女子トイレ事情と天才サッカー少年
小学1年生でなぜにこんな大人な知識が豊富なの?という質問には、異世界や他国文化、エリート学校ということで答えます。(筆者の小学生時代を思い出しても覚えてないからだとは言えない…)
ティアちゃんを探しに校舎内を歩き回っていると、女子トイレの中から複数人の悪意ある笑い声が聞こえました。なんだろうと思って覗き込んでみると、ニーナさんと3人の愉快な仲間がティアちゃんを囲んでいました。どうやら…虐めのようです。初日からなんて逆に凄い。
「ニーナさん!何やってるの!」
「あら?リカーナさんじゃないですの。何をしているって、質問ですわよ?ロクに学ぶ環境もないはずの愚民風情が、どうして魔法の成績が私よりも高いのか。どうやって勉強したのか。それを教えてもらっていたのですわ。私も勉強にさせていただこうとね。」
ニーナさん達はクスクス、と嘲笑を顔に浮かべます。そして、さらに続けます。
「ということでリカーナさん。何も問題はないですの。用がないなら早くお去りになって?」
用がないならどっかいって、っていわてるけどティアちゃんを探しにきたんだから用はあるの。
「香奈はティアちゃんを探してたの。そっちこそ、早く用事を済ませてくれないかな?」
「うっ、もういいですわ。いきましょう。」
ニーナさんがすれ違うときに睨んできましたが、香奈は無視。すぐにティアちゃんに駆け寄ります。
「ティアちゃん大丈夫!?」
「あ、あなたは?」
「香奈はリカーナ。ニーナさん達になにされたの?」
「質問…されていただけです。」
「そっか。でも、何かあったら頼ってね。これから友達になるんだから。」
「…友達?友達になってくれるの?」
「もちろんだよ。今日はピクニックに行こ?って誘いにきたの。」
「どうして、私なんか?」
「んー。なんか、仲良くなれそうっておもったからかな。それだけじゃだめかな?」
「い、いえ!滅相もございません!こんな私でよければ、お友達にならせていただきたいです!」
「自分を下にしすぎだよ。もっと自信をもって?」
天龍学園に入ってくる生徒はほとんどが貴族等のお偉いさんの子供です。ですので一般庶民が入ることは珍しいとまでは言いませんが、少ないです。一般庶民はお偉いさんの子供と違い勉強できる環境が整っていない場合が多く、文字を覚えている子供すら少ないのです。しかも天龍学園の学力水準はアルヴテリア最高。地球でいうと…ハーバード大学の小中高大一貫校という認識です。まぁ文学の分野が科学や数式と魔法とで全然違うので一概に一緒だとは言えないのですけど。ちなみに、小6・中3・高5です。大学はありません。香奈達だと、幼生学園もいれると、幼3・小6・中3・高5です。3歳から保育園・幼稚園・幼児学生学園の必ずではないですがどれかに預けるというのが世間での常識です。あ、話がそれましたね。つまり、天龍学園に一般庶民は特別クラスを除いてあまりいないのです。子供の発想だと裏口を疑いますよね。そういう庶民の弱みを握って弄ぶのが多くのお偉いさんの趣味なのです。だから、こういうことが起きるのです。
「それはそうと、今度の休み、あいてる?友達皆でピクニックにいくんだけど、一緒にこないかな?って誘いにきたんだよ。」
「い、いえ…私なんかが行ってもお邪魔に-」
「ならないよ。その返事だと今度の休みは空いてるってことだね。それじゃ、いこう!」
「え、え?あの…」
「大丈夫!そういう偏見を持っていない人を誘ってるから。」
「偏見?」
「例えば、茶色を汚い色としか思えない人。茶色は、土の色や樹の幹の色とか、決して汚い色だけじゃないのに、汚い色だと決めつけているでしょ?そういう決めつけを偏見っていうんだよ。」
「な、なるほど。」
ティアちゃんが納得したようにうなずきます。
「うんうん。詳しい予定は後々連絡するけど、キャンプとかもする予定だからそこら辺の準備は早めにしないといけないから先に連絡しとくね。温泉とかも入るよ~」
「あ、はい。って、私まだ行くって…」
「それじゃ、香奈はまだ誘う人がいるから、またあとでね!」
ティアちゃんに手を振り、トイレを出ます。次はロロ君ですね。
ロロ君は校庭でボールを使って遊んでいました。球技については賢者…転生者達がいろいろな知識を持ってきています。サッカーやドッジボール、ベースボールやバスケットボール、バレーボール、ラグビー、卓球やテニヌetc…ロロ君は友達とサッカーをしていたようです。
うーん、楽しそうに遊んでるし、あそこに入るのってなんか…こう…気が引けるって言うか、遠慮しちゃうんだよね。異性だし。まぁいっか~。
「ロロ君!」
あ、呼んでおいてなんだけど、時間とらせちゃうのも悪いから手紙にしよっか。すこし時間をとめて…内容が書いてある手紙を創造してから時間を動かして、と。
「ん?君は、リカーナちゃんだっけ?」
「うん、そうだよ。ちょっと、渡したいものがあって。はい、これ。今日中に見てもらえるなら時間のあるときにいつでもいいから読んでね。それじゃぁね。」
よし、これで終了!あとはルーシャの方かな。教室に戻ろう。
これは…ラブレターか?
「お、なんだなんだ?ラブレターか?」
「やっぱりお前らもそう思うか?」
一緒にサッカーをしていた仲間達がよってくる。手紙の内容に興味があるようだ。まぁあんな可愛い女の子からの手紙だ。気にならない筈もないだろう。すくなからず狙っている奴もいるだろうし。
「あけるぞ?」
「おう、でもいいのか?お前だけに渡したんだ。広まっちゃ困るものだったりするんじゃないのか?」
「それなら最初から警告しているはずだ。まぁまずいものだったら口封じするしかないな。」
はは、と冗談を言いながら、封もしていない手紙をあけ、内容に目を通す。
「えっと…ピクニックへのお誘い?あぁ、自己紹介の時に募集中とか言っていたな。詳細は後々知らせる、温泉入ったりキャンプしたりするからそこらへんの準備はしといて、というのが噛み砕いた内容だな。」
「おいおいずるいぞ!お前だけ誘われて!」
そうだそうだ!と俺以外のサッカーを一緒にしていた仲間達に詰め寄られる。だが、こっちとしてもなぜ俺が選ばれたのかがわからない。しかしまぁ、行く意味はあるのだろうな。友好関係を築くためにも。
「よし、男友達だけでつるんでるより、俺は花園へ行ってくるぜ!」
「ちょ、お前裏切る気か!?」
「そうだそうだ!!」
5人に詰め寄られる。誘われたのだ。断る理由もないし、ここは素直に行くべきだろう。しかし友人達は納得しない。そこで―
「サッカーで行くか行かないか決めようぜ!お前1人な。」
「ちょっ!ま―」
「開始!」
俺はこの後、1vs5の悪条件のなかで勝利するのだった…
後、申し上げるのが遅れましたが、まだまだ小説を書くのは未熟なもので稚拙な文章が多いです。登場人物達の行動や背景の説明文等も少なく、ついついセリフを多く書いちゃうのも…筆者は小説を読むとき、説明文が多いのは嫌いなのですけども。ですのでアドバイス等がありましたらぜひぜひ。今後とも、筆者の作品に付き合っていただけたらと思います。(転生龍でも記載)