめられない?」

「なんとかする!」

「香菜が言うんだったら、まぁいいけど。それじゃ、着替えておいで。」

「うん!」


パパ(ヴァーン)ママ(シャルナ)は下におりていっちゃった。とりあえず、着替えよ~っと。もう1人で着替えができる歳にもなったし!


お嬢様らしく白をベースとした膝より少し高いスカートに、紺色のブラウス。リボンは赤色で、可愛い気のある制服です。


トッタトッタと階段を降りると、野菜をベースとした、バタートースト、薄切りベーコンエッグの朝ご飯がテーブルに置いてある。


「おっ、降りてきたか。我が娘ながら可憐で可愛いなぁ。」

「るーくん、親バカかな?」

「ばっかこれだけで親バカなんていってたら世の中親バカばっかりだぜ?」

「ふーんだばかじゃないもん。」

「もんって…歳を自覚…」

「ん?」


ママは笑顔なのに、すごいプレッシャーがパパにかかっています。すごくこわいです。


「パパ!ママ!ご飯にしよ?香菜、入学式遅れちゃう。」

「そ、そうだな。よし、それじゃ、いただきます!」

「「いただきます!」


今日もバタートーストのバターが効いています。牛乳大好きです。


「ん、今日もバター多めか。塩分が気になるが…」

「うん。それって何億年前の話?」

「ざっと30億かなぁ。」


パパとママが感傷に浸っています。と、そんななんてことない会話をしながら朝ご飯を済ませました。


「パパ、ママ、いってきます!」

「「いってらっしゃい。」

「間違っても、香菜をつけてこないでね?」

「「…わかりました。」」


そういって香菜は家を出ます。さっきみたいに、ついてこないでねっていっても、ついてきちゃうのがパパとママなのです。


「ねぇ、あの子。」

「あぁ、ちょっと…な。」


通りすがる人がこしょこしょ話をしていますが、気にしません。すると…


「あ、カーナ、いっしょに行く?」


という声が聞こえてきました。


「うん、いっしょにいこ。ルーシャ。」


この子はルーシャ・レスト・フェルオスちゃんです。幼児学生学園、略して幼生学園からの幼なじみです。幼生学園とは、龍霊国の先進校です。香菜達が暮らしているのは龍霊国の首都、ミニスの真ん中側、つまりお城の方です。王様のお膝元です。お膝元の近くにある学校は、王様が直接視察することがあるので、お嬢様学校になってるのです。


「あ、カーナ、今日はカラーコンタクトはしなくていいの?」

「うん。最初に隠しちゃうと、後で隠すのが大変になっちゃうから。」

「そう。綺麗よ。そのオッドアイ。」


そうです。私はオッドアイです。地球に住んでいた頃は違いますが、オッドアイになったのはこのアルヴテリアに産まれてからで、人になるとオッドアイになるのです。右の目が瑠璃色で、左の目が翠色です。これは、私が管理する、地球だと月、アルヴテリアだとカーナが関係しているとパパが言っていました。アルヴテリアの月、カーナは地球と同じ大きさ、環境なので、人もいます。右の目の瑠璃色は海(すべての生命の根源)、左の目の翠色は自然(大気の源)というつながりがあったようななかったような。難しい話なのでわかりません。カーナはアルヴテリアの衛星で、地球と月の関係です。けど、カーナのひとにはアルヴテリアが、アルヴテリアの人にはカーナが見えてないはずです。それは、香菜とパパがそうするように決めたからです。詳しいことはわかんないけど、アルヴテリアの人たちがカーナを侵略しちゃうかもってパパが言ってました。けど、アルヴテリアとカーナの回りに偽物の、月色のカーナをくるくるまわらせています。それから、なんで地球の月、アルヴテリアのカーナをカーナとよんでいるのかと言うと、自分の名前=格を星に名付けることでその星の所有権、命令権が付くとパパは言っていました。けど、これは最高位龍の特権だとも言っていました。でも、私の呼び名はカーナで、すこし、じゃなくてすごくややこしいです。私の名前はリカーナなのですが、知り合いの大人達からはカーナから名前をとったのねぇと言いわれます。しかし、本当は私の名前からとったのって言いたいのです。


「カーナ、どうしたの?そんなふふん、どうだっていう顔で人差し指をつきだして。」

「う、ううん。なんでもないよ。ルーシャは送り迎えはないの?お嬢様なのに。」

「私はいらないわよ。むしろ護衛が邪魔だわ。」

「やっぱりすごいよね。ルーシャの魔法は。」

「うん。祖先に魔王様がいるみたいだしね。その魔王様は今も生きているそうで、しかもどこにいるかもわからないんだけど。」

「いいなぁ。香菜も魔法を使いこなしたいなぁ。」

「私はカーナのほうがいいと思うわよ?魔王様の喧嘩相手のヴァーン様の子孫なのだから。」


魔王さんもパパもSランク冒険者が過去で最大5人いた黄金時代の第1席、第2席なのです。そして歴代のSランク冒険者は両手足の指で数えられるほどです。ちなみに片手の指の数は5本ですよ?あと、ヴァーンとはパパのことです。その黄金時代からはもう3000年以上もたっているのですが、魔王さんはまだまだ健在です。アルヴテリアでも使い手を選ぶ時魔法を極めて、自分の細胞の老化を防いでいるそうです。つまり、不老です。魔王さんはすべての魔法を極めたすごいお方で、たまに香菜に魔法を教えてくれます。ちなみに魔法を極めると新しくなにかがくるそうで、それを魔王さんはまのことわりで魔理まことと詠んでいるそうです。それで、腕が鈍らないようにパパとじゃれあってるとも言っていました。アルヴテリアを征服、破壊しようとしている"もの"達からアルヴテリアを守る(あそぶ)ためにいまも鍛えているそうです。香菜からみたら、鍛えすぎだと思うのですが…ちなみにちなみに、アルヴテリアを破壊しようとしているのは別世界からのお客さんが多いとパパは言ってました。この世界を作ったパパを超えられる"もの"はいないのです!…いました…魔王さんがいました。魔法を極めて龍神と同じくらいの実力を持つ魔王さん、ちょっとじゃなくて怖いです。それと、私はあったことはないですが、ある剣術の流派も強いのだとか。世代交代するたびにその流派からはSランク冒険者が出ているのです。どちらかというと、その流派がSランク冒険者ということなので、Sランク冒険者は増えない、ということですね。


「ねぇ、カーナ。また得意げな顔して、ちゃんと目を開いて前を向かないと危ないわよ?」

「う、うん。気を付けるよ…」

「おう、嬢ちゃん。その服、お嬢様だな?しかも入学したてか今日の入学式に出るお子様。嬢ちゃんたちの護衛はどうした?」


すこし人気のないところに入ったらすぐこれです。体はすっごく傷ついていて、一目みたらヤのつく人たちの首領かと思っちゃうほどの竜人さんが話しかけてきました。後ろには、そのお仲間のような人が2人います。


「よかったら、おじさんたちについてこないか?」

「いえ、結構です。自分達で学園につけるので。」

「あぁん?遠慮すんなって。どうせ道もわかんなくて、こんなとこに迷いこんできたんだろ?」

「いえ、ここは近道ですので。」

「ほぉぅ?んじゃぁ、どうやってここからいくのか、教えてもらおうか。この地図に指を置いてなぞっていけ。」

「そんなこと言って、近道を教えてもらおうという魂胆でしょう?」

「へぇ、頭もまわるか。幼生学園出身か?ならその歳で敬語の使い方が流暢なのもうなずける。」

「えぇ、幼生学園出身ですよ。で、近道の道を知ってなにをするのです?」

「あぁん?天龍学園にたどりつけるか知るに決まってんだろ。生意気な嬢ちゃんに教えてやる。いいか、天龍学園になんて、このミニスに住んでりゃだれでも行けるんだよ。有名だかんな。」

「なるほど。いいでしょう。では教えます。私たちになにかをしようとしたら、私の魔法であなたは無残な姿になると知りなさい。」

「おぉおぉ怖い怖い。なんだ、嬢ちゃんは魔法使いか。大丈夫だぜ。はなから手を出すつもりはねぇ。」


臆さず立ち向かうルーシャ、凛々しいなぁ。流石お嬢様です。あ、天龍学園とは、私たちが入学する学園のことです。


「おお、こうやって行くのか。なんだ。普通に迷ったわけじゃないんだな。すまなかった、ひきとめてしまって。」

「…は?」

「あぁん?なんだよ。お嬢様がは?なんていったら、幼生学園じゃ指導対象だろ?」

「あ、いえ、失礼しました。貴方は私たちを誘拐しようとしたのでは?」

「いやいや、最初っから手を出すつもりはねぇっていったはずだ。」

「てっきり誘拐犯はみんないう言葉だと思っていました…疑ってしまい失礼しました。」

「いいっていいって。学園に無事につけるようだし、迷ったわけじゃないようでなによりだ。」


あ、だめです。香菜、この人苦手です。


「それに、あいつの娘に手なんか出すかよ。守るならいざ知らず、だ。」

「あいつの娘…ですか?」

「あぁ、そこの嬢ちゃんの父親だよ。」

「カーナ、知り合い?」

「ううん、しらない人。」

「まぁ、そうだろうな。俺は嬢ちゃんを一方的にしってるだけだし、な。まぁ父親の親友、仕事仲間だとでも覚えておいてくれ。まぁ最近は出張で会えなかったけどな。今日は一言挨拶しにミニスにきたんだ。」

「そうだったのですね。」


…パパの仕事ってなんだろう?


「嬢ちゃんの親父さん、嫁さん、そして嬢ちゃんの正体を知ってる人っていえばわかるか?」


!?…あ~そっか。そうなの。この人は…


「心臓に悪いおじさん!」

「なんか変な名前で伝わってやがる!?」

「パパをあとちょっとで死なせそうにした人だよ。ルーシャ。」

「え、じゃぁ悪い人なの?」

「ううん、パパに良いことをしまくって、死なせそうにしたの。」

「…意味がわかんないよ…」

「まぁ、それはともかく、俺はカーナ?ちゃんの父親に挨拶しにきただけだから、じゃ、またな。変なやつに絡まれるんじゃねぇぞ。」

「はーい、ばいばーい、心臓に悪いおじさん!」

「では~」


うん。お仲間の人は一言もしゃべらなかったなぁ。

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